盤上に散る

著者 :
  • 講談社
3.47
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本棚登録 : 118
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188876

作品紹介・あらすじ

母を看取り、家族と呼べる人がいなくなった蒼井明日香。母の遺品を整理していると箱に入った新聞の切り抜きとともに「林鋭生様」と書かれた封筒を見つける。将棋の棋士らしいとわかるが、母とどんな関係にある男なのか見当もつかない。出されなかった手紙を届けるべく、林鋭生捜しをはじめる明日香。そこには予想もしていなかった濃ゆい人々との出会いと、将棋をめぐる未知の世界が広がっていた……。追い詰められた落ちこぼれ棋士の熱すぎる戦いを描いた話題作『盤上のアルファ』から3年、塩田武士が満を持して挑む「真剣師」の物語!

感想・レビュー・書評

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  • 前作登場人物の関わりが適度に抑え気味で別の物語として読みやすかった。関西弁も自然な感じでよいですね。終盤に背景が複雑になりすぎの感はあったが前作ではあまり描写されなかった対局シーンも緊張感がありいいお話でした。

  • 最近、個人的に大ハマりしている塩田武士先生の作品
    ただ、自分がハマったのは罪の声や歪んだ波紋の重工な社会派小説?だったので、本作はまた別の顔が見えたというか、、、そういえば塩田先生の事を何も知らんかったんだなぁという印象
    関西の人なのだろうなぁとは思っていたのですがね、本作では時折関西のノリが出ていました
    いやぁビックリw

    主人公はアラフォー女性
    母一人子一人の環境だったが、母親が亡くなり心に穴がぽっかりという状態
    母親の遺品整理の際に送られていない封筒を発見
    宛先を調べると将棋の真剣師
    いわゆるかけ将棋をやって生活しているような人だと判明
    なにか引っかかりがあったのか、その真剣師に母の封筒を届ける事に

    もう一人の主人公的な存在としてアラサーリーゼント男
    こちらは根っからのワルという事ではないものの、ワルの先輩と一緒にオレオレ詐欺をやったり、気に入らないヤツをボコったり

    そんなときにヤクザ風の男とモメるが、その男は刑事だった
    その男から脅されて人探しをする事になる
    その男がなんと前述した女性が封筒を届けるために探そうとしている真剣師だった

    同じ人を探しているのですぐに出会う
    お互いに同じ人を探している事はすぐに分かったので、ここは一つ共闘という流れになる

    二人で人探しをしていく訳だが、各種のドタバタ劇がありつつ、昭和の匂いがプンプンしつつの物語

    アラフォーの女性の母親はその真剣師と関わりがあった
    母親の妹が身を崩したときに助ける立場ではなかったのだが助けたりした
    そのときに真剣師が母親に一目惚れで結婚まで考えたが上手く行かず
    母親としても実は惚れていたのだろうが、色々な事でなかなか上手く行かずという形

    真剣師はある真剣を最後にこの世から姿を消していた
    が、また真剣をやるという情報をキャッチ
    アラフォー女性は母の封筒を渡したい

    アラサーリーゼントは刑事に言われたからというだけだが、刑事の方は刑事の方で個人的に真剣師に会いたい事情があった
    刑事の兄も真剣師
    くだんの真剣師と最後に真剣をした人物がその兄だった

    このあたりはゴチャゴチャしているのだが、色々な伏線が収斂していく感じで

    最後の真剣勝負が終わり、各登場人物もたどり着くところにたどり着いて終わる

    巻末に塩田先生の対談のようなものがエピローグとして載っており、そこで塩田先生のキャラクターが垣間見えてよかった

  • 前作が良かったので期待値が高すぎた。

  • 読了⭐︎2
    「盤上に散る」塩田武士作
    もっと笑かしてもらわないと…

    「盤上のアルファ」のスピンオフ作品。
    前作知ってないと登場人物多過ぎて、中身もボヤけてしまって、前作が良かったので、期待外れになってしまった。

  • 18/09/08読了
    面白かったけれど、人物過多な気も。

  • 「盤上のアルファ」のスピンオフ作品。

    ...アルファを読んでいなければニヤリと出来ないが、単体での面白さもある。

    多少、盛り込み過ぎ感や嘘だろーもあるが、そこは物語なんで気にせず読んだ。
    棋界の話は、それだけで興味深い。

  • 一人の勝負師を追いかける話。
    この作者のキャラクターの人間臭さが好きなんだけど、勝負師にはそれが感じられず、追いかけるほど魅力があるだろうか?と思った。

  • 観念的な盤上の夜に続けて将棋の真剣師の物語を読む。
    母の遺品から真剣師宛の手紙が出てくる。行方を追う明日香。別ルートで彼を探す昭和なヤンキー兄ちゃんが道連れとなる。そして真剣師達が活躍してた昭和時代のアレコレ。少しずつ紐解かれていく母や真剣師達の世代の人生。勝負そのものよりも破天荒で困難ばかりの人生の悲喜こもごもが昭和の時代背景とともにじっくりと描かれる。
    40代の主人公明日香の親世代は戦中戦後生まれであり、貧しく生きていくことが困難な時代。大きく発展していく日本の混乱と野放図さに覆われている。少し昔の日本の空気を真剣師達が纏っているのが感じられた。

  • 『盤上のアルファ』の続編かなと思ってたらそんなに続編と言うわけでもなく。前回のように将棋がストーリーのメインだと思っていたらそういうわけでもなく。

  • 離婚して母親と二人暮らしだった40歳手前の明日香。
    その母がガンで亡くなり、遺品整理をしていたら、林悦生という明日香の見知らぬ人物へ宛てた母の手紙を見つける。
    投函されることのなかったこの手紙を宛名の男に渡そうと思い立った明日香は、この男の捜索を始める。

    先日、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」というとても濃厚な作品を読んだばかりなので、その後に読んだものはどうしても薄味に感じてしまう。

    主人公の明日香が謎の男の情報に出会うごとにこの男の正体が少しずつ見えてくるんだけど、その姿や生い立ちの描写が断片的すぎて、彼の生き様に厚みを感じられなかった。
    もう少し彼のことを書いて教えてくれないと、心に響かない。
    響くだけの材料に乏しい。
    男と明日香の母との出会いもあっさりまとめられていたし、登場人物たちの心の重りみたいなものがいまひとつ見えづらかった。
    結果、明日香が必死に男を探すだけの物語という印象で終わってしまった。

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著者プロフィール

塩田武士(しおた たけし)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。2019年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。『罪の声』の映画化が2020年公開決定し、小栗旬・星野源の共演が決まっている。

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