盤上に散る

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188876

作品紹介・あらすじ

母を看取り、家族と呼べる人がいなくなった蒼井明日香。母の遺品を整理していると箱に入った新聞の切り抜きとともに「林鋭生様」と書かれた封筒を見つける。将棋の棋士らしいとわかるが、母とどんな関係にある男なのか見当もつかない。出されなかった手紙を届けるべく、林鋭生捜しをはじめる明日香。そこには予想もしていなかった濃ゆい人々との出会いと、将棋をめぐる未知の世界が広がっていた……。追い詰められた落ちこぼれ棋士の熱すぎる戦いを描いた話題作『盤上のアルファ』から3年、塩田武士が満を持して挑む「真剣師」の物語!

感想・レビュー・書評

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  • 2019年10月22日、読み始め。
    52頁まで読んで、返却。


    ●2022年12月22日、追記

    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    唯一の家族だった母を亡くした明日香は、遺品の中から一通の出されなかった手紙を見つける。宛名は「林鋭生様」。それが将棋の真剣師の名だと知り、明日香は林を捜すことに。ある対局の後、忽然と姿を消したという男と、母との関係は。昭和を生きた男女の切なさと強さを描いた傑作長編。

    ---引用終了

    • やまさん
      seiyan36さん、おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      図書館で検索したら下記のものが最新でした。
      甲賀忍法帖 山田風...
      seiyan36さん、おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      図書館で検索したら下記のものが最新でした。
      甲賀忍法帖 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫) 文庫 ? 2010/7/24発行。
      山田 風太郎 (著)
      図書館に、在庫になっていましたので字の大きさを見てきます。
      有難う御座います。

      上記のコメントが「やま」→「やま」(?)へ帰ってきたので再度送信しています。
      2019/11/05
  • 観念的な盤上の夜に続けて将棋の真剣師の物語を読む。
    母の遺品から真剣師宛の手紙が出てくる。行方を追う明日香。別ルートで彼を探す昭和なヤンキー兄ちゃんが道連れとなる。そして真剣師達が活躍してた昭和時代のアレコレ。少しずつ紐解かれていく母や真剣師達の世代の人生。勝負そのものよりも破天荒で困難ばかりの人生の悲喜こもごもが昭和の時代背景とともにじっくりと描かれる。
    40代の主人公明日香の親世代は戦中戦後生まれであり、貧しく生きていくことが困難な時代。大きく発展していく日本の混乱と野放図さに覆われている。少し昔の日本の空気を真剣師達が纏っているのが感じられた。

  • 将棋の駒が欲しいw

    ってな事で、塩田武士の『盤上に散る』

    盤上のアルファの続編。

    プロ棋士になった真田、その恩人で真剣師の林鋭生の父親が将棋駒の最高峰を作る職人でその最高級駒を探しの旅へw

    その駒をかけての真剣師同士の勝負へ!

    最後は手汗握る勝負が……。

    いや、面白い♪もっとシリーズ化してもらいたいなw

    2018年32冊目

  •  「盤上のアルファ」の続き。今回は林鋭生が中心。真田や秋葉さんも出てくるけど相変わらず秋葉さんは巻き込まれ体質だなあ。。。
     今回の主人公、明日香と達也のコンビが林鋭生を捜しにいろいろな関係者を当たるわけなのだが、前回の詩人(自称)といい、関さんといい、今回キャラが濃い。特に前回の詩人(自称)がここまで引っ張られるとは思わなかったw
     「盤上のアルファ」では林鋭生が謎多き人物でありレジェンド級な感じだったけど、真田同様、大きなうねりのある人生を歩んできてたんだなって思ったらアツくなってきた。

  • 『盤上のアルファ』の続編。
    『〜アルファ』を読む前にこっちを読んでしまったからか、いまいち物語に入り込めなかった。

  • 前作登場人物の関わりが適度に抑え気味で別の物語として読みやすかった。関西弁も自然な感じでよいですね。終盤に背景が複雑になりすぎの感はあったが前作ではあまり描写されなかった対局シーンも緊張感がありいいお話でした。

  • 最近、個人的に大ハマりしている塩田武士先生の作品
    ただ、自分がハマったのは罪の声や歪んだ波紋の重工な社会派小説?だったので、本作はまた別の顔が見えたというか、、、そういえば塩田先生の事を何も知らんかったんだなぁという印象
    関西の人なのだろうなぁとは思っていたのですがね、本作では時折関西のノリが出ていました
    いやぁビックリw

    主人公はアラフォー女性
    母一人子一人の環境だったが、母親が亡くなり心に穴がぽっかりという状態
    母親の遺品整理の際に送られていない封筒を発見
    宛先を調べると将棋の真剣師
    いわゆるかけ将棋をやって生活しているような人だと判明
    なにか引っかかりがあったのか、その真剣師に母の封筒を届ける事に

    もう一人の主人公的な存在としてアラサーリーゼント男
    こちらは根っからのワルという事ではないものの、ワルの先輩と一緒にオレオレ詐欺をやったり、気に入らないヤツをボコったり

    そんなときにヤクザ風の男とモメるが、その男は刑事だった
    その男から脅されて人探しをする事になる
    その男がなんと前述した女性が封筒を届けるために探そうとしている真剣師だった

