君は山口高志を見たか 伝説の剛速球投手

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感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192606

作品紹介・あらすじ

1970年6月24日、関西大学対法政大学の全日本大学選手権準決勝。神宮球場へつめかけた観衆は驚愕した。
関大のマウンドには身長169センチの小男。しかし延長20回を迎えてなお、そのストレートはうなりをあげてキャッチャーミットに突き刺さり、打者は空振りを繰り返している。
男の名は山口高志。後に阪急ブレーブスの黄金時代を支える天才投手が、全国にその名を轟かせた瞬間だった――。
「太く短く」という自身の信念どおり、プロでの実働はわずか4年。しかしその剛速球は、今でもファンの記憶に強烈な印象を残している。
剛速球を体得するための知られざる努力とは。大学卒業後、プロ入りを拒否したワケとは。引退の裏にあった悲哀とは。幼少期から引退後まで、山口高志の野球人生を徹底取材のもと書き下ろした。

感想・レビュー・書評

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  • 山口高志!
    知ってますよ、覚えてますよ!
    阪急が強かった頃、巨人と日本シリーズを戦っていた頃、上田監督の頃。
    あぁ、懐かしい!
    選手生活8年、活躍したのはたったの4年、その割には記憶に残る選手だった。
    太く短く、を体現したような体格・球種。
    スポーツノンフィクションはハマったら面白い。
    妙に覚えている選手っていっぱいいる。
    願わくば記憶に残る全ての選手が活字化されますように。

  • 1975年から3年連続で圧倒的な強さを見せ日本一に輝いた阪急ブレーブスにあって,燦然と輝いていた投手山口高志の評伝。身長169cmの身体を酷使して史上最速とも言われる剛速球を投げ続けた代償に腰を痛め,プロ生活は短くも強烈な印象を残した。その後もコーチ・スカウトとして後進を育て続けている。引退を決意するに至る第八章は涙無くしては読めない。個人的にも,身体を折り曲げて剛速球を投げ続ける山口高志の姿は目に灼きついていて,パ・リーグに魅せられ,その数年後,木田勇,江夏,柏原,島田誠らが活躍する日本ハムのファンになり今に至る。

  • 大学の先輩で、現役時代の凄いピッチングに引き込まれるように見ていた山口投手が、どのような考えを持っているのか、どのように誕生したのか、大変興味深く読みました。派手な投球と裏腹の控えめな性格に好感を持ちました。こんな投手は、もう出てこないんでしょうね。

  • 1970ごろに見た当人のダイナミックなピッチングフォームが目に浮かぶ。身長が170cmに満たない体格の選手がプロで活躍するのは並大抵の努力では無理だろう。そのシワ寄せが、「太く短くの選手生命」となったのではないだろうか。こういった選手がこれから出てくることは無いと思う。

  • 「太く短く」、「記録より記憶に残る選手」、「剛速球投手」といった言葉が最も良く似合う選手ということを、あらためて認識させられる一冊です。現役選手として8年在籍し、そのうち活躍できたのはわずかに4年間だったのかと唖然とするほど、現役時代の躍動感溢れるフォームと速球は圧倒的な印象を残しています。大学、社会人、プロ、それぞれでの華々しい活躍と力が落ちてきてからの努力の様子と引退後のコーチやスカウトとしての活動からは、人柄の良さが伝わってきます。全盛期の投球フォームの連続写真を捜して掲載して欲しいと思いました。

  • 自分の中でプロ野球史の最も記憶に残るシーンの1つに、張本勲3000本安打達成の瞬間がある。

    選手として脂の乗り切った40代の張さん、投手が放った高めの速球を強引に引っ張り、ライナー性の打球がライトスタンドへ一直線に突き刺さる場面は、今でも鮮烈に思い出される。実はその時のピッチャーこそ山口高志だったのだ。

    伝説の剛速球投手の物語と聞いて、勝手に破天荒なキャラを想像してしまったが、チームメイトに対する気遣いや先輩に対する礼儀正しさ、また金銭の管理をすべて奥さんに任せるなど、意外なほど堅実な人柄がとても印象的だった。

    8年間のプロ生活の中で日本一が3回という、太く短い選手生命を終えた山口氏だが、コーチとして藤川球児を育てるなど、伝説の剛速球は脈々と受け継がれているようだ。いつか監督として胴上げされるシーンを見てみたいものだ。

  • 伝説の剛速球投手の現役時代とその後。

  • 面白かった。こんなに素晴らしい投手をリアルに見られた世代なのに記憶が無いなんて、なんともったいない。
    コーチになってからの取り組み方は共感持てる。参考にしたい。
    P147の写真はいい写真だ。

  • 「僕は山口高志を見たことがありません」。
    そう、当方にとって山口高志は球史の人物、これは生まれた時代が遅かったと嘆くほかない。
    さて本作は投手列伝にも名を刻む人物伝な訳だが、まぁ悪いことは書けないだろうからドラマティックでは必ずしもない。ただ周囲含めた実直な人間の己を信じ切る物語には耳を傾けざるを得ない。
    それにしても山田とのコーチ時代にまでつながる逸話の数々。ご本人のお人柄等容易に想像がつく一方、やはり絶対的エースは誰だったのかを改めて思い知らされる。プロは言うまでもないが厳しいっすな。

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著者プロフィール

スポーツライター。1966年生まれ。大阪府吹田市出身。6歳から大阪ラグビースクールでラグビーを始める。大阪府立摂津高校、立命館大学を卒業。在阪スポーツ新聞2紙で内勤、外勤記者をつとめ、フリーになる。プロ、アマ野球とラグビーを中心に取材。ラグビーマガジン、ラグビーリパブリック「ラグリパWEST」にて、関西のラグビー情報を発信している。著書に「花園が燃えた日」(論創社)、「君は山口高志を見たか 伝説の剛速球投手」(講談社)、「二人のエース 広島カープ弱小時代を支えた男たち」(講談社)がある。

「2020年 『ラグビーが好きやねん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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