私の命はあなたの命より軽い

著者 :
  • 講談社
3.12
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本棚登録 : 595
レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192057

作品紹介・あらすじ

仲のよかった家族に一体何が。

ページを繰る度に覚える違和感。そして続く衝撃!

『サクリファイス』の著者が「命の重さ」を描く渾身ミステリー!!

東京で初めての出産をまぢかに控えた遼子。
夫の克哉が、突如、ドバイへ赴任することになったため、
遼子は大阪の実家に戻り、出産をすることに。
実家に帰ると、両親と妹・美和の間に、会話がないことに気がつく。
そして父は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。
実家で何があった? 
明らかになっていく家族を襲った出来事とは――。

「どうして人の命の重さには違いがあるの?」

感想・レビュー・書評

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  • 結婚して家を出ている姉が実家の事情を何も知らないというのが不思議な話なのだが、そういう設定でないとこの物語が成立しないもんね〜。
    父親がかなり幅をきかせている家庭のよう。妹からすると、それがとても窮屈だったのかも。
    娘の話をよく聞いて、その彼氏にも特別なこと(嫌がらせとしか思えない)をしなければ、ここまでこじれることはなかっただろうに。
    そんなバラバラ家族を姉がしっかり受け止めてくれたからこそ、だよな〜。
    家族であっても言うべきことは言ってちゃんと理解してもらわないと。

  • ひっぱって、ひっぱって、結論がわかってからはあっという間。
    最後の半ページだけ、怖いと思いましたが、それ以外は単純に痛かったり辛かったり、そんな印象でした。
    どうして出産に関するあれこれは、こんなに隠されているんでしょうね。
    「セックス」という言葉は憚られるのに、「子作り」は話題にすることを許される。
    不思議な世の中だなあと、改めて感じました。

  • 2017.2.26 読了

    大阪の家を出て 就職し、結婚し
    東京で暮らしていた遼子。

    妊娠し、お腹がパンパンになってきた頃
    急に 旦那の海外赴任が決まる。
    任期は半年だけど、産むときにはいない。

    急遽 里帰り出産をすることになる。

    久々に戻った実家。
    久々に会う家族。

    だけど、なにか変。
    どこか 変。

    家族が ぎこちない(気がする)
    時々 空気がはりつめる。

    それが何なのか?
    だんだん 明らかになってゆく。。。


    なかなか 引き込まれて、
    早く知りたかったから
    ずっと読んで、すぐ 読み終わりました。
    面白かった!けど、
    最後のへんのくだり いるかなぁ??
    それに、そんな大事なこと ずっと
    言わないのも 無理があるような。。。

  • 出産間近い妊婦が主人公。
    臨月に入り夫が海外赴任する事となった彼女は実家に身を寄せる事になる。
    所が久々に会った家族はどこかよそよそしく彼女を歓迎していないムード。
    出産を控えて夫と離れて暮らす事になり心細い彼女はそんな家族の態度に淋しい思いをする。
    家族が新しく建てた家は彼女には思い出もなじみもなく、その思いに拍車をかける。
    しかも、家族はその建てて間もない家を売ると言う。
    経済的に困った風でもないのに・・・。
    一緒に暮らしていた時はなついていた高校生の妹もギスギスした雰囲気で、どうも家族のギクシャクした雰囲気はそこに原因があるらしい。
    さらに、妹の仲の良かった親友の少女が自殺したという事を知った彼女はその原因が妹にあるのでは?と推測するが-。

    以前読んだこの人の本でも感じたのと同じことを感じた。
    設定がちょっと説得性がないな・・・ということ。
    この話には自殺する若者が2人出てくる。
    その内の1人の自殺理由が「今時そんな事で自殺するかね?」というものでちょっとしらけた。
    あまり気にとめなくていい事ではあるけど・・・。
    言いたい事、結末がはっきりしていてその中にあるちょっとした設定がおざなりだな・・・という印象を私は受けた。
    ただ、ラストはちょっとひねってる。
    家族のおかしい態度の理由が知りたいというので読ませてくれる。
    文章もうまいし読みやすいのですぐ読めてしまう。

