水底の棘 法医昆虫学捜査官

著者 :
  • 講談社
3.79
  • (34)
  • (87)
  • (68)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 396
感想 : 78
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062190527

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 法医昆虫学捜査官〜第三弾‼︎
    今回が一番面白かったかもしれない!

    荒川の中州で男性の死体が発見される。
    発見したのは赤堀准教授(O_O)

    司法解剖の結果は絞殺
    荒川上流から流れ着いたと警察は捜査方針を決めますが…
    さらにパワーアップした赤堀先生は海から流れ着いたと主張!そして岩楯&一作目の鰐川復活で大変面白くなっております。

    今回大活躍したのは昆虫ではなく
    なんと海の生き物達‼︎
    シャコの仲間「トラフシャコ」
    ゴーヤくらいの大きな「ウミケムシ」

    そして赤堀先生の新作ファッションは
    「田植え足袋」爆笑\(//∇//)

    三件も殺人事件解決したから認知されていいと思うけど次もアウェイなんだろうな笑


    • ゆーき本さん
      まってまって!
      GW疲れでまだ1作目を読み終えていないのに笑
      第3弾!!
      まってまって!
      GW疲れでまだ1作目を読み終えていないのに笑
      第3弾!!
      2023/05/06
    • みんみんさん
      ウジが基本_φ(・_・笑
      ウジが基本_φ(・_・笑
      2023/05/06
  •  死体の損壊や損傷が激しく、通常の検屍では正確な情報収集ができないケースにおいて、死体についた虫を解析することで情報を割り出していく法医昆虫学。
     昔気質の警察官からはまだ胡乱な目で見られながら捜査に奔走する法医昆虫学者・赤堀涼子の活躍を描くサスペンスミステリー。
     物語は主人公の涼子と相棒の岩楯警部補の2人の視点で描かれていく。シリーズ3作目。
             ◇
     東京荒川の河口付近の中洲で腐乱した変死体が見つかった。発見したのは河川敷の害虫駆除に駆り出されていた赤堀涼子である。
     遺体は虫や動物により激しく損傷されていたため、検屍は困難を極める。
     絞殺された後に川に遺棄され流れ着いたものだという司法解剖医の九条の判断に対し、涼子はまったく違う見解を申し立てる。

     警視庁幹部と血縁関係にある九条からの圧力にも屈せず、死体に残されたウジと微物から、自らの説を立証しようと捜査を続ける涼子。涼子を信じ別方面からバックアップしようと動く岩楯。2人の信念の捜査が始まった。全5章。

         * * * * *
     
     おもしろかった。図書館から順不同で回ってきたためシリーズ第3巻から読むことになったのだけれど、順番関係なしで物語に入っていけました。
     これは何作目から読んでもOKなように構成してくれているからで、作者の川瀬七緒さんに感謝したいほどです。

     また主要人物が実に魅力的。

     特に、主人公の赤堀涼子のキャラが突き抜けていてとてもいい。その昆虫に向ける愛情と情熱は、NHK朝ドラ『らんまん』の槙野万太郎の植物愛に匹敵するほど。
     さらに相棒役の岩楯警部補のトボけた味もステキ。涼子との信頼関係が随所で描かれ、胸を熱くさせてくれます。

     そして何より「法医昆虫学」という学問分野を謎解きの主軸にしている点がすばらしい。
     その学問は寡聞にして知らなかったのでとても新鮮で、読んでいてワクワクするほどです。(自分が昆虫好きなのもあると思いますが。)
     
     今回とくに驚いたのは、シャコ。エビとフナムシの中間ぐらいの海中生物だと認識してたけど、まさかカマキリの仲間とは!?
     そして、それが突破口になるあたりも昆虫好きには堪えられません。
     
     明るくエネルギッシュでメゲない主人公。トボけたそぶりながら実はしたたかな相棒。さらに2人を取り巻くユカイで有能な仲間。
     そして常に新鮮な驚きを与えてくれる昆虫学による謎解き。
     明るくコミカルな描写を挟みつつも、重厚で読み応えのあるストーリー。

     名作たる要素満載のミステリーだと思います。

  • うーん。
    3作目はイマイチだった。

    岩館の相棒は1作目のメモ魔ワニさん。相変わらずの赤堀崇拝ぶりはかわいかったし、
    今回こそ赤堀ちゃん、と大吉の出番が多かったし。

    ただ、話の盛り上がりがどこだったのか…。途中から被害者の殺された動機とか いや 被害者がどこの誰なのかとか 全然 興味がなくなってしまったー。

    参考文献のタイトルは面白かった。
    『ホホグロオビキンバエ幼虫が寒冷期に死体を蚕食していた事例』
    『溺死事例において左右両肺各葉から検出された珪藻数の比較検討』
    『現場警察官のための 死体の取り扱い』
    『江戸前鮨 仕入れ覚え書き』
    よし!これ書いて残しておけば どんな話だったか後から思い出せるな。

