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Amazon.co.jp ・本 (290ページ) / ISBN・EAN: 9784062189675
作品紹介・あらすじ
少年時代を独り野生児として育った虎が、ある日村人に捕まってしまう。その窮地を四郎という少年に助けられる。天草四郎と虎の出会いだった。そのころ、島原と天草の切支丹に対する迫害は苛烈を極め、公儀への反抗が企てられつつあった。他方、老中・松平信綱は、三代将軍・家光の治世に不安を抱いていた。江戸に幕府が開かれて三十有余年、天下は徳川家の下に本当に治まっていると言えるのか。信綱の心の中に潜む闇が蠢く。
森で育った虎は幼いころに母親を亡くし、独り野生児として生き抜いていた。食料を求めて里に出没するようになり、とうとう村人に捕まってしまう。なぶり殺しにされかけたところを四郎という少年に助けられる。そう、それが天草四郎と虎の出会いだった。同じころ、島原と天草の切支丹に対する迫害は苛烈を極め、四郎の父・甚兵衛らを中心に公儀への反抗が企てられつつあった。他方、知恵伊豆と呼ばれる、老中・松平信綱は、三代将軍・家光の治世に不安を抱いていた。江戸に幕府が開かれて三十有余年、天下は徳川家の下に治まっているが、それは表面的なものであって本当に治まっているとは言い切れない。信綱の心の中に潜む闇を、将軍家剣術指南役の柳生宗矩は見透かしていた。「幕府は乱を欲している」。恐るべき謀議が交わされる。──父の思惑に踊らされ切支丹の旗頭にされた四郎、何も知らず四郎の護衛役となった虎、幕府の箍を締め直そうとする信綱。三人の間で、時代が大きく動こうとしていた。
みんなの感想まとめ
物語は、江戸時代の徳川三代将軍・家光の治世における、九州の天草と島原を舞台にしています。主人公の虎は、幼少期に母を失い、独りで生き抜いた野生児。彼は、キリシタンの旗頭として祭り上げられる四郎に助けられ...
感想・レビュー・書評
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深層心理の描写に飾りがなく、とても自然で正直だった。気がついたらしっかりと作品の中に取り込まれた自分がいた。今までに味わったことのない感動を受けた。
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コーヒーブレイク本。
江戸時代の徳川三代将軍・家光の治世、九州の天草と島原の地で、キリシタンが起こした「島原の乱」を描いた時代小説(2014/05/15発行)。
熾烈を極めるキリシタンの弾圧が行われている九州の島原と天草の地で、元は武士の子であったが幼いころに母を亡くし、独り野生児としてとして育った虎と、今は亡き豊臣方のキリシタン大名であった小西行長に仕えていた武士の子で、キリシタンの旗頭である四郎。 この二人を中心に進む物語は、「島原の乱」につづく...
新撰組や坂本竜馬などが活躍した幕末を除き、平穏な時代のイメージがある江戸時代は、躍動感が感じられないため、この時代を背景とした時代小説は、つまらないと思っていましたが、そのイメージを覆す面白い小説でした。 人と時代、そして歴史を感じさせる作品のように思いました。 -
久々に矢野さんの時代物で題材は、天草四郎の天草/島原の乱。
キリシタンとの教えと父等企てによる乱の矛盾を胸に教祖として祭り上げられた四郎の話。山で育った虎を従者として天草/島原の乱で戦い共に死す。 -
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
江戸時代の徳川三代将軍・家光の時代、九州の天草と島原でキリシタンが起こした「島原の乱」のお話。修学旅行で島原城を訪れ、踏絵を見て、天草四朗時貞という男はまだ16歳という少年で、神の生まれ変わりのような人物であったと知ったのが学生の頃。懐かしさととともに、改めてこの史実を再確認しました。このお話の四郎と虎の関係は、四郎にとっての神が虎であり、虎にとっての神が四郎であるように思えました。それにしても徳川幕府の思惑の恐ろしきこと、あえて乱を起こして泰平の世を盤石なものにするとは。
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後の天草四郎に拾われた「虎」という野生児の目から見た天草の乱の物語。著者の解釈にはなかなか説得力があります。
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面白かったなー。
虎も。四郎も。
好きだな。
でもあと一押し。
いや、でもいい。これ。
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