    人の命に重い、軽いはないにしても、そう感じてしまう事は世の中往々にある。
    タイトルがこの物語の内容をすべて物語っている、と感じる話だった。

  • 初めての出産を間近に控えた遼子
    夫の克哉が、突然半年間のドバイに短期赴任となり
    大阪の実家に戻り、出産する事に。
    事前に連絡を入れた母との会話にどこか違和感を感じながら…。
    一年前に新しい家に引っ越した実家
    もう、自分の家で無いような気がしていた。
    気が進まないながらも、実家に戻るとやはり違和感が…。
    両親と歳の離れた妹・美和の様子がおかしい。
    そして、両親は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。
    実家で何があったのか…。


    最初は気のせいかなってくらいの違和感が、次第に確信へと変わる。
    口を閉ざし続ける両親
    だが、少しずつバラバラのピースが嵌って行くように
    真実を知っていく遼子。

    -どうして人の命の重さに違いがあるの?-
    余りにも重いテーマ
    明らかになっていく数々の真実
    苦しかった。胸が痛かった。
    命の重さは平等…でも、平等ではない。

    父親の自分の認めるガイドラインを守った人だけに向ける優しさ
    自分の思い通りになっている内は、可愛がり。
    自分の期待を裏切った娘には失望し突き放し、
    傷付いている娘の心を慮ったり、寄り添ったりをしない。
    宏大君にした事も酷過ぎる。大人げない。
    そんな父親を咎めない母親も酷い…。
    そもそも、遼子が急遽、里帰り出産をしたいと言った時に、
    何故、全てを話さなかったのか…。
    家族なら話して良いのに…。
    二人の娘を更に傷付ける事も防げたのに…。
    家族とは、こんなにも危うく、あやふやなものなのか。

    遼子は、臨月なのに心から美和を思い
    本当に頑張ったと思う。
    美和が生きていられたのは、遼子が居たからだと思う。

    幸せに歩み出した家族の姿にホッとしていたのに…。
    ラストは、ゾッとした。怖かった。
    嫌~って叫び出しそうだった…。

    命の重さ・尊さを改めて考えさせられた。

  • 命の重さについて。
    命の重さの違いについて。
    考えさせられた。

    でも。
    この内容にはやっぱり納得がいかなかった。
    美和は可哀想だけど、自分で招い結末だし。
    相手の男性についても。
    行動が無責任だし、弱すぎる。

    だから。
    ラストもとっても不愉快だった。
    すごく不愉快だから、星は1つのみ。

  • 近藤さんの本、何冊か読んでいて、いい感じだったので
    本作はタイトルからして重いので、どうしようかと思ったけれど図書館で待って借りました。

    里帰り出産で大阪の実家に帰ってきた遼子。
    命の重さを比べる相手が中3で身ごもった妹・美和の子(父親に、堕ろされ、別れさせられ、彼氏は不幸なことに)
    (しかも、そんなに命の重さについて語ってない)

    臨月で旦那は海外赴任になり、急に実家の近くで産むために帰省
    心配事多発、そしてまた家に戻る、という
    周りもひどいが、妊婦自身無謀すぎて、ハラハラを通りこしてイライラしました。

    また出産後から一気に雑に話がまとまり、更に唐突に妹と旦那が…??
    妹は旦那さんのこと嫌ってなかった?なんでこんなことに?

  • 命の重さをテーマにするのなら、
    たとえば正社員は子供を産むのに非正規や無職は産めないとか虐待リスクが高いとか、そっちを舞台にしたら良かったのにと思った。
    高校生で周囲の協力もなく産んだらそりゃ不幸になるだろうし、命の重みの問題ではない、思慮の有無の問題でしかない。

  • 夫の突然に海外赴任のために、里帰り出産を決意した遼子。
    でも、久々に戻った両親と年の離れた妹が住む実家の様子が変! いったい、何があったの? 私は迷惑者なの?

