- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062190749
作品紹介・あらすじ
舞台は、福岡県飯塚市の長崎街道近くにある錦町商店街。中2の伊藤風味(いとう・ふうみ)の家は、大正時代からつづく和菓子屋「菓匠・一斗餡」を営んでいる。風味の家族は、祖母のカンミと両親、そしてイケメンでチャラ男の兄・北斗。北斗は長崎の老舗カステラ店で修業中の身だ。
そんな一斗餡に舞い込んできたのは、長崎街道=シュガーロード沿いで店を構える菓子店が一同に集結して、新製品の菓子で競い合う「SGRS(シュガーロード・スイーツ)グランプリ」、略してSS1グランプリ参加のお誘いだった。文化祭に出典する大作の絵を描いている途中、同じ部員で超絶美少女の優里に嫉妬まじりの八つ当たりをした風味は、部活に出づらくなっていたこともあって、別に打ち込むことができたとばかり両親にSS1グランプリへの参加を促す。そこに、修業先を脱走して帰ってきたチャラ男の兄も加わって、新しいお菓子をつくることになったのだが……。
九州発のスイーツな“ご当地青春コメディ”。
感想・レビュー・書評
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和菓子屋「一斗餡」の娘、風味がとても可愛い(*^^*)兄の北斗の進路問題、祖母の病気、お菓子のグランプリに出す新作和菓子の開発、炭鉱の仕事の話、風味の部活と恋などなど盛りだくさん!(^^)そして最後にはやっぱり風味さんじゅうまるが食べたくなる(*゜Q゜*)
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バタバタコメディかと思いきや、
思春期の抱える悩みやら、炭鉱の話やら、
ちょっと立ち止まって考える部分もあり。 -
老舗和菓子屋の兄と妹。年頃相応の悩める妹から見た兄と家族の日々。
和菓子の商品開発の面白さと文化祭にからむ青春物語に老舗、職人への眼差しと炭鉱夫の歴史が絡む。読み応えがありつつ、エンタメ的にも面白い。
この作家は結構好みかもしれん。
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sg
再読 -
老舗の和菓子屋の娘の風味。家族の問題に頭を抱えたりもするけど……。
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平成30年9月の特集「お菓子な本」
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老舗の和菓子屋の娘、風味が主人公。
おばあちゃんの入院、兄は製菓の専門学校へ進学したはずなのに出戻り、父は菓子のコンテストに出品するための新商品の開発に乗り出すが、さてその結末は…。
いろんなテーマを詰め込みすぎて全体的に大味になってしまっているような気がしたけれど、兄や友人に引け目を感じながらも、素直にひたむきに日々の生活に向き合う風味の姿勢が清々しかった。(ちょっといい子すぎるかな?でも感情を爆発させるシーンもあるし、ちょっとおめかししてコンテストの売り子に立つときの初々しさなど、とても可愛らしかった。)
印象的だったのは、看護婦の娘さんと和菓子を買いに来たおじいさんのお話。安易に答えを出さず、深くしみじみとしたセリフが渋かった。