現調

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 63
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192033

作品紹介・あらすじ

重傷を負いつつも病院から失踪した被害者、
高速道路を横断し轢かれた主婦の黒い噂、
事故の記憶がない轢き逃げ犯……
警察捜査で見逃された7件の自動車事故の真相を
損害保険査定員・滋野隆幸が“現調(現場調査)”で暴く!
 
元損害保険会社勤務だからこそ描ける“リアル”
そして江戸川乱歩賞作家として極める“エンタテインメント”
デビュー作『プリズン・トリック』以来書き続けた、
“交通事故ミステリー”がついに単行本化!

いつでも誰でも加害者にも被害者にもなる。
この物語は決して他人事ではない。

感想・レビュー・書評

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  • 損保の調査員、滋野を主人公にした短編連作集。最後の章を除いては、全て交通事故にまつわる話で、事故でもいろいろあるのだと感心した。最後の章は、少し色合いが違っていて、ん?と思いつつも最後になるほど!となり、なかなか面白い一冊。

  • 作者自身が保険の調査員をしていただけあって、「実話なんじゃないの?」的にとてもリアルだった。そして少しだけ謎が入る。新刊が出るたびに読みやすくなっているのは助かります。

  • ◆赤信号
    ◆中央線突破
    ◆泥酔
    ◆失踪
    ◆除籍簿
    ◆直前横断
    ◆不実

    上記7篇の連作短編集。全ての話に損害保険査定員の滋野隆幸が登場し、事故現場で独自の調査によって隠された真実を導き出す。

     この立場の人間が主人公になっている作品というのはなかなかないのではないだろうか。単純に見える自動車事故の裏に、こんなにも保険金に目の眩んだ輩の意図した詐称があるなんて。基本的には実直に淡々と真実を追い求めて査定をしていく滋野だが、保険者のことを思ってわざと曖昧なままにしておく人情味のある話なんかも含まれているのがよかった。ドラマになったらおもしろいかも。しかし自動車の損害保険ってこんなにややこしかったのか…。

  • 重傷を負いつつも病院から失踪した被害者、事故の記憶がない轢き逃げ犯…。警察捜査で見逃された7件の自動車事故の真相を、損害保険査定員・滋野隆幸が現調(現場調査)で暴く!

    遠藤武文の作品を読むのは09年の江戸川乱歩賞受賞作以来のこと。本作には損保出身という経歴がいかんなく投影されていて、自動車事故の裏に潜む意外な真相(ちょっと無理っぽいのもあったけど)を主人公が淡々と、しかし鮮やかに暴いていく手際に感心。中でも最後の短編は秀逸だった。
    (B)

  • 主に交通事故を巡るミステリ。活躍するのは保険調査員で、これもなかなかに大変な仕事なのですね……と実感。そして交通事故の怖さを思い知りました。
    お気に入りは「不実」。なんだかかなり毛色の違う物語だなあ、と思いながら読んでいたら。うわ、まさかそんな繋がりが!? そしてまあ自業自得とはいえ、この真相はあまりに酷かも。

  • 2015/01/06
    移動中

  • 損害保険査定員・滋野隆之。面白かったが、もう少し緊迫感がほしい。歩行者にも過失があるんだ、事故には気をつけよう。

  • 【収録作品】赤信号/中央線突破/泥酔/失踪/除籍簿/直前横断/不実

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著者プロフィール

1966年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
2009年『プリズン・トリック』で第55回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『トリック・シアター』、『天命の扉』、『原罪』、『龍の行方』など。

「2014年 『現調』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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