片目の青

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 32
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062190695

作品紹介・あらすじ

真矢は中学一年生。飼い犬の老犬・フリ蔵と千枚山に散歩に出かけ、沢に転落してしまう。肩に大けがを負い、出血多量で気を失いかけたところを、片目に傷を負い古い青色の首輪をつけた野犬が大きな吠え声を上げ、その声に気づいた猟友会のメンバーの手で助けられる。
 片目の青――その存在が真矢は気になってしかたなかった。
 真矢は連日、片目犬と出会うために千枚山を訪ねた。そんななか、保健所と猟友会が野犬捕獲に動きはじめたことを知り、クラスメイトの沙雪、壮大も加わって阻止作戦を練ることに。
 真矢を突き動かしていた大人への反抗心が、青とフリ蔵、クラスメイトとの交流を通じて、いつの間にか大人になりたい、たくましくなりたいという気持ちに変わっていく。

感想・レビュー・書評

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  •  13歳の真矢は、老犬フリ蔵の散歩中、山中の沢に落ち怪我をする。ぼんやりした意識の中で目にしたのは、ひきしまった体つきの灰色の中型犬。右目のところに大きな傷があった。たくさんの犬の吠え声に、猟友会の人たちが山に入り、真矢を見つけてくれたらしい。その後、野犬のことが問題になり…。

  • きのう借りてきのう読了。陣崎さんは2冊目。
    正直なところ、あまり気乗りがしないまま読み終わってしまった。「草の上で愛を」がけっこうよかったので、期待していた分よけいに、なのかもしれないけど。展開のために登場人物がどんどん動いていって、啖呵も切ったりして、でも読んでいる側としてはずっと蚊帳の外な感じだった。そういう経験があったあとで、真也が素直に成長しようと思えるのが謎。
    個人的には、コミカルさに依ることで流しちゃうより、もっと掘り下げていってほしかったな。

  • オンラインゲームのメンバーから外されてふてくされていた真矢は、犬のフリ蔵と散歩中に誤って沢に落ちてしまった。
    病院のベッドの上で目覚めた時、父親から「山犬の神様に助けられた」のだと聞いた。
    確かに真矢はあの時、片目の灰色の犬を見ていた。

    退院後学校に行くと、クラスのボスの庄司が真矢を攻撃し始めた。
    小心者の真矢は、今まで庄司の機嫌を伺ってばかりいて、友だちだった池ちゃんが攻撃されているのを見ても、なにもしていなかった。
    真矢はそんな自分がいやだった。

    片目の犬のことが気になり、フリ蔵とまた散歩に出かけた。
    山に入ると、仲間たちと狩りをする片目の犬を見つけたが、真矢たちも見つかってしまった。
    野犬に襲われると思い覚悟したが、片目の犬は仲間たちを制圧し、真矢たちの前から姿を消した。
    真矢は、片目の犬の堂々とした姿に感心しつつ、自分は真逆だと思うと情けなくなった。

    町内では野犬が問題になりはじめており、真矢は片目の犬が心配になった。

  • 草の上で愛を、を読んですごいすごい、と興奮したのが最近のように思えたけれどそれもずいぶん昔のことになるんですね。
    こちらはまず装画の池田進吾さんの絵が印象的。
    中学一年生という、思春期、反抗期真っ盛りな頃のこと。大人への強い怒りを感じつつ自分自身大人への一歩を踏み出すような、そんな一冊。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。大阪教育大学芸術専攻美術コース卒業。絵本作家、児童文学作家、歌人として活躍している。『草の上で愛を』(講談社)で、第50回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。

「2018年 『こだわっていこう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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