    あと、今回 死にそうな目にあったのは 岩館とワニさんφ(._. )メモ…と。これでOK。

    • みんみんさん
      流されたヤツか_φ(・_・
      もう忘れてる笑
      流されたヤツか_φ(・_・
      もう忘れてる笑
      2023/05/27
    • ゆーき本さん
      流されたやつです´▽`)ノセイカイ
      このシリーズ 事件の詳細や 出てくる虫の名前を覚えておくのは難しいやつですよ笑
      その時 その瞬間を楽しみ...
      流されたやつです´▽`)ノセイカイ
      このシリーズ 事件の詳細や 出てくる虫の名前を覚えておくのは難しいやつですよ笑
      その時 その瞬間を楽しみます!
      2023/05/27
    • みんみんさん
      そうそう!
      赤堀の進化を楽しむ本\(//∇//)笑
      そうそう!
      赤堀の進化を楽しむ本\(//∇//)笑
      2023/05/27
  • これまで読んだこのシリーズの中で
    一番おもしろかった。
    限りなく5に近い星4つです。

    ユーモラスなシーンが増え、
    読んでいて楽しかった。
    いつもの面々がそれぞれの個性をこれでもかとばかりに
    全面に押し出してくる。
    それ以外の登場人物にも心がかよっていて、
    憎めない魅力を感じた。

    今回は犯人は誰なのか?よりも
    被害者が誰であるのかに重点が置かれており、
    小さな手掛かりから少しずつ真実に近づいていく過程が興味深かった。

  • 「水底の棘 法医昆虫学捜査官」(川瀬七緒)を読んだ。

    事件現場における昆虫の提示する謎に真剣に向き合う信念と洞察力が頼もしくもあり、ガッツあふれる行動力と底抜けの明るさと滲みでるやさしさが、この赤堀涼子という法医昆虫学捜査官の際立った魅力であり、読者を惹きつけて放さないのだ。

    に、しても、毎回のことながら、唸らされる面白さである。

    岩楯と赤堀、真のbuddyになる日もそう遠くあるまい。

  • 法医昆虫学捜査官シリーズ第3弾。

    赤堀先生の安定のキャラクターに癒されながらも、今回も波乱万丈な事件の展開にどんどんページが進んでいきました。

    シャコとミズケムシ…
    刺青…
    事件解明がなかなか進まない中でも虫たちの声をきき、(今回は虫以外もいた!)解明に導かれる様子が面白かった(๑•̀ㅂ•́)و✧

  • 法医昆虫学捜査官シリーズ3。
    江戸川河川敷の中洲で見つかった死体、発見者は別件でたまたま近くに来ていた昆虫学者の赤堀涼子だった。
    相変わらずぶっ飛んでいる赤堀が、虫の声を信じて真っすぐ突き進む姿が気持ち良い。
    今回は現場が江戸川河口付近ということで、時間により汽水域となる。海の生物が遺体から見つかるが、遺体が川上から流されたのか、海から流されたのか捜査が難しい。
    岩楯の相棒はシリーズ1で組んでいた鰐川で、キャラが更にはっきりしてきて楽しかった。

  • シリーズ第3弾。今回は害虫駆除に駆り出されていた赤堀が、荒川の中州で腐乱死体を発見することから始まる。解剖の結果、絞殺とみなされ、南湾岸署に捜査本部が立ち上がる。もちろん、捜査一課の岩楯は登場するが、その相方が1作目でコンビを組んだメモ魔の鰐川の再登場に、冒頭からにんまり。相変わらず、遺体の所持品が少なく、なかなか身元が確認出来ずに四苦八苦する警察に、赤堀は遺体の腐乱が異常に早いことに目をつける。そして、今回はウジやハエだけではなく、海洋生物にまで行き着く赤堀の慧眼は本当に凄い!このシリーズで新たに登場する鑑識の堀之内や、司法解剖の助手を勤めたが、赤堀の力説に司法解剖の結果に異論を唱えたシングルマザーの由美など、さらに個性豊かな登場人物が増え、さらにこの先が楽しみになるシリーズ。

  • 画像検索しました。陸のものより気持ち悪い。ワニさんと同じ気持ちになりました。
    海にも虫っているんだな。

  • 今回は赤堀と大吉が虫の違和感から川に流れ着いた遺体を発見する所から始まる。相変わらず赤堀先生初っ端から最強。遺体は損傷が激しく身元を特定する材料が刺青と唯一所持のドライバー、赤堀先生分野の虫と微物も乏しい。なので捜査は一歩進んで二歩戻るし虫の語る矛盾もなかなか突き止められない。そんな中九条解剖医が最初に示された前提に違和感が生じてからの展開が凄かった。赤堀の自分の知識に自信を持って真っ直ぐに真実へと突っ走っていく姿はいつもだけど勇気を出した人が他にも出てきて全体の雰囲気が少し変わってきたのが良かった。カムバック鰐川刑事始め身内側聞き込み側色々個性的な人が出てきて掛け合いが楽しい。でも少し慣れが出てきたかな。

全78件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。’21年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第4回細谷正充賞を受賞し、’22年に同作が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また’23年に同シリーズの『クローゼットファイル』所収の「美しさの定義」が第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ロングセラーで大人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)から最新の『スワロウテイルの消失点』までの7作がある。ほかに『女學生奇譚』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』『うらんぼんの夜』『四日間家族』など。

「2023年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川瀬七緒の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×