- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784062190466
感想・レビュー・書評
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人々のために人を産むこと。そして殺すこと。
世の中がそれを美しいとする世界
どうしても人を殺したい人間は10人出産する。
もしそれが、自分のきょうだいだったら?
きょうだいが人を1人殺すために10人産むんだとしたら?
その殺される1人が自分だとしたら?
あなたはどう思う?どうする?
主人公は姉の「だだ殺したい」という殺意を
応援する。そんな中、1人の女性が現れる。
その人は「こんな世の中は間違っている」という
考えを持つ。ひたすら姉を否定する。姉は、
その人を殺す。「かわいそうな人だと思ったから」
主人公は姉と一緒になってその人を殺す。
その人には秘密があった。
ああ…
だから、この世の中から必死で逃げていたのか。
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面白かった。どのお話しも自分が想像したことないような世界観だった。特に殺人出産はすごく印象に残った。
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YouTubeでマサキさんが紹介してるのを見て、気になって読んでみました。
衝撃で星5。短編が4つありますが、表題作の殺人出産が一番おもしろいというか衝撃的というか。読んでいて怖くなりました。産刑とか怖すぎるわ。ホラー小説ではないのでしょうが、自分的には超ホラーでした。
常識とか倫理観とか、とにかく揺さぶられましたね。
でも確かに常識とか倫理観って、100年後とか全く違うものになっているんだろうな〜。100年前と今とでは全く違うように。とか色々読んだ後、考え込んでしまいました。
読後感もあまりよくはありません。というか自分の常識ではかなり残酷で嫌悪感を感じました。この本、他の方の読後の感想気になりますね。どう感じるんだろう?
他の短編もなかなかにクセ強な設定ですが、殺人出産が一番クセ強度が突出しています。私は記憶力がかなり弱いので、読み終えた本の内容って結構すぐに忘れてしまうのですが、この話は10年後とかでも覚えているだろうな。そのくらいインパクトはありました。
村田沙耶香さんの他の本読みたくなったけど、また揺さぶられるかと思うとちょっと怖いなwメンタルが整っている時に読むようにしよう。 -
タイトルとあらすじから気になって読み始めましたが、まず発想が面白いし、違和感や無理矢理感が無くて本当にそうゆう考え方もあるんだな、と淡々と読むことが出来ました。
村田沙耶香さんの作品は始めて読みましたが、よくぶっ飛んでる話しが多いとゆう印象でしたが、読みやすくて良かったです。他のもタイミングがあれば読んでみたいですね。 -
読みやすい文章だからサラサラ読めた。テーマが人間の性と死という重いものなはずなのに、こんなにサラサラ読まされてしまうと、大したことの無いもののように思えるから不思議。
殺人出産もトリプルも清潔な結婚、余命も読み終わると うわぁ〜とどんよりとした気持ちにさせられて…この薄気持ち悪さはどうしたものだろう。 -
はじめて読んだ作家さんでした。本当ならありえない世界感なのに本当にこれが常識になってしまうような気がしてしまい引きこまれていきました。
他の作品も是非読んでみたいと思いました! -
作品紹介を読んでずっと気になっていた作品。
常識や倫理観がぶっ飛んでいて全然理解できないと思いながらもなぜか読む手がとまらない。
10人出産することで殺人ができたり、一生出産することが刑となる。理解を超える感覚に追いつけないままラストシーン。目を顰める描写でなかなかグロい。
トリプルもあまり得意ではない世界。
けれども常識と思っている世界を根底から覆す作品で、村田沙耶香さんはコンビニ人間に次いで2作目の読了だったけど、絶対に思いつかない世界観で読むたび凄いと思わさせられる。 -
村田さんの小説は世界観が面白いなと思った。
「コンビニ人間」でもそうだが、音の描写が多く、それがなぜなのか少し引っかかった。
生きている中で何が正しく何がそうでないのか、何を軸に生きるのかは社会の流れや動きが関係しているんだなと思わざるを得なかった。読んでいて、モヤモヤするというか少し気持ちが悪いというか、そのように感じた部分も今生きている常識をもとに判断しているからなのだろう。普段の生活とは違いすぎて、だが遠すぎなくて、それゆえ面白い。
著者プロフィール
村田沙耶香の作品





