ミドリのミ

著者 :
  • 講談社
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感想 : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189781

作品紹介・あらすじ

重田ミドリは小学4年生。住み慣れたN市を離れることになってしまった。それは父・広に新しいパートナーが出来たからだ。そのパートナーとはカメラマンの平野源三という男。キャリアウーマンの母から離れて、父と源三の家に転がり混んだミドリ。転校した学校でもなかなかうまくなじめない。

父・広もミドリのこと、そして妻のこと、源三のこと――。様々なことで心を砕いている。離婚話はどうなるのだろう。そしてミドリにとって一番いいことは?

妻・貴美子も、ミドリと広が出て行き、仕事に邁進する日々を送る。離婚話は自分が拒否しているからもちろん進むはずもない。広の新しい恋人が男だという事実も受け入れられない。

”ふつう”だと思っていたことが、崩れていく。
でも毎日生きていかなくてはならない。
何が自分にとって幸せなのか、何が相手にとって幸せなのか。
それぞれが考える幸せの形。そして家族の形。

感想・レビュー・書評

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  • 重田ミドリ・小学3年生
    住み慣れたN市を離れて、父親・広の新しい恋人
    カメラマンの平野源三の家で暮らす事に…。
    新しい学校にはなかなか馴染めない
    でも、新しいお家での暮らしは楽しかった。
    キャリアウーマンの母・貴美子とは月に一度会っている。
    貴美子は広の新しい恋人が男性だという事が受け入れられない。
    ミドリが4年生になると、学校や保護者の間で広と源三の事が
    噂となり、苛められるようになる…。


    読み始めは、表紙のイラストやタイトルから、少しへんって言われる
    女の子ミドリちゃんの物語かと思っていたが…。
    父の広と源三の漫才の様な掛け合い…。
    二人の関係は何…?
    広と貴美子の別居の理由は何…?
    えーーっ。広と源三が恋人でそれが別居の理由だったの…。

    軽妙で軽やかに描かれていたが、性マイノリティーという
    とっても重いテーマを扱った物語でした。

    完璧主義で母親の役割を演じているような貴美子は好きになれなかったけど、
    そんな彼女の育った家庭環境を思うと、彼女も犠牲者だったのかなぁ。
    父親の余りにも空気の読めなさや、失言の数々もイラッとしちゃった。
    源三の強さや素敵さは、辛い過去を乗り越えたからこそなんですね。

    後半は重かったなぁ。
    源三の過去や性マイノリティーの人々の生き辛さ
    ミドリが広と源三のキスシーンを目撃してしまい
    とっても傷付く所は、切なかった…。
    大人達はそれぞれに心を砕きミドリちゃんの事に思いを馳せていますが、
    思春期の子供が普通から普通じゃない境遇に置かれ、
    普通じゃない人を排除しようとする世の中や心の狭い人々
    どんなに心を砕いても傷付けてしまう。

    ラストは苛めを受けているミドリを貴美子に預けていて、
    それでも、広と源三にはミドリが大切で愛おしくて迎えに行く…。
    明るく希望に満ちた終わり方をしていますが、
    ミドリの気持ちは本当はどうなんだろう…。
    ミドリの笑って過ごせる居場所が出来ると良いなぁ。

  • 出版社からの内容紹介で小学校のミドリが主人公の
    一風変わったYA小説なのかな、面白そうと手に取ったら、
    連作短編小説で、子ども向けではなかった。
    少なくともほのぼのからは程遠い。
    好きじゃないなー。面白くないわけではないけれど。
    最近この手の作風が増えている気がして、好きでない。

    父と母が離婚することになった理由は
    父に新しい恋人ができたから。
    その父の新しい恋人はカメラマンの男で、
    母もまさかの新恋人が男でゲイなことに混乱し
    ミドリは奇妙な父方カップルと転校し新しい環境の中で暮らすことになる。
    とくに嫌って思ったのはセックスのこと。
    避けては通れないことではあるかもしれないけれど
    自分がミドリだったら。。。と思うとぞっとした。
    自分の父親が女の人と性交するのも嫌なのに
    それがおっさん同士で、なおべたべたとねっとり水飴のような絡みだとしたら、
    それを同性愛とかゲイとかホモとかそんなの悪口程度にしか感じない子供が
    目撃してしまったら。。。おぞましいわぁ。

  • 小学生って残酷だよね。
    一応、今は性の多様性を受け入れようという建前で世の中動いてるけど、子供の本質は時代に応じてそう簡単に変わるわけではないから。
    親のことを罵られたり、笑われたりするのはつらいよ…
    ミドリが内履きの中で足の指をギュッとしたという描写が、ミドリの怒りやら恥ずかしさやらいろんな感情が伝わってきて悲しくなった。

    特に、この本の舞台は田舎なのだ。
    田舎は、「普通」から外れることに対する拒否反応が強いし、噂もすぐ広まる。
    都会なら、少しは違ったのかもしれないけど。

    大人には大人の事情というか、その人が歩んできた歴史があるんだろうけど。
    それに子ども巻き込んだら、やはりかわいそうだよ…と思いました。
    ミドリがどちらの選択をしても、近い将来、ミドリが後悔したり、悲しんだり、自分を責めたりすることが目に見えてるよね。
    ミドリ、強くあれ。

  • ミドリかえってくるかなぁ

  • こういう家族モノによわい・・・

  • ミドリの家族の物語。
    それぞれのヒリヒリするエピソードを、作者は決してなあなあにせずに丁寧にすくい取って描き切る。
    それがとてもリアルで、家族の一人一人が一生懸命生きていることが伝わってくる。
    ミドリはとても苦労した子どもだけど、将来はきっと明るい。願わくば、どんな形の家族も法的にも世間的にも受け入れられる社会になりますように。

  • 可愛い表紙に惹かれて購入。アットホームでほんわかした話かと思いきや、なかなか厳しい現実でした。私が知らないだけで、意外と現実にもある 話なのかも。唯一救いだったのは、ミドリがみんなから愛されていることだな。花世ちゃんのエピソード、切ないけど好き。一番心に残った。

  • 2015.8 市立図書館

    お初の作家さん。
    読みやすくて、おもしろかった。

  • お父さんとお父さんの新しい恋人(男)と小学生のミドリのいびつな3人のいびつな共同生活。

  • 15/02/22

    まあ言ってしまえばおとなの勝手な都合に悩まされる女の子の話で、その勝手な父親とその彼氏(ホモ)と、元妻(正式にはまだ別れていない)の話。
    短編でそれぞれ語り手が変わるしくみ。
    下世話な話なんだけど下世話じゃないの。

    ・気にしてたらキリがないし、それに私はもう知ってるんです。ここが世界のすべてじゃないって」(P250 セルフポートレイト)

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著者プロフィール

1977年生まれ。名古屋市在住。2004年「ねむりひめ」で「女による女のためのR-18文学賞」第3回大賞および読者賞を受賞。同年、同作が入った短編集『しゃぼん』にてデビュー。『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』はドラマ化された(『グッモーエビアン!』はのちに映画化)。その他の著書に、『少女病』『ミドリのミ』『名古屋16話』『光の庭』『マリー・アントワネットの日記Rose』『マリー・アントワネットの日記BLeu』『夢で逢えたら』など多数。

「2021年 『余命一年、男をかう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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