- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062192200
作品紹介・あらすじ
激動の時代・幕末。武士の子でありながら篠目村で農作業を余儀なくされている平九郎はある日、白井小助という男と出会う。彼に連れられて平九郎は松下村塾に入り、学問をすることになる。それは、吉田松陰、高杉晋作、久坂玄瑞など、後世に名を残す傑物たちとの出会いを意味していた。彼らと共に学び、影響を受けることで平九郎は日本のあり方を見据えると同時に、自分の生き方とも直面せざるを得なくなる。波乱の時代に少年たちは何を思い、どう生きたのか。大ヒット「軍配者」シリーズの著者・富樫倫太郎による新たな青春小説。
感想・レビュー・書評
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重いですね。
吉田松陰の想いが重く感じました。
司馬遼太郎の世に棲む日々だと重く感じなかったですね。
純粋な感じがしました。
どちらも同じ吉田松陰だと思うけど自分は司馬遼太郎の吉田松陰が好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
司馬遼太郎とはまた違う面白さ
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司馬遼太郎さんの「世に棲む日日」と、つい比べてしまいますが、
こちらは風倉平九郎という少年の目を通して、松陰や彼に師事する若者たちの姿が活き活きと描かれています。
本書は、松陰が投獄され、塾生たちがそれぞれ分岐点に立たされるような箇所で終わっていますが、今後平九郎はどのような道に進むのか、続編の「久坂玄瑞編」を読むのが楽しみです。 -
文章が読みやすくて展開も早い。息つく暇もなく一気に読み切れる。吉田松陰の話であるがゆえに、歴史の流れの一部を切り取ってしまった感じで、尻切れトンボに終わってしまったのが、もったいない。
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後の討幕運動に多大な影響を与えた吉田松陰。読み終えてみると、私って吉田松陰という人物をほとんど知らなかったんだなぁと気づかされる。当時の幕府側からすれば、当然過激思想論者にあたるわけだけれども、吉田松陰という人物自体がこれほど情熱的で、激する人だとは思っていなかった。あまりに大きくひたむきな彼の熱に、当時の若者が次々と飲み込まれていくのは必然だっただろう。しかし、今作の主人公の平九郎のように、松陰の熱に飲み込まれながらも、現実との狭間で悶え、悩み続けるのも一つの人間としてのあり方だとも思う。まさに激動の時代であったこの幕末の時代。タイトル通り風の如く足早に過ぎていくこの時代を、若者がどう考え、どう生きていくか。松陰亡き後も彼らの姿を見守っていきたい。
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〜P69まで読む
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連作の幕末物であり、主人公が架空の人物ではあるが、その成長過程として歴史上の偉人にかかわるということでの、吉田松陰編かと思われるが、主人公の成長過程にかかわる師としての吉田松陰を語るという意味合いでは序章としてよくわかるが、この後の展開は主人公を主軸にするのか、他の異人を軸として話を進めていくのか、何を主軸にしていくのかが見えていないが、次は高杉晋作か?それにしても安政の大獄あたりの吉田松陰の投獄は一緒くたに思っていたのが、少々、状況が違うというのは正直、全く分かっていなかった。
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面白い 来年は大河らしい
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司馬遼太郎の「世に棲む日日」では、まったくわからなかった世界が広がっていた。