だれの息子でもない

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 224
感想 : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192484

作品紹介・あらすじ

高校生のころに父は死んだ。母とぼくを捨てて出奔し、
祖父の田畑を勝手に売り払った親父を、
憎まずにはいられなかった。
――あれから十数年、ぼくは安曇平市役所に就職し、
電算課電子文書係として働いている。
故人となった市民の、ネット内の化身人格(アバター)を消去することが主な業務だ。
ある日、ぼくの目の前に現れたのは、ネット内で育った親父の人工化身(アバター)だった。

感想・レビュー・書評

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  • 分かり易いが、分かり易すぎないか?
    老成と呼ぶべきか、老いと呼ぶべきか?

  • 今よりネットの環境がやや進化し、今と少し違う“現実社会”の長野県安曇平でおこる、ネットとリアルの小さな衝突。
    この亡父のアバターは幽霊か、現実か。
    そして〈ぼく〉はどうして〈ぼく〉たりえるのか。
    意識とは。知能とは。〈リアル〉とは。
    そんな神林SFの重要要素てんこもりの一冊です。

    ……しかしなんでこんな変則飛行から物語が着地できるのですか。やはりすごい書き手だ。

  • ドタバタ劇なのだが、ネットにより自我が多重かつ希薄になるさまがありありと描かれていて、不気味。
    最後は野生生物もネットに入り込んでいるんじゃないか?という説まで浮上し、そんなことがあったら、もはや収拾がつかないじゃないか、と思う。

  • だれの息子でもない

  • SF。サイバー空間。アバター。
    何度か挑戦しているが、どうも苦手な作家さん。今回も合わなかった。
    自分には短編のほうが合うかも。

  • 国民だれもがロケットランチャーを所有し、ネットにアバターを持っている世界。公務員として兵器、オーデン改を管理している主人公は、平時はアバターの管理をしているうちに死んだはずの父親と出会う。

    何だか神林長平も普通のホームドラマのような作風になったなあと思って読み始めたら、途中からもう神林さんならではの電脳ハチャメチャになってきたので安心しました。

  • 良くも悪くも神林長平作品!
    一気読みしてしまいました…勿体無い(笑)
    最近の氏の作品は難解なテーマを読みやすく書かれていると思われる、此処のどなたかも書かれていらっしゃいましたが、老成と呼べるものなのかもしれません。
    少し前に読んだ「あなたがわからない」に通じるテーマだと思います。僕とはなにか、君とは何か。クオリアや哲学ゾンビ、唯識など好きな方にはうってつけだと思います。
    盛り込む話題もどれもイマドキで、加筆修正を行ったとは言え、ちょっと未来を描くには新鮮で在ろうとする姿勢が流石です。

    何よりも親父が素敵でしたな!

  • 兎に角まわりくどくて、小難しい文章が読みたくなった時に
    読む本。

  • 【請求記号】9100:2739

  • 人生は記憶。祖父母や両親、そのほか、記憶している無数の人生が『ぼく』の身体を形作っている。それはすなわち、『ぼくら』は『彼ら』の息子ということになる――。

    市民がすべからくネットの仮想現実世界に自らのアバターを構築し利用する時代。主人公“ぼく”は故人となった市民のネット内に残されたアバターを消去する掃除屋。
    そんな彼の前に、アバターを構築することなく死んだはずの父親の、おそらくアバターが現れる。そして、祖父のアバターも。
    オリジナルの人格がすでにないはずのアバターを構築したのはいったい何者なのか――?

    意識、心、記憶、そして存在。リアルな人間を存在足らしめるものは、なんなのだろうか?
    主人公が自分の職場を破壊するあたりで「雪風」の零を思い出してしまった。彼は職場に火をつけたんだった。久々に読みましたがいつもの神林節、健在。

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著者プロフィール

1953年、新潟県新潟市生まれ。79年、短編「狐と踊れ」で作家デビュー。『敵は海賊』、『戦闘妖精・雪風』シリーズなどで数多くの星雲賞を受賞し、95年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。『魂の駆動体』、『永久帰還装置』、『いま集合的無意識を、』、『ぼくらは都市を愛していた』など著書多数。SFファンの圧倒的な支持を受けている。

「2017年 『フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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