    初めての出産というのはホントに心配なもので、でも、実際の日々は世話をする赤ちゃんがいるわけでもないので、実はかなり時間がある。だから、あれこれ考えるだけは考えてしまう。
    といった、もう30年も前のことを思い出しちゃいました。

    で・・・・

    途中までは遼子の不審=読者の不審で、なに? この家族は何を隠しているの? この家の秘密は? もしかしてオカルト系?とまで思い、それはそれでその不安感を楽しんだのですが、だんだんに真相がわかってくると


    思いっきりネタばれです。


    あまりに考えなしの登場人物たちについていけない!



    中学三年生の妹とセックスして、
    しかも避妊をしなかったらしい大学生の彼!

    妊娠がわかるとその彼の内定先に電話をかけて
    就職を取り消させた父!

    絶望して彼女の家の庭で首を吊った彼!

    そしてそれらを全く姉娘に内緒にしていた父と母!
    結果的にお腹の大きな姉を目の当たりにしなければいけない妹娘のことや、彼女から姉がどう思われるか、ということにも思い至らない??


    結婚して妊娠した姉の赤ちゃんと中学生の自分の赤ちゃんと命の重さに違いがあるの?と、人道的な方向に話を持っていく妹。

    そしてまた、その妹に自分の気持ちを揺り動かされる姉。

    全く、どいつもこいつも、と言いたくなるほどの
    大馬鹿野郎ばかりで、好きな作家さんだし、途中までは面白かっただけに、どこにこの鬱憤を持っていけばいいんだぁ~~!と、ここで鍋釜叩いて大騒ぎするじゅんです。

    • たまもひさん
      じゅんさんのレビュー、最後で大笑いしました! ほんと、そういう気持ちになる時ってあるある! 「鍋釜たたいて」ってところがいいですねえ。一人で...
      じゅんさんのレビュー、最後で大笑いしました! ほんと、そういう気持ちになる時ってあるある! 「鍋釜たたいて」ってところがいいですねえ。一人でワーワー言ってる感じが。いやほんと。

      なぜかタイムラインにこのあたりのじゅんさんのアップが反映されておらず、今日ひょんなことからこれに気がつきました。最近時々他の方でもタイムラインでは出てこないアップがあるんですが、「非表示」以外にそういう設定があるんでしょうか?それとも不具合なのかしら?
      2015/02/23
    • じゅんさん
      >たまもひ様
      おぉ、すみません、コメントをいただいていたのにすっかりレスが遅くなってしまいました。<m(__)m><m(__)m>
      大笑...
      >たまもひ様
      おぉ、すみません、コメントをいただいていたのにすっかりレスが遅くなってしまいました。<m(__)m><m(__)m>
      大笑いしていただいて、どうもありがとうございます。全く、この憤懣をどこにぶつければいいんだ、と、ひとりで鍋釜叩いちゃったわけなんですが。汗

      こちらの機能を私、ちゃんと把握していないようで、実は時々、あれ??ということがあります。私がなんか変な使い方をしているのかも…。今日、実は別の本の感想を書こうと思ってやってきたのですが、そこらへんももう一度見直してみますね。

      こんな感想を見つけてくださってありがとうございます!
      2015/03/08
  • 久々に帰った実家の雰囲気におぼえる違和感。
    いったい、何があったのか。
    それとも、妊婦ゆえに神経質になりすぎなのか。

    遼子の夫克哉の存在感はちょっと薄いし、ちょっと
    分かってないところもあるけど、基本的に善人なのは
    安心できたかな。

    美和の身に起きたことは、あまりに悲しすぎる。
    誰も悪くないのにね。
    ちょっとだけ弱かったり、ちょっとだけ独りよがり
    だったりするのは、そんなに罪なことではないはず
    なのに。
    まだまだ親の庇護のもとにあっていいはずの少女に
    そんなことが起こるなんて悲しすぎる。

    あのラストは、ハッピーエンドに向かうことを願って
    やまない。

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著者プロフィール

近藤 史恵(こんどう ふみえ)
1969年大阪生まれの推理作家、小説家。
大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。
2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞、2008年度本屋大賞部門惜しくも2位、第61回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作になる。これがシリーズ化もされた代表作となった。ほかの代表作に、ドラマ化された『天使はモップを持って』シリーズ。
2006年から、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任している。

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