女系の総督

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 119
感想 : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (498ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189583

作品紹介・あらすじ

反論はしない、意見は控えめに、意見を述べたらしばらく黙る。
それが女系の家に生まれた男の処世術――。

森川家に棲まうのは、母はもちろん、子供たちから二匹の猫まで女だらけ。
十数年前に妻を亡くした一家の主・崇徳(むねのり)にとって、女は知れば知るほど理解できない摩訶不思議な生き物だった。
家族が織りなす大小の事件に、本日も孤軍奮闘、右往左往。
彼女たちの”秘密”を垣間見た時……女難と恋が押し寄せる!

家族を続けるのに必要なのは、愛と努力と少しの秘密……
家族、仕事、恋、健康――人生のすべてが詰まった、直木賞作家の集大成!

感想・レビュー・書評

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  • 姉と妹に挟まれて育ち、男の子が欲しい…と神頼みしても
    自分の子供3人はすべて女。

    同居する母と娘2人、孫と姪とネコ2匹のオンナに囲まれた
    女系家族の王道を行く崇徳さんが
    家族のために奮闘する物語。

    近所に住んでいる姉もちょくちょく遊びに来て
    森川家はいつも賑やかです。
    その分問題や気がかりなことも多くなり、
    自分の家を『熱帯雨林』とたとえる始末。

    こんなに長年女性に囲まれて暮らしていても
    女性に詳しくなるどころか、未だに理解できず
    驚くより感心しているくらいなので、
    よくわかってらっしゃる~と
    地雷踏んでますけど~を繰り返してます。

    なのですが。
    記憶が曖昧になった母に対する接し方が素敵で、
    家族からの相談をバシバシ受けてしまうのは
    こういう家長だからなんだなぁと。
    結構頼りにされている父なのです。

    女性が元気で強いのは、
    その家族が円満だからなのですね。
    グッと抑える男心、有難さが伝わる一冊です。

    森川家の一員の元迷い猫姉妹のメグとグレ。
    崇徳さんだけに懐かないという設定で
    崇徳さんが出てくると逃げてしまうので
    後姿の描写ばかり。

    …もうちょっと登場してほしかった…残念。

  • 森川崇徳、59歳。
    曾祖父の時代から続く女系家族の中の男ただ一人。

    少し認知症の始まった母。
    過去の浮気のせいで反発して家を出て競艇選手になった長女との確執。
    姉、妹、娘、孫、姪の持ち込む様々な問題に、
    孤軍奮闘する崇徳さんの悲哀がなんともいえず面白い♪

    おまけに飼い猫ちゃんのメグとグレ。
    食事やトイレの世話まで、かわいがっているにもかかわらず崇徳さんに全く懐かない。(笑)
    男の人が嫌いなのかと思いきや、娘婿の通称カメムシくんには懐いてる。
    果ては、我が運命を薄命の三毛猫の雄にたとえる始末。

    カバーが猫ちゃんをだっこしている崇徳さんなので、
    もっと猫ちゃん出てくるかなあ?と期待してたんですが…。

    長女、美千恵の大好きだからこそ許せなかったり、素直になれず反発してしまう気持ち…。
    父、崇徳さんの不器用で深い愛情…。
    娘である私にはとても感慨深かったです。

  • 文学

  • 女系家族の長男に産まれ、結婚し、もうけた自分の子供も女ばかり三人。孫も女、飼い猫までがメスの姉妹…
    還暦を迎える主人公が振り返る、恋の苦い思い出、新たなときめき、家族とのやっかいな軋轢。
    女にもみくちゃにされている印象の強い一冊でした。

    エッセイで藤田氏ご本人が女系を嘆いていたのを思い出しました。
    かしましい女達に囲まれた男の悲哀…。これだけの年月を女の中で過ごしていれば、女の扱いやあしらい方も上手くなる。
    逆らわない・反論しないというツボを心得ていますものね。笑
    娘達と同世代のわたしより、主人公世代の方のほうが感情移入して楽しめるのではないかと思いました。
    女目線でもうんざりするくらいうるさかった!男性からすれば、言わずもがな、ですね。

  • 主人公の年齢が上過ぎて

  •  ほっこりする。
     おっさんの目線かなとは思うけど。

  • 良かった(^_−)−☆

  • つまらなくはないのだが、作者の仕掛けがことごとく辷っている感がある。

  • 藤田宜永ってこんなのも書くんだという感じ。力が抜けていて読みやすい。

  • 母、姉、妹、娘、孫、姪、猫に至るまで全員女。女に囲まれて暮らす大家族の中心にいるのが59歳の崇徳(そうとく)さんです。単純に大家族って賑やかで寂しくなくていいなと憧れていましたが、家族の中でも決して明かしてはいけない秘密を背負っていかなければいけない場合もあるんだなと後半では涙が出ました。いろいろ厄介な事件が次々と起こるので長編ですが飽きません。家長の主人公が娘や姉妹の彼氏や夫とうまくコミュニケーションをとっているところもステキです。大人の恋愛小説としてもほどよく、楽しめました。

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著者プロフィール

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞受賞。17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。近著に『タフガイ』『わかって下さい』『彼女の恐喝』などがある。

「2021年 『ブルーブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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