佐藤優の10分で読む未来 キーワードで即理解 新帝国主義編

著者 :
  • 講談社
3.63
  • (2)
  • (7)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 89
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062190596

作品紹介・あらすじ

本書のコンセプトはズバリ「あの佐藤優氏の国際分析と未来予測を、わずか1テーマ10分で体得できる本」です。
著者の佐藤優氏は、外務省で主任分析官を務めていた時代に、国際情勢のポイントを簡潔にまとめた「分析メモ」を週に2~3通作成しては首相官邸に届けていました。
その佐藤氏が自らのメールマガジン創刊を機に、この「分析メモ」を復活させ、現在も執筆を続けています。これが外交のプロやビジネスパーソンの間でたいへん好評のため、今回、分析メモの一部を抜粋して書籍化することになりました。

また、分析メモの内容を「もっとわかりやすく、手早く知りたい」という方のために、佐藤氏が現在出演しているラジオ番組「くにまるジャパン」(文化放送)で、パーソナリティの野村邦丸氏との軽妙な「国際分析トーク」も掲載しました。まずは「くにまるジャパン」のトークで、基礎的な理解を深め、分析メモを精読することで佐藤流の分析手法をじっくりと味わう、ハイブリッド型の書籍です。

本書のもう一つの特徴は、国際情勢を読み解く上での補助線=大きなヒントとなる「キーワード」の視点から各章がまとめられている点です。
第1巻となる本書では、「新帝国主義時代」「ソフト封じ込め」「沖縄分離独立」
「総合知」といったキーワードがでてきます。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • メルマガを元ネタにした、佐藤さんの分析メモ、
    対象はいわゆる“世界情勢”で、全部で10編。

    時期的には、2012年の終わりから2013年の夏頃でしょうか、
    “新帝国主義”から始まり“スノーデン事件”まで。

    ネタ的にはちょっと古めなのですが、、
    それだけに地に足付いた内容になってるかな、とも。

    その中で興味深かったことを一つ上げるとすれば、、

     “客観的に見た場合、
      沖縄で生じている一連の出来事は
      民族紛争の初期段階である”

    並行して読んでいた松岡正剛さんの『にほんとニッポン』、

    思想的には対角線上にいそうなこのお二人が、
    沖縄については同軸の視座で話していると、感じた点でしょうか。

    知事選の直前に7万人も人口が増えたとか、
    そんな噂も横目に見ながらも、それでも。

    昨日(2014年12月14日)の衆議院選の結果を見ると、
    決して軽視はできない、地政学的にも、なんて。

  • 再読する

  • するどい社会の見方。勉強になります。うわべだけで政治・社会を見てはいけないことがわかります。

  • 2015

  • 資料ID:92142812
    請求記号:304||S
    配架場所:普通図書室

  • 外交やインテリジェンスに関する基本が知れる

  • 日本の外交政策の危うさを強く感じた。
    首相経験者は、役目を恙なく終えたあとも、自身の責任を十分に認識して、発言・行動されるべきであると思った。

  • 姉妹編の「戦争の予兆編」と併せて、2012年11月~2014年10月までの佐藤優のメルマガの書籍化であり、内容は文化放送のラジオ番組での対話とそれに「分析メモ」を加えたものです。
    時間的には2年前のものもあるのですが、全然錆びついていないところが凄いと思います。

    【新帝国主義】
    ・イランは本気で核開発をやろうとしており、世界から孤立を深めているが、そのイランからバンバン石油を買っているのが中国です。
    中国はイランとパイプラインをつなぎたいのですが、それにはミャンマーを通らなくてはならない。そこをアメリカが押さえている。

    【米国に「チャイナ・シフト」の兆候】
    ・尖閣で日本に「退け」とシグナルを送った米国。それを言うなら本当は中国に向かって言うべきだけれども、アメリカはどうも日本側に「退け」という方向でメッセージを出している。

    【イスラム原理主義台頭の理由】
    ・1991年アルジェリアで自由選挙をやった。その結果、イスラム原理主義者が権力を握っちゃってそれに対して軍事クーデターが起きた。それで内戦になった。
    この構図は最近リビアで起きていること、そしてこれからシリアやエジプトで起きるかも知れないことを先取りしている。
    結局、「アラブの春」とは言ったものの、リビアにおいても、エジプトにおいても、チュニジアにおいても民主的な体制が成立することにはならなかった。むしろ、より混迷を深めた。シリアでもアサド政権が崩壊するなら、リビアみたいなことになるでしょう。

    【TTPは経済同盟】
    ・これからの国際秩序というのは、暴力によってものごとを変えていくという方向に変わる可能性が非常に高い。それを抑えるために、いろいろな工作をしなければならない。
    例えば、中国は国際秩序を一方的に変えていこうとしています。中国の論理とイスラーム過激派の論理というのは似ているところがある。この面倒臭い中国をどうやって封じ込めていくか。今世界はそっちに向かって動いています。それだからTTPがこんなに動き始めた。「TPP=経済で得をするか損をするか」という議論ばかりやっていると本質が見えなくなる。

    【無視できない『沖縄分離独立』】
    ここの内容は2013年の段階ですが、2014年の名護市長選の結果次第では、沖縄の不満が顕在化すると言っている。2015年1月現在辺野古でのデモが起きている事を既に予見しているのは凄い。
    ・辺野古の入口のところでピケットが張られる。無理やり排除するとケガ人が出ます。高齢者でケガ人。運悪くケガでとどまらないなんていうことになったときには、理屈を超えたところで沖縄全体が「反基地」になって嘉手納も使えない状況になる。
    今は支持率が高いから、安倍政権にはこの危険性が見えていない。
    ・(ソ連崩壊の時の例でも分かるように)民族というのは非常に移ろいやすい概念で、特に辺境地域においては今までまったく民族という意識を持っていなかった人たちが、わずかの間に民族という意識を持って分離独立に向かうというのはよくある話です。
    しかも沖縄の分離気運を中国が最大限活用するかもしれない。この危険性も考えなくてはいけない。

    これ以外にも面白い話が多くあるが、書ききれないので、この位に留めます。

  • ざっと読みだったので、じっくり読みたい本。それにしても、現代史は、答のない問題を解いてる感じで面白い。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

佐藤優(さとうまさる)
1960年、東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。 1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省に入省。在英国日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に勤務。その後、本省国際情報局分析第一課で、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月、執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。『自壊する帝国』(新潮社)で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『読書の技法』(東洋経済新報社)、『勉強法 教養講座「情報分析とは何か」』(KADOKAWA)、『危機の正体 コロナ時代を生き抜く技法 』(朝日新聞出版)など、多数の著書がある。

「2021年 『人物で読み解く日本史365人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤優の作品

佐藤優の10分で読む未来 キーワードで即理解 新帝国主義編を本棚に登録しているひと

ツイートする
×