天国マイレージ

著者 :
  • 講談社
3.82
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本棚登録 : 91
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062193894

作品紹介・あらすじ

ガンにより命を落とした三村修治は、この世とあの世の狭間にいた。ここは「天国」「普通のあの世」「地獄」、にそれぞれ向かう場所だと伝えられる。天国行きに必要なマイルは3万マイルだという。
マイルは生前に積んだ善行で貯まるが、笑うことでも0.1マイルが加算される。そして修治は、生前35万回以上も笑っていた!
そのことを知った修治は悩んだ。妻の彩子は笑うことが多く、いつも明るくしている。だが息子の陽一郎はどうか? 腹を抱えて笑っている姿をみた記憶があまりない。
かくして修治は、天国に行けるすべてのマイルを使用し、この世に一週間だけ戻ることを決意する。設定は、陽一郎のクラスにやってきた転校生。果たして修治は、陽一郎にいつでも笑顔でいられるコツを伝え、今度こそ成仏することができるのか――?
涙の嵐を巻き起こした『ボク妻』、まさかの、奇跡の続編!

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で偶然手にした本です。著者はバラエティ番組などの放送作家で、「笑う」ということがどんな意味を持っているかということを、小説を通して楽しく伝えています。人を貶める笑いではなく、人を思いやって皆で楽しくなるような笑いは、「天国へ行けちゃうほど素晴らしいんだよ」という著者の思いが感じられます。授業参観のシーンは出来過ぎという気もしましたが、とても読後感の良い作品だと思いました。読み終わった後で、ドラマ化された「ボクの妻と結婚してください。」の続編だと知り、こちらも読んでみようと思いました。

  • 前作があることも知らなかったのですが、これ、とても気持ちが温かくなります。息子に笑うコツを教えるために、一週間だけあの世から息子の同級生の姿になって戻ってきたお父さん。人を茶化したりけなすことで笑うのではなく、周りを楽しくさせて笑わせるというスタイルがいい。

    小学生の姿になった修治は、やたらと元気でいつもパタパタ走り回っていて、なのに所々しぐさや口調に見え隠れするおっさんぽさのギャップが可愛かったです。

    天国マイレージ、ヤバイ、私全然足りないわー。仕方ない、天国じゃなくてもいいから、読書が許されるくらいのところに行きたい。

  • ボクの妻と結婚してください。続編、自分の天国マイレージ少なそう。暇地獄。こわい、笑うとマイレージ貯まる。ふむふむ。どうも天使の天野です。緊張が緩和した時の笑い。共感した時の笑い。その様が面白い笑い。相手のことを思いやり、その人を楽しませ、笑顔を見て自分も笑う。勉強は自由な発想を広げるための翼。挨拶とスカートは短いほうがいいので、友達はみんなと笑っているうちに出来るものです。とてもおもしろく、泣けました。

  • 展開がドラマっぽいなと思っていたら、原作者の方が放送作家の人でした。
    そもそも、笑うことで天国へ行けるマイレージが溜まるという設定が面白くて、笑わせるためにどうすればいいのかという方法が様々記されていて、ユーモアがない私にとって為になりました。
    笑い以外にも生きる上で大事なことが記されていたと思います。家族の絆にも感動しました。

  • 僕の妻と結婚してくださいの続編!
    とても読みやすく、話の展開もおもしろく、すぐに読み終わってしまいました。この本から学べることはいっぱいあると感じた。
    是非みなさんにも読んでもらいたい!!!!

  • 2016年05月22日読了。

  • 7

  • 突飛な設定であったがストンと話に入っていけた。
    どう展開してくのかなと思ったけど、ほどほどに感動できる話もあり、楽しめた。
    想像力の膨らむ作品。

  • 天国行きのマイレージを息子を笑かす為に使っちゃうお父さん
    想いが◎
    天使たちがまじめな上、お茶目で◎

  • 『ボク妻』の続編です。

    前作は、余命6ヶ月を宣告された主人公が、
    家族の幸せのために、妻の再婚相手を探す、
    といぅ、ハートフル・コメディーでしたが、

    本作は、作風はそのままに、息子のために、
    1週間だけ息子の同級生としてよみがえる、
    といぅ、ファンタジックな要素も加わり…。

    よみがえった後のお話の骨格は、
    モンペ×新米担任&息子たち、の騒動の中、
    笑いと勉強の意義を考えていく内容ですが、

    プロローグ~復活2日目までの問題提起で、
    全体の半分以上の紙面を割いてるのに対し、
    復活3日目~エピローグまでの問題解決が、
    さらさら~っと、うまく行き過ぎていて、
    テンポがよぃ、と言えばそぅなんですが、
    もぅちょっと、いろいろあればな~とも…。

    正直、前作の流れでこの設定での続編は…、
    といぅバイアスもありましたけど…、まぁ、
    お話そのものは、悪くはなかったですよ!!

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著者プロフィール

1964年、北海道生まれ。放送作家として「笑っていいとも!」「Qさま!!」「お願い! ランキング」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「林修の今でしょ!講座」などを担当し、2012年、『ボクの妻と結婚してください。』で小説家デビュー。他の著作に『もう一度、お父さんと呼んでくれ。』『「ファミリーラブストーリー」』『続・ボクの妻と結婚してください。』などがある。

「2020年 『喋る男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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