図書館の魔女 烏の伝言

著者 :
  • 講談社
4.16
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本棚登録 : 562
感想 : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (666ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188692

作品紹介・あらすじ

霧深いなか、道案内の剛力たちに守られながら、ニザマの地方官僚の姫君ユシャッバとその近衛兵の一行が尾根を渡っていた。陰謀渦巻く当地で追われた一行は、山を下った先にある港町を目指していた。
剛力集団の中には、鳥飼のエゴンがいた。顔に大きな傷を持つエゴンは言葉をうまく使えないが、鳥たちとは、障害なく意思疎通がとれているようだ。そんな彼の様子を興味深く見ていたのは、他ならぬユシャッバだった――。

感想・レビュー・書評

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  • 山を弁える剛力衆。港街の暗渠を走る鼠たち。
    誰が何を追っているのか。
    山の中を逃げるように移動する一行。
    街で追い詰められて、排水に流され。
    圧迫感と閉塞感でジリジリする。
    誰が味方で誰が敵方なのか。
    罠なのか、先手が打てているのか。
    最初から散りばめられている伏線が後半で生きてくるのに大興奮!
    夢中で読んでいて、気づいたら乗り越してた。

    山を弁える、街の暗渠を巧みに使う彼らにも心踊るけれど、何と言っても、洞察力の鋭いエゴン。
    烏さえ可愛くみえてくる。
    知識が人を救うのを何度も魅せる今回。
    だからこそこの言葉がしみる。
    「救護院で文字を教えていたのが何のためだったのか、何のためになるのか、それを初めて知ったのだった。
    それは仲間を守るためだったのだ。」

  • 最初、登場人物紹介を見て彼らが出ていないことにショックを受けた 笑
    前作『図書館の魔女』から続けて読んだので、キリヒトやマツリカ、衛兵たちに愛着が湧いてたので。

    けど、そんなことすぐ忘れて今回の登場人物たちに惹かれて、物語にのめり込んでしまった。

    本当に登場人物たちが魅力的なんだよねー。
    感情移入してドキドキして泣いたり、笑ったりしながら読んだ。

    私も剛力に担いで貰いたいなぁって思ったり(♡︎´艸`)


    そして、今作も伏線が回収されていくのが気持ち良かった〜✨
    ネタバレになるのが嫌だからあんまり書かないけど、前作に引き続き出てる人もいて、そこがたまらんっ!


    今後も続いていく終わり方だったので、今から続きが楽しみすぎるな〜!
    早く続きが読みたいー!

  • すごい!ちょーおもしろかった~~~!大満足っ!

    図書館の魔女の続編ってことで、
    キリヒトたちのその後についてわくわくで読み始めたら
    一向に彼らの名前がでてこない。
    マツリカのきいたら絶対怒りそうな噂話だけ。
    なので最初は肩すかしだーとか思ってたんだが、
    だんだん剛力たちのひととなりがわかってきて
    村ひとつ焼き討ちにあってたりとか、
    目的地にたどり着いたはいいが、なにやら雲行きが怪しくて・・・っとなってからは、彼らが無事この街から逃れることができるのが、どきどきして、鼠たちに出会ってあたりからはもう最後まで一気読み。ページをめくるのをやめられず、
    気づいたら午前2時だった。
    いやあ、ほんっとにおもしろかった。

    隻腕のカロイは最初ちらっと思ったが、
    笛を子どもたちに作ってやってるところで、あっと思いさらに馬のおもちゃを治してやってるところで確信に至る。しっかし、あの笛がこどもたちの為のこどもたちにしかきこえない音をだすものだと分かった時は感動だった。なんかヒュイの仲間を守るための抵抗っぷりとか
    あのあたりは涙なしでは読めない。
    うう、ほんっと本文にも書いてあったが、
    もっとも虐げられたものたちこそが、もっとも弱いものを守り、矜持を捨てないでいた姿に、うわああっとなる。
    んでもって本大事のマツリカも健在で、
    ハルカゼが笑いに肩を震わせているのもみられて楽しかった。

    にしても終わってみると
    たった1人の男の蓄財のために村1つ焼かれ、街ひとつ死で覆われたのかと思うとなんじゃそりゃ~~っと怒りしか湧いてこない。
    ほんとうに「どうして」の悲痛さに、ぐわあああっとなる。

    山の村の方はなにか貴重な薬草かなにかに関する陰謀的ななにかが別にあるのかと思っていたのだが、
    まさかお宝隠すだけのとばっちりだったとは・・・・
    ありえん、ゆるせん。

    三つ首さんとこの耳目はなんか怖すぎなんですけど~!
    うわあなんか事故かなんかで死んでほしい。
    じゃないとそのうちキリヒトと対決とかありえそうで
    こわいー。
    っつーかあんだけ人々に苦しみを与え続けた男が
    一刀のもと死なせてもらえるなんて・・・・。
    それこそ、裏切りものとかじゃなくて口封じ的な意味の方が強いんじゃないかと勘ぐってしまう。

    さてさて、剛力や子どもたちとの縁がこれから先なにかのときにマツリカの力になるといいなあっと思いつつ、
    次はキリヒトのその後のお話であってくれ、と願うのみ。

    山の弁、かっこいいなあ。

  • あの絶賛小説の続編。前作の主人公クラスが今回は脇によってるか登場しないか(それでも重要な役割をもつのだけど)っていうことで、不安を覚えたのだけど、読んでみてそんなもんはぶっ飛んだ。

    舞台は九龍城的港町。山を熟知した剛力(シェルパみたいなもん)連中と、精鋭兵士たる近衛兵連中と、下水道に住みつくストリートチルドレン連中が手を組んで、腐れ外道の宦官官僚一派がつけ狙うお姫様を守り抜く話

    こんな魅力的な設定に、スパイは暗躍するは、謎かけ伏線は張り巡るわ、苦み走ったおっさんどもの渋い会話は差しはさまれるわ、終盤直前にシリーズの主役が満を持して登場してわがまま三昧するわ…

    文章自体もキャラ設定も物語の走り方も情報量の密度も…こってりしずぎ、ラーメン出汁で言うたら箸がタツって感じ。
    もうちょいユルめてもいいんじゃないかと思いつつ、この濃厚こってりぎっとり感がクセになって、中毒気味になってしまった。声を大にして続巻希望!できれば次はキリヒト達を登場させてほしいぞ!

