秘恋 日野富子異聞

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 19
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192941

感想・レビュー・書評

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  • この作者の日野富子の想い人は幼馴染で護衛として仕えている。側で見守り、見守られている関係はもどかしい。そのもどかしさ、伝えられない想いも含めてここかしこに表現されている。
    他作品では帝との恋に晩年は穏やかに語らいながら過ごす場面で終わっていたが今回は日野富子が亡くなるまで想いは伝えてはおらず、最期も名前だけ読んで亡くなってしまう。男性はその後30年生きて日野富子が守りたかった鎌倉幕府の憂き目を生で観続けて独り生きる。悲しい話だった。

    正義感の強い女性は男の不甲斐なさに自分が走り回って回らなくてはいけない焦燥感に陥入るのだろうか。強い女性も本当は正義感で動いているのかも知れない

  • 応仁の乱のあたりがどうにもわかりにくくて読み進められずに挫折してしまいました。この作者の女性の主人公はいつも一気に読めたのに残念です。

  • 結局嫌な女。
    ちょっと魅力がわからなかった。

  • 田村喬之介は、八代将軍足利義政の正室となる幼馴染日野富子の警護に一生を費やす。お互いの恋心を隠し続けて生きていく二人。その二人を取り巻く戦乱の時代と足利将軍たちの生き様の歴史絵巻。

  • タイトル通り、日野富子の話で、幼なじみへの秘めた恋を抱えていて…という感じ。
    この作品における富子の魅力がいまいち分からないまま進んでいったので、終盤にいくに連れてうーん…となってしまった。
    歴史的事実(義政と別居状態、両軍に銭を渡していた、など)があるから、そのあたりとの整合性のためか、途中から言ったのにやらないのか…と思うことしばしば。
    あとがきを読む限り、そういうところを書こうとしたようなので読み方はあっているのだろうけれど。
    好みの問題で、私はちょっとなぁ…と思ってしまった。

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著者プロフィール

1944年、福岡県北九州市生まれ。
同志社女子大学英文科卒業。商社勤務ののち、90年、尾形光琳の生涯を描いた「雁金屋草紙」で第一回時代小説大賞を受賞。
主な作品に、「あがの夕話」「後朝」「萌がさね」「想ひ草」「蔦かづら」「一葉」「漱石の妻」などがある。
また、近著の「兄いもうと」では、妹・律の視点から正岡子規の壮絶な生涯を描き切り、子規の解釈にも一石を投じた。

「2014年 『花筏 谷崎潤一郎・松子 たゆたう記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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