カッコウの呼び声(上) 私立探偵コーモラン・ストライク

  • 講談社
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本棚登録 : 248
感想 : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189149

作品紹介・あらすじ

悩みを抱えたスーパー・モデルが、ある雪の日に高級住宅街のバルコニーから墜落死した。自殺と断定した警察を疑った兄は、私立探偵コーモラン・ストライクに調査を依頼する。ストライクはオックスフォードを中退後従軍し、アフガン戦争で片足切断、借金まみれでフィアンセにも逃げられ、最低の人生を送っていた。これは大きなヤマだ。この事件が運命を変えるきっかけになるかもしれない……。しがない私立探偵の大活躍!

感想・レビュー・書評

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  • 英国探偵ミステリの一冊。

    自殺か他殺か…一人のモデルの転落死の調査を依頼された私立探偵が謎にゆっくり迫るミステリ。

    読みやすく、決して明るくないスタートのこの世界観は好み。
    主人公の私立探偵コーモラン・ストライク。
    彼が纏う陰鬱さは英国の冬の曇天を思わせるほど。

    舞い込んできた調査依頼はかなり深い絡れがありそうでじっくり事件の背景、人間関係を描く過程は不思議と飽きない。

    そして彼の元に舞い込んできた秘書のロビン。
    彼女がまた頭がキレて魅力的。
    どんな有能ぶりを見せてくれるのか、そちらも楽しみに下巻へ。

  • 恋人と別れ、住む場所も明日に繋がる仕事も
    お金もなく、廃業寸前の探偵コーモランと、
    派遣でやって来たのをきっかけに
    思わぬ昔の夢とやりがいを見つけていく
    美人秘書のロビン。

    あるスーパーモデルの自殺の捜査から
    絡まりあう人間関係と嘘と虚像。

    フロスト警部を彷彿とさせる
    影を背負ったコーモランと、
    婚約者との関係が微妙に変化していく
    ロビンの間に芽生える友情からの
    その先も気になる!

    "嘘が価値を持つのは、
    真実を危険と認識しているときのみ"

    何が真実で、誰が真相を握っているのか、
    ハラハラしながら下巻へ。

  • 「ハリー・ポッター」シリーズのJ.K.ローリングが偽名で書いたミステリー小説。ハリー・ポッター原作ファンの私は、どんなものなのか恐る恐る、でも心の中では期待して読み始めた。
    転落死したモデルの死の真相を、モデルの兄より依頼された私立探偵。兄は、モデルの死は自殺ではなく誰かに殺されたのだという。私立探偵は様々な関係者に話を聞き、真相を調べ推理し始める。
    上巻はまだまだ序幕で、果たして自殺か事故か他殺か、他殺だったとして犯人は誰か全く予想がつかない。それだけ疑わしい人物が多く、実は依頼してきた兄も怪しいのではと思ったくらい。そんな人間関係が、華やかな世界で活躍したスーパーモデルの孤独さを際立たせる。
    淡々と私立探偵の調査シーンが続くので、当たり前だが児童書のハリー・ポッターシリーズに比べ読みにくいというか、読むのに時間がかかった。下巻はどうなるのか楽しみだ。

  • 超特急で呼んでます❣️続きが気になるので、さっさと下巻へ

  • 私立探偵コーモラン・ストライクの活躍を描くミステリ。あのハリポタの作者が書かれたってのでこれは面白くないはずがないでしょ! と思ったのですが。
    案外と地味な話。モデルの転落死を巡る調査から始まる物語は、地道に周りの人間の証言を集めていくというもの。面白くないことはないけど、いまいち盛り上がりに欠けるなあ、などと感じていました。だけどそれも上巻だけのこと。下巻からはぐっと盛り上がってきて、一気読みでした。
    それぞれの人物のキャラクターが生き生きしているのが魅力。特に最初に死んでしまったルーラのキャラクターが多様な人の証言によって徐々に描かれるところが読みどころです。
    そしてコーモランのキャラもいいけど、ダントツは秘書のロビンです。有能なのも魅力だけど、それ以上に探偵の仕事にわくわくしちゃうところがミステリ好きとしてはとっても親近感を覚えてしまいました。このコンビの活躍、もっと読みたいです。

  •  読者モニターに応募した作品がプルーフ本でやってきた。上下合本の分厚くて腕の鍛錬になりそうな弁当箱サイズの一冊だった。しっかりした完成本ではないので、登場人物の一覧がない。一気に読めればいいのだけれど、ぶつ切りで読むしかない生活スタイルのぼくには、これが一番困った。何とも多くの登場人物が出てくるし、名前がイギリス式で難しい。

     これがアメリカで、また作者が故ロバート・B・パーカーだったなら、登場人物もスペンサーとかホークとか、とても簡単な名前だし、そもそも登場人物が片手で数える程しか出てこない。レギュラー登場する飼い犬の方が、ゲスト登場人物よりも登場回数が多いくらいだし、作品もやたらに分厚くはない。

     最近の海外ミステリは分厚さを競い合っているように見える。かつて一時代を築いていたスケールの大きなかつての冒険小説みたいだ。早川書房の誇るポケット・ミステリなどは、今ではポケットという言葉が不自然なくらいに分厚い代物と高価格の値段表示に姿を変えて、毎月書店の棚を、重厚でカラフルな背表紙イメージで飾っている。