    シリーズもんだけど、この1冊で十分成立している。でもところどころ前作が分かってると良いところもあるし(姐さんが犬を怖がるとか)、何よりこってりに慣れておくためにも、前作「図書館の魔女」から読むことをお勧めしておきます。

  • うおおおおお面白かったーーーー!!!
    一日で読んでやったぜ!自分を褒めたい!
    前作の清潔?で高貴?な場所から一転、荒っぽい男たちと下水道の汚げな空気。この会話に使われてる言葉がまた、雰囲気が出てるんだ!
    前作は最上位の人々の話で、今作は最下位の人々の話。子どもたちが見てきた地獄に心が痛みます。
    カロイが隻腕とあって、まさか彼?彼?とうずうずしてたらやはり彼で嬉しくてたまらない。そして現れたいつもの面子!もーう彼女らが現れてからは頼もしいわ楽しいわで!
    謎解きもすごかったですね。
    最後の、金が見つかったところが泣けて泣けて仕方なかった。
    新しい強敵も現れたようで続編出す気まんまんすね!楽しみだなあ。

  • 相変わらず言葉、単語、言い回しが私にとってはむつかしく・・・ 
    序盤はなかなか入り込めない雰囲気満載! なのに読み終わってみるとおもしろかったと言わざるをえないストーリ(笑)

    今回は魔女一行は序盤全く登場せず。
    新キャラばかりで進められていくわけですが、こちらのキャラクターがまたよかった♪
    終盤も終盤、マツリカさまが登場してからは一気に謎解き謎明かし。
    答えを言うのではなく、それはなぜ?どうして?
    答えを導く問いを繰り返すあの話し方に、あぁそういえばマツリカさまはこうだった、と思い出し自然と笑顔になりました^^
    今回は仲間を思う気持ちの熱さに何度も涙しました。胸を打つ熱い気持ちはワンピースを読んだ後ような感覚でした(笑)

    読むのにも読もう!と腰を上げるまでにも時間のかかる作品ですが、、 次回作も期待してます^^
    今回登場したメンツ全部ひっさげて、また深くなったストーリーを熱望!(笑)

  • あ〜、読み終わっちゃった〜〜〜!w
    しかも、マツリカもハルカゼも、終わりのちょこっとにしか出て来なくて、前の話はすっかり忘れちゃってるし!www

    んで、やっぱファンタジー苦手っす!(^_^;)
    マツリカは相変わらずヴィクトリカちっくでラブ♥
    そんなマツリカの謎解きと、鳥飼エゴンのカラス観察やらのあたりは面白かったけどね!w

  • 図書館の魔女シリーズの第2弾。前作は3つの国をまたぐ物語だったのに対して今作は一つの地域の物語。だいぶ範囲が狭まったけれど、面白さは変わらず。登場人物達も大幅に変わるので寂しいなと思いながら読んでいたのですが今作もなかなか魅力的な人ばかりだし、前作の登場人物達もちらほら。相変わらず私には難しい言葉が沢山出てくるのですが、内容はちゃんと分かりました。
    次作たのしみだな〜いつ出るのかな〜♪

  • 章名が平仮名でない時点で、前巻の主人公は登場しないものと分かったけれど、寂しいような、必要な時の長さを考えると仕方ないと思うような、複雑な気持ちで読み始めた。けれど終盤では、今後の登場を示唆するような描写もあり、ますます今後が楽しみになるところ。

    前巻が、主人公が居場所を探し、つくり上げる物語であったとするなら、今巻はその先、それぞれの居場所、立場を持った者たちが、それぞれなりに力を尽くし、決して完全には理解し合えないままでも助け合おうとする、という姿を感じた。
    言葉を巡る洞察は今巻でもふるっていて、漢字と仮名の薀蓄も謎解きに一役買っているけれど、それ以上に、人と烏との非言語的なやり取りにまで踏み入っているのが面白い。
    硬派な文体、微に入った謎解き、爽やかな読後感。前巻から引き続き登場する人物たちも単なる読者サービスに留まらず、新たな登場人物たちとの関係性の中で生き生きと息づいているのを感じる。向後の展開に不安もなく、期待ばかりが高まる小説。

  • ワシは既にすっかりこの世界に魅了されていたんだな。

    骨太なファンタジーだった前作を継いでいるのに、肝心の主人公はほとんど出てこない。連続的な出来事は起こっているし、繋がりを匂わせるキャラやはいるが、ほとんどが新キャラで舞台も新しい。

    なのにこれだけ面白いというのは、完全にこの創られた世界に、歴史にはまり込んでいる証左だろう。

    烏のあしらいを始め、十重二十重に張り巡らされた伏線とその回収が面白く、相変わらずの読めない漢字に馴染み無い表現もクセになり、この怒濤に、読書家としてのMな部分を刺激される、他に無い読書体験。

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著者プロフィール

2013年『図書館の魔女』でデビュー。デビュー作が和製ファンタジーの傑作として話題となり、累計32万部を記録。本書は、著者初の民俗学ミステリ。

「2019年 『まほり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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