ハングリーゴーストとぼくらの夏

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 17
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062190251

作品紹介・あらすじ

「あの塔が戦争中に日本人に殺されたシンガポール人の記念碑と知ったとき、ちょっとショックだった。そういうの、こっちにいれば、だれだってあるよ。私たちは日本にいる子たちよりはやく、底のない万華鏡をのぞいたんだよ」――本文より

 小学6年生の間中朝芽(まなかはじめ)は、父親の転勤でシンガポールの日本人学校に通うことになった。新しい生活になじめない朝芽は、近所の植物園にひとりで遊びに行くようになる。そこで、肩にサルを乗せたイギリス人に出会い、「植物標本」のゆくえを聞かれる。どうやら彼は植物学者で、大切な植物標本を失ってしまったらしい。
 それから、日本人の老人に、中国人の若者と、次々と不思議な人物に出会う。やがて朝芽は、彼らが過去の人物であることを知り、クラスメイトの主田さん、中国系シンガポール人とのハーフのカズとともに、彼らの探す「植物標本」を現代で見つけようとする。
 その過程で明らかになったのは、思いもしなかった加害の歴史と、そのなかで手を取りあい、共生しようとした人々の願いだった。

感想・レビュー・書評

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  •  シンガポールの日本人学校に転校した朝芽(はじめ)、6年生。クラスにもなじめず、ホームシックに。お母さんと行ったシンガポール植物園で耳にした「キーン」というセミの声は、塾の行き帰りの地下鉄の車輪のきしむ音に似ていた。ゲーム機を手に植物園に行くようになった朝芽に、「理解不能なおかしな出来事」が起こる。シンガポールに来て、71日目のことだった。
     日本人墓地、昭南植物園、ワンダーツリー、フタバガキ・・・69年前の人たちが残した想い。

  • こどもの本の研修で紹介されて、ずっと気になっていた本。

  • シンガポールで暮らす、小学6年生、間中朝芽(まなか はじめ)は、「二回目の神秘」を体験する。

    熱帯雨林の植物。戦争。シンガポールの歴史。

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。テレビの構成作家として主に子ども番組の制作に携わる。2006年『タイドプール』で第47回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。同作品でデビュー。近著に戦時下における敵国人抑留に光をあてた『ハンナの記憶 I may forgive you』、共感覚をテーマにした『木曜日は曲がりくねった先にある』、シンガポールの日本人学校を舞台に、加害の歴史に触れた『ハングリーゴーストとぼくらの夏』がある。

「2016年 『百年後、ぼくらはここにいないけど』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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