パリ症候群 愛と殺人のレシピ

著者 :
  • 講談社
3.03
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本棚登録 : 79
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189934

作品紹介・あらすじ

パリで死んだ従妹の遺品を整理するため渡航した清美。彼女の死は、本当に自殺なのか?現地での従妹の乱れた生活を知るほどに疑惑は深まっていく(「パリ症候群」)ほか、鮮やかな結末が魅力的な日本推理作家協会賞短編部門候補作「青い絹の人形」など知的で洗練されていながらも「毒」を含んだ短編5編を収録した粒よりの短編集。

感想・レビュー・書評

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  • たまたま図書館で目について借りてみた。私的には当たりだった。

    パリを舞台にした短編集なんだけど、別に日本が舞台でも良かったような。
    だけど、パリだからおしゃれ感が増す。ただどれも殺人がらみだけど。

    ミッシェルの話だけが可哀そう過ぎる。あの時、カオルの電話に出ていれば・・・

  • 姉にとっては、納得できないことに「はい」と言うのは、不誠実なことらしいのだ。

    何かをやるかやらないかで迷ったときはやるのよ。
    やらないで後悔するより、やって後悔するほうがずっといいから。

    多くを望まなければ、幸せは自分の中にいくらでも見いだすことができる。

  • (収録作品)パリ症候群/砂の住人1-クロテロワ/砂の住人2-依頼人/すべては二人のために/青い絹の人形

  • パリで従姉妹が自殺した、その原因は/美しい別荘地で穏やかな老人が殺された。彼と幼妻にいったい何が起きたのか/老人を殺した犯人の苦悩/美術館で起きたテロ未遂事件。その裏で起きていたのは/実母が亡くなった頃に突然現れ、後妻の座に収まった女の目的は。
    パリを舞台にした短編ミステリ。嫌ミスを期待して読んだけどそこまでじゃなかったかなあ。ミッシェルがとにかく可哀想で可哀想で。

  • パリを舞台にした殺人事件が5話収録された本。

    「パリ症候群」
    パリの風土になじめない「パリ症候群」で自殺をした従妹の身辺整理のためにパリを訪れた研究員の女性。
    従妹は謎めいた遺書を遺していた。
    そこに書かれていた「あなた」とは-?
    主人公の脳裏に一人の男が過る。
    実は主人公は以前パリにいた頃、その男性とつきあっていたが、彼を従妹に横恋慕された苦い過去があった。
    さらに、パリで従妹はジュンコという女性と同居していたと知る。
    従妹を殺したのは「あなた」か、それとも謎の女性か?

    「砂の住人1」
    姉に歳の離れたフランス人の夫婦-難病にかかった実業家の夫アントワーヌと若く美しい妻ミュリエルを紹介された女性。
    夫妻の家に泊まった彼女は、夫が殺された現場に居合わせる事になる。
    犯人は金庫の金を盗み、アントワーヌを銃で撃ち殺し逃走した。
    実は彼が殺される前に、彼女は浜辺で一人の男性に会っていた。
    彼女はそこから犯人について、ある推理をするが-。

    「砂の住人2」
    「砂の住人1」の犯人側から見た話。
    何故、アントワーヌは殺されたのか、何故犯人は彼を殺したのかがこの話で分かる。

    「すべては二人のために」
    恋人と訪れたパリの美術展でテロに遭遇した女性。
    爆発物がしかけられたかもしれないというアナウンスで美術館を出ることになるが、テロはイタズラだった。
    その際、チケットを失くしたという夫妻に声をかけられた彼らは自分たちのチケットを夫妻に譲り、連絡先を教える。
    その後、そのメモから彼らに警察から連絡が入り、夫妻の兄が殺された事を知る。

    「青い絹の人形」
    父が再婚する相手の女性に裏を感じ、好感をもてない女性。
    彼女の実母は置手紙をして家出をし、その後事故か病気で亡くなったとされていた。
    その後、母のものらしきパスポートを入手した彼女は母が生きているのでは?と思うようになる。

    最初にパリを舞台にした殺人事件と書きましたが、殺人じゃないのもあるし、微妙に事件の起きた舞台となった場所はパリじゃないというのもあります。
    でも、どの話にもパリという言葉が出てきます。
    そして、完全に独立した話でなく、別の話に登場した人物がどこかで出たりと、つながってたりします。
    ・・・が、そのつながりがはっきりしなくて、このレポを書いてる時に読み直して気づいたり・・・というのもありました。
    つまり、読み直さないと書けないくらい内容が頭に入ってなかったという事で・・・。
    とくに後の2話は分かりにくかった。

    どの話も何となく分かりにくい、回りくどいというのが読み終えての感想です。

  • パリとその近郊を舞台にした雰囲気のある短編集。
    表題作で最初の短編「パリ症候群」が予想された結末で気勢をそがれた感じになってしまったが、最後の2編「すべては二人のために」「青い絹の人形」は予想のつかない展開で面白かった。
    特に「青い絹の人形」は語り手からして意外で傑作。
    (図書館)

  • オチの条件付けるために物語を書いてるような感じでしたが、パリの話なので許します!

  • 殺人事件も、パリで起こると、なんだかオシャレ。

  • 後味良くないが、面白かった!
    異国パリの雰囲気がより作品の神秘さを増している。

  • どの話も先が読めました。
    あまり好みではありませんでした。

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著者プロフィール

1961年、京都市生まれ。パリ第七大学理学部卒。2004年に『密室の鎮魂歌』で、第14回鮎川哲也賞を受賞。著書に『密室の鎮魂歌』『出口のない部屋』『天使の眠り』『めぐり会い』ほか。

「2021年 『味なしクッキー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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