イーヨくんの結婚生活

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 284
感想 : 53
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188340

作品紹介・あらすじ

夏目家の長男が亡くなった。通夜に現れたのは、誰も会ったことのない、長男の婚約者。彼女のお腹は大きい。どうする夏目家、どうする伊代太?


■登場人物
夏目銀之介(父・65)家を出て再婚
夏目 小春(母・享年35)二十年前他界

夏目太一郎(長男・35)一昨日死去
夏目 純二(次男・33)高校教師、既婚(妻・賢子(けんこ))
夏目京三郎(三男・32)勤務医、彼女あり(ユウナ)
夏目 四郎(四男・30)青い蝶を探すと言って行方不明に
夏目伊代太(五男・27)イーヨくん

志賀 直弥(57)五人兄弟の伯父・小春の実兄
志賀 波子(59)直弥の妻

太宰  薫(37)太一郎の婚約者
堀  雅子(30)五人兄弟の幼馴染み

感想・レビュー・書評

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  • 大山さんの新作!とわくわくしながらページを開いたけれど……
    えーと、イーヨくん……本当にそんなになんでも「イーヨ」でいいの?!
    天国から心配になって覗きに来たお母さんと同じくらい心配になりつつページをめくる。

    登場人物みんな、良くも悪くもそれぞれがイーヨくんのことを結局は「好き」なのはわかる。
    わかるんだけれど、やっぱりいきなり「結婚」はどうなんだろう。
    ほとんど知らない人、薫さん。
    亡くなったお兄さんの婚約者(身籠り中!)。

    いつも不愛想な薫さんが、なぜそんな態度だったのかは最後にわかる。
    周りの人にイーヨくんのことを聞き、イーヨくんの優しさに触れ、気持ちが揺れるのもすごくわかる。
    ところがイーヨくんはというと……私にはどうにも気持ちが見えない。わからないのだ。
    イーヨくんが薫さんに対する気持ちがきちんと描かれていないので、最後の「いやだよ」が効いてこなかった。すごく効果的な「いやだよ」なのだけど。

    でも大山さん作品なので、あったかさは折り紙付きです。

  • 何でも「いいよ」と引き受けてしまう夏目家の五男イーヨくん。長男が急逝し、一人ぼっちになってしまった身重の婚約者との結婚まで引き受けてしまう。

    この婚約者がまた食わせ者で…

    いくらなんでもあり得ない設定だろう(戦中は旦那の戦死でその兄弟と再婚、とかあったみたいだが)。

    これだけ流されやすく断らない性格で、容姿も頭も良く、実際モテていたイーヨくんなら、気の早い女の子に既に押し掛け婚されてるだろう。

  • イーヨくん、余りにも人が好すぎて本当にそれで良いのかと心配になる。
    でも最後まで読むと、それで良かったんだなーと、しみじみ。
    猫弁の完結以来久しぶりに読んだけど、やっぱり良いねぇ。
    甘すぎるとか出来すぎてるとか言われるかもしれないけど、そこが良いのですよ。

  • ちょっと変わった5男坊のお話。
    いいよとしか言わないので、イーヨ君と呼ばれている。
    容姿もなかなか、頭もいいけど・・・変わっている?

    おじさんが昔のことでこだわっていたことを聞いたとき、
    イーヨ君の本音がちらりと垣間見れたのはうれしかった。おかあさんの背中で寝た記憶の話もジンとくる。
    イーヨ君の最初の「いやだよ」が素敵だね。
    ほっこり暖かいお話で、読後感よろし。

    ところで、イーヨ君が変人のような話の展開で夏目家の問題児のように言われているが、夏目家全員ちょっと変わっている。なんせお父さん、お母さんの結婚からしてかなり変わっている。きっと遺伝だ!イーヨ君の性格は遺伝に違いない。

    夏目家の一人一人のお話も書いてほしいな~。そしてみんな幸せになってほしいな。

  • いーよいーよのイーヨ君の人柄に惹かれるものがある。
    “損”という気持ちを持ちあわせていないのだろうか。
    イーヨ君を取り巻く人達は普通の感情を持ち合わせた人達で、さもありなんの行動だったりするが、憎めないものがある。
    最後、いーよいーよのイーヨ君が「いやだよ」で幸せになったのが本当に良かった。

  • 5人兄弟の末っ子が主人公の話。
    語り手はこの末っ子の周りの人々。
    あの厚かましい妊婦に天誅~と思ってましたが、
    いいかんじに納まってチョット憤慨。

  • 大山淳子さん特有のふんわりとした空気感の作品。
    主人公の伊代太=イーヨくん。途中までは、そのイーヨくんを利用したり、家来扱いしたり、罪を着せり・・・本の中とはいえ、善良な人間をそんな風に扱う人がいることに読んでいてちょっと悲しい気持ちになった。でも、理不尽な目に遭っているのに、何でも「いーよ」のイーヨくんのその言葉は、お母さんからの贈り物なんだと言うセリフや、純粋なイーヨくんにみんなが心が洗われていくところが大山さんらしい作品だと思った。

  • 頼まれたこと全部、「いいよ」と受けてしまう夏目家の五男、伊予太。突然亡くなった長男の婚約者と結婚することに。
    トンデモ展開だけど、ふんわり温かい読後感。ラストが素敵。
    欲を言えば、伊予太と家族・親戚との関係の変化をもっと読みたかったかな。

  •  『イワンのばか』みたいな話かなと思って読んだが、全く教訓的なところなどなく、展開を十分楽しめた。
     また、語りを務めた母親の事故死の謎をはじめとするミニミステリー要素もあり、作者の上手さが味わえる作品だった。

  • 作品紹介の文章とみて、迷って読み始めたけど、読んだらイメージとは違う、心にじんわりくるいい話。

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著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。
2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。
2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に「あずかりやさん」シリーズ、『赤い靴』、『通夜女』など。「猫弁」シリーズは多くの読者に愛され大ヒットを記録したものの、惜しまれつつ、2014年に第1部完結。2020年9月に第2部がスタートし、本作はその2作目である。

「2021年 『猫弁と鉄の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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