    同じ人を探しているのですぐに出会う
    お互いに同じ人を探している事はすぐに分かったので、ここは一つ共闘という流れになる

    二人で人探しをしていく訳だが、各種のドタバタ劇がありつつ、昭和の匂いがプンプンしつつの物語

    アラフォーの女性の母親はその真剣師と関わりがあった
    母親の妹が身を崩したときに助ける立場ではなかったのだが助けたりした
    そのときに真剣師が母親に一目惚れで結婚まで考えたが上手く行かず
    母親としても実は惚れていたのだろうが、色々な事でなかなか上手く行かずという形

    真剣師はある真剣を最後にこの世から姿を消していた
    が、また真剣をやるという情報をキャッチ
    アラフォー女性は母の封筒を渡したい

    アラサーリーゼントは刑事に言われたからというだけだが、刑事の方は刑事の方で個人的に真剣師に会いたい事情があった
    刑事の兄も真剣師
    くだんの真剣師と最後に真剣をした人物がその兄だった

    このあたりはゴチャゴチャしているのだが、色々な伏線が収斂していく感じで

    最後の真剣勝負が終わり、各登場人物もたどり着くところにたどり着いて終わる

    巻末に塩田先生の対談のようなものがエピローグとして載っており、そこで塩田先生のキャラクターが垣間見えてよかった

  • 前作が良かったので期待値が高すぎた。

  • 読了⭐︎2
    「盤上に散る」塩田武士作
    もっと笑かしてもらわないと…

    「盤上のアルファ」のスピンオフ作品。
    前作知ってないと登場人物多過ぎて、中身もボヤけてしまって、前作が良かったので、期待外れになってしまった。

  • 18/09/08読了
    面白かったけれど、人物過多な気も。

  • 「盤上のアルファ」のスピンオフ作品。

    ...アルファを読んでいなければニヤリと出来ないが、単体での面白さもある。

    多少、盛り込み過ぎ感や嘘だろーもあるが、そこは物語なんで気にせず読んだ。
    棋界の話は、それだけで興味深い。

  • 一人の勝負師を追いかける話。
    この作者のキャラクターの人間臭さが好きなんだけど、勝負師にはそれが感じられず、追いかけるほど魅力があるだろうか?と思った。

  • 『盤上のアルファ』の続編かなと思ってたらそんなに続編と言うわけでもなく。前回のように将棋がストーリーのメインだと思っていたらそういうわけでもなく。

  • 離婚して母親と二人暮らしだった40歳手前の明日香。
    その母がガンで亡くなり、遺品整理をしていたら、林悦生という明日香の見知らぬ人物へ宛てた母の手紙を見つける。
    投函されることのなかったこの手紙を宛名の男に渡そうと思い立った明日香は、この男の捜索を始める。

    先日、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」というとても濃厚な作品を読んだばかりなので、その後に読んだものはどうしても薄味に感じてしまう。

    主人公の明日香が謎の男の情報に出会うごとにこの男の正体が少しずつ見えてくるんだけど、その姿や生い立ちの描写が断片的すぎて、彼の生き様に厚みを感じられなかった。
    もう少し彼のことを書いて教えてくれないと、心に響かない。
    響くだけの材料に乏しい。
    男と明日香の母との出会いもあっさりまとめられていたし、登場人物たちの心の重りみたいなものがいまひとつ見えづらかった。
    結果、明日香が必死に男を探すだけの物語という印象で終わってしまった。

  • 伝説の真剣師を追う事により、
    その生きざまと人なりに迫る。
    1作目と同じく将棋を題材にした作品。
    過去の作品に登場した人たちが再登場します。
    この作者の作品はかなり好きです。

  • 迫力ある盤上の戦い。

  • タイトルで分かる通り、「盤上のアルファ」の続編というかスピンオフというか。ちらっと登場した伝説の真剣師・林鋭生のお話です。
    なかなかに面白かったです。鋭生の半生を追い求めていくわけですが、決して明るいものではないその半生が語り口調というかいつもの関西なまりの登場人物たちによって暗くなりすぎず、むしろちょっと笑える明るくも感じられるというのがいいですね。
    最後の方はさすがにシリアスな展開でコミカルな描写がないせいかちょっと尻すぼみにも感じましたが、そもそもそういう話だったんだよな・・と気づかされました。

  • 面白かったー!

  • 時間、生、すべてが有限のなか、盤上という舞台で
    精一杯もがく生き方に、どん、と胸を突かれる思いがしました。

  • 伝説の棋士を探す。母が遺した手紙を渡すために。
    探す道程で出会うインパクトあり過ぎの人々。
    この人が描く人々は本当に面白い。ついつい笑う。
    紆余曲折を経て再び合間見える伝説の棋士。
    それぞれが重ねた年月と思いがぶつかる場面は圧巻。

  • 面白かったー!別に感情移入はできなかったのだけど、キャラクターの魅力で読み切った。「盤上のアルファ」の続編のような装丁だけど、今回は将棋そのものが基軸というわけではなくちょっとミステリー要素もあって、より大衆的な作品だった気がするなぁ。終盤に入っての早く続きが読みたい!結末が知りたい!感はすごい引力を持ってた。うん、面白かったー(*´ω`*)

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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