     本書は、そうした最近のトレンドとも言えるような分厚いミステリの一つである。なぜ、さほどスケールの大きくないこの事件に、これほどの分厚さが必要なのだろうか。読んでゆくうちに、ははあ、なるほどと、ぼくは思う。そうか、最近のミステリは、主人公のキャラクター作りに重きを置いているため、事件とは別に、彼らの日常生活描写がかなり加えられている傾向にあるのだ。そういえばデンマークの傑作シリーズ『特捜部Q』も主人公や彼を取り巻く奇妙な人物たちのストーリーを、時には主たるミステリを超えるくらいに面白く描いている点が、思えばとても魅力的なのであった。

     コーモラン・ストライクという私立探偵に、その破天荒な日常生活上で連続して襲いかかる人生のピンチや、波乱万丈な軍隊での過去、そのために負った片足切断という運命を、義足と事務所の簡易ベッドなどという形で引きずらせることによって、事件以外の彼の人間的部分のストーリーが、メインストーリーよりもむしろ興味深い。そこに、ロビンというこれまた派遣スタッフの根アカな助手が加わって、彼女の一筋縄ではゆきそうもない恋愛模様が混じり始めると、事件以上にそれらの物語が印象的だし、主人公とその助手は魅力的である。

     それでいながら、本書はミステリ作品であろうと、とても深く意識しているように見える。謎ときの面白さ、最後まで見破りにくいフーダニットの楽しさ、そしてコーモラン・ストライクが次第に掴んでゆく真実、そして真犯人との対決、そうしたミステリならではの要素を確固たるストーリーテリングで解き明かし、大団円にまとめあげる筆力とリズム感。これが、新人作家ロバート・ガルブレイスの実力だ! そう誰もが驚くことを作者は希望していたものだったらしいが、その計画は実は無残にも破綻させられる。

     何しろ、この新人作者はある有名な作家の覆面を被った姿だった、という真実。編集者や出版社からその真実への迷路を辿られてしまい、実はその正体があの有名な女性作家、『ハリー・ポッター』シリーズのJ・K・ローリングと判明したのである。もちろんその時点で、本作品は、あっという間に15万部を売り上げるベストセラーになってしまう。完全に秘密裏に男性作家名義で純然たる小説の力で勝負したいと願ったローリングだったらしいが、その目論見はこうしてあっけなく破れ、本書は時を置かず世界を席巻するシリーズの出発点に立ってしまったのである。

     次作も既に用意されているシリーズとのことだ。ミステリという古い部分は素晴らしい出来だと思うが、その古くクラシックな英国伝統推理小説の骨子であるところには、あまり興味を持てなくなって来ているぼくにとっては、このシリーズは少し辛いかもしれない。しかし魅力的と少なからず感じざるを得なかったストライクとロビンのこの先の運命が気にならないではない、ってところが当面の心情なのである。

  • 【書評】書評家・杉江松恋が読む『カッコウの呼び声 私立探偵コーモラン・ストライク』(ロバート・ガルブレイス著) - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/life/news/140831/lif1408310025-n1.html

    カッコウの呼び声(上・下) ロバート・ガルブレイス著 秘書の存…|null|NIKKEI STYLE
    https://style.nikkei.com/article/DGXDZO74785800W4A720C1MZB001/

    『カッコウの呼び声(上) 私立探偵コーモラン・ストライク』(ロバート・ガルブレイス,池田 真紀子)|講談社BOOK倶楽部
    https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000188662

  • え~とどういう訳でこの本を手に取ったかは定かではありませんが、きっと題名がいつかインプットされていたんでしょう。
    作者がハリーポッターと同じ作者(ペンネームが違います)というのも興味をひかれたんでしょうか、でも私はハリーポッターも読んでいないのですが。
    しかし、登場人物が多いです。
    海外物を読むときにはこれは重要です。
    読んでいる途中、何度も見返すからです。
    なんと2ページにわたり登場人物の一覧があります、う~ん問題かも。

    まあとにかく、スーパーモデルの転落死をめぐり、依頼された私立探偵が謎を解明していくものらしいです。

  • ハードボイルト?という感じではない。
    j・k・ローリング作ということで期待が大きかったが・・・。
    自殺とされた、売れっ子モデルの転落死を納得できない義理の兄が、うらぶれた私立探偵に真相究明を依頼するが、錯綜する人間関係の間で少しずつ真実が…。
    という掴みはいいのだけど、いかんせん話の展開が遅すぎる。1作目だからキャラ説明が丁寧なのは良いが、それが延々と長すぎる。主人公の一人称でいけばいいのに、秘書の視点なんて全く不要。しかもハリポタばりに登場人物が多いのに一覧表もなく読みにくいこと。それもやたらと異父兄弟とかが多いし。
    上巻は冗長な印象で終わった。

  • 書店に平積みだったし、帯も絶賛だったのに・・・
    図書館で、ずいぶん予約待ちしたのに・・・

    退屈で、半分まで読んで止めました。
    楽しみにしていただけに、残念です。

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著者プロフィール

ロバート・ガルブレイスは、『ハリー・ポッター』シリーズで知られるJ・K・ローリングの別名。本作はローリングの名を伏せて出版された。探偵シリーズの2作目。

「2015年 『カイコの紡ぐ嘘(下)私立探偵コーモラン・ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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