ABC! 曙第二中学校放送部

著者 :
  • 講談社
3.71
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本棚登録 : 179
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062193221

作品紹介・あらすじ

『よるの美容院』で、第52回講談社児童文学新人賞を受賞し、第2作目『紙コップのオリオン』でも注目を浴びた著者の3作目。
 主人公・みさとはアナウンス経験のない、放送部員。しかも2人しかいない零細クラブだ。能天気な顧問と厳しい担任のせいで、毎週火曜日の昼の放送を行うこと、しかも部員を増やさなければならない状況に陥る。
 クラスメイトからの嫌がらせが原因で、孤高の美少女転校生・葉月とのかかわりを持つことになったみさとは、思い切って葉月を放送部に誘う。
 さらには気になるクラスメイト・新納まで、入部してくれて…。
 葉月のアドバイスにより本格的な活動が始まり、大会エントリーを目指して各々の思いを形にしていこうとする。
 みさと自らもバスケ部を途中でやめた過去あり、前の学校で放送部員だったのにマイクの前で一言も発さない葉月にも、隠していたできごとがあった。
 温かな描写と、キャラクターたちが美しく輝く、心優しい青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • 自ら考え実行する。
    理想的な中学生の姿なのに、その姿が自分たちの思う形と少しでも違うと認めようとしない。
    押さえつけて型にはめようとする。
    大っ嫌い、そんな先生。
    一生懸命やってる人に対して、そんなことしても仕方ないとか、頑張ってる姿を鼻で笑うとか、最悪。
    そういうのをブスという言葉で表現する。
    でも、キツイ表現を使うと、それがそのまま自分へのダメージとして返ってきちゃうのよね。

    放送委員と放送部の両方がある学校ってどれぐらいあるんだろう。

  • 本庄みさと。曙第二中学校の放送部。三年アナウンス担当の副部長。
    古馬和人は同じく三年、機材担当の部長。先輩たちが卒業して、放送部はたった2人の弱小部となってしまった。みさとは本当はアナウンスは苦手だけど、古馬が機材と原稿作りを担当するので仕方がない。放送委員会が活動を始めるまでの間、お昼の放送をすることになって緊張するみさと。

    そんな時、みさとと同じクラスに真野葉月(まのはづき)が転入してきた。誰もが振り向くほどの美人な葉月だが、クラスで誰とも仲良くなろうとせず、孤高の存在となった。
    そして古馬が言うには、葉月は放送部経験者だと言う。それも、大会のアナウンス部門で賞を取るほどの実力者だと。

    みさとのクラスの女子で亜美とその仲間は、かつてバスケ部で一緒に汗を流していたのだが、ある事がきっかけでみさとはバスケ部をやめた。そして、笑顔で、いじめにならないギリギリの所で毒を投げてくる亜美の事が苦手だ。
    葉月も、亜美たちのことが嫌いだ。
    席の近いみさとと少し話をするようになり、防音室で、葉月が思いっきり心の中に溜め込んだ言葉を吐き出せるようにしてあげたりした。
    そして、みさとは葉月を放送部に誘った。

    放送部の顧問の須貝先生は、放送の知識はないけど明るく、軽く、放送部の活動を応援してくれる。生徒指導の古権沢(こごさわ)先生は部員数の少ない放送部を目の敵のようにし、いろんな事を言ってくる。

    みさと・古馬・葉月に加えて、身体を壊して野球部を休部している新納と一年生の珠子が加わった。そしてはじめて、大会に出る事になり、5人はその準備をはじめる。

  • まあ、全て予想通りの内容なんだけど、どうしても感想文強要しないといけないなら、妙に教育的なやつでなくて、こういうとっつきやすい本を指定するのはありだと思う。

  • 放送部をめぐる部活成長物語。

  • 楽しさも、大変さも。
    いいですね。

  • 2016/10/24

    913.6||イチ (3階日本の小説類)

    みさとが所属するのは、機材オタク・古場とたった2人の零細クラブの放送部。廃部の危機に加え、学校一厳しい先生からも目をつけられ・・・。そこに転校生・葉月が関わり、状況は複雑化して…!?
    同級生との人間関係、生徒指導教諭の指導に悩みながら大きく成長していく中学生の姿が描かれている。

  • いや、これは名作なんじゃないかな。

    あまりに予定調和的なラストとか、あまりに一面的な敵役とか、ひょっとしたらそういう不満を持つ人がいるかもしれないけど、いいのである。中学生向けの本なんだから。

    で、エンタテイメントとして秀逸。
    特にキャラが立っているし、そういったキャラの特徴を物語の最前半でちゃんと提示するのがすごい。
    ストーリーも奇をてらわないけどありきたりでもなく、一切のたるみを見せずに最後まで続く。

    うん、やっぱ名作だ。

  •  廃部寸前の放送部。運動部をやめ、放送部に転部したものの、やる気になれずにやめそびれていたみさとだが、顧問になった新任教師の情熱に引きずられ、本腰を入れるようになる。一方、周囲に壁を作り孤立している転校生の本音に触れ、関わりを持つようになる。やがて放送部はある目標に向かって進むようになるが、学校一厳しい古顔の教師から横やりが入る。
     大人の権威を振りかざし服従を要求する教師に対し、波風たてないやり方を知りつつも自分たちの信念を貫きたい中学生たちにエールを送る。飄々とした新任教師の存在は貴重。むしろ、子どもたちよりも彼が折れずに前進することを願う。

  • H28.9.30

  • 廃部寸前の放送部。そこに誰もが振り返るほどの美人の転校生葉月が入部してくる。
    そして熱心な顧問の須貝先生。
    活動らしいこともしていなかった古場とみさとも、発声練習から始まり、やっと週一でお昼の放送を始めるところから部活らしい動きが始まる。
    新入部員珠子も加わり、アイデアを出し合い、だんだん充実した放送になっていく。

    ある日、須貝先生から放送コンクールに出てみないかと勧められる。しり込みをする未経験者の中にあって、アドバイザーとして力を発揮するのが葉月である。彼女は前の学校で放送コンクールの出場経験があったのである。彼女の指導は的確であるけれど、彼女は決してアナウンスはしない。
    これには、転校の理由でもあるけれど、彼女の苦い思い出がかかわっている。

    途中から入部することになる新納。彼はみさとの密かな憧れである。
    淡い恋もあり、一つの目標に向かって皆で頑張る姿もあり、それぞれにちょっと苦い思い出なんかもある学園ものである。

    個人的に言えば、誰もが認める美人でカリスマ性もあるけれど、ちょっと協調性に欠けた葉月がどうも好きになれない。 だけれども、読んでるうちに、放送コンクールの結果よりもなにより、葉月のアナウンスが聞きたいと思うようになるのです。

    きみが歩きだすとき
    生まれたての風が吹くだろう。
    一歩を踏みだせたら
    今 きみが 風の先頭になる

    美しい声で読み上げる葉月の姿が目に見えるようです。私は、思わず声を出して読んでしまった。
    いい詩なのです。
    この物語ははじめにこの歌詞があって、作られたのかもしれない。

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著者プロフィール

福岡県生まれ。『よるの美容院』で第52回講談社児童文学新人賞受賞。同作でデビュー。『紙コップのオリオン』は厚生労働省児童福祉文化財選出、『ABC! 曙第二中学校放送部』は第49回日本児童文学者協会新人賞受賞、第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出、『小やぎのかんむり』は第66回小学館児童出版文化賞を受賞する。ほかに『おしごとのおはなし美容師 かのこと小鳥の美容院』などがある(以上講談社)。

「2018年 『よりみち3人修学旅行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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