かわいい結婚

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 596
レビュー : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194051

作品紹介・あらすじ

毎日毎日洗濯して、掃除して、ごはんを作る。それがゴールなら、わたしは誰とも恋なんかしない――。
地方在住・無気力主婦の孤独をコミカルに描く「かわいい結婚」、ある朝目覚めたら女になっていた男が遭遇する世界を描く「悪夢じゃなかった?」ほか、男と女と世界のギャップを可笑しくも痛切に描きだす、注目作家・山内マリコの新境地!
2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞、2012年、初の著書『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎)で地方生まれ・在住女子の閉塞感と希望をリアルに描き、大きな共感と話題を集めた山内マリコの最新小説集。家事嫌いの専業主婦の日常や、男が女に変身するハプニングから見えてくる新たな世界をコミカルなタッチで描きながら、男女関係の「見えないルール」に対する痛烈な皮肉が伝わる快作!

感想・レビュー・書評

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  • 初・山内さん。「かわいい結婚」「悪夢じゃなかった?」「お嬢さんたち気をつけて」の3編。

    ポップでファンシー、そしてコミカル。どの作品にも本音と建前や矛盾点。男女の性差が漂っていました。些細なことだけど積み重なっていくと大きいよね…。つき合っている頃ならまだしも結婚しちゃったら、馴れ合いになっちゃうし長いし…。


    まーくんとぴかりんのおままごとみたいな可愛らしい結婚。ぴかりんは素敵な結婚生活を夢見るも現実はうまくは進みません。「かわいい結婚」20代の新婚生活時代を思い出しました。ドタバタコメディ。

    「悪夢じゃなかった?」澤村裕司版お笑いカフカ。ショッピングの楽しみにに目覚めていく澤村が面白くって、ページをめくり続けてしまった。澤村の高スペックさがおかしかった。いちばん好き。

    「お嬢さんたち気をつけて」あや子とユリ。高い共感性と親和動機。女同士のあるあるは佳彦さんには一生理解できないと思う。

    「かわいい結婚」での家事ノウハウ、特にお掃除の仕方はわかりやすくて、『前田さんの家事・お掃除ノウハウ』作品を書いてほしいな~と思いました。作品全体笑えるけど結婚の本質をズバッと突いていて視点が鋭いなぁ~と思った。

  • 壊滅的に家事ができないひかりの生活を描いた「かわいい結婚」
    ある日女の体になってしまった男の話「悪夢じゃなかった?」
    双子のように仲のよかった二人のお嬢さんを描いた「お嬢さんたち気をつけて」

    どれも「あるある!」と思わせられる内容で、楽しく読めました。

    「かわいい結婚」では、ひかりの家事のできなさ具合には、ないわ~と思いつつも、主婦の生活に空しさを覚えるひかりに共感。

    「悪夢じゃなかった?」は、男と女の体が入れ替わるなんて、よくある設定なのだけど、女になった裕司の感じ方(買い物の楽しさ、男が女の体をいやらしい目で見る気持ち悪さなどなど)がリアリティたっぷりに書かれていておもしろかった。変身する前の裕司は、めっちゃ嫌な男だったのだけど、女の気持ちもよくわかるいい男になりました。

    「お嬢さんたち気をつけて」も、「こんなのあるある」って読みすすみました。ラストに救いがなかったけど、これも現実らしいということで。

  • 表題作他2編の短編収録。「かわいい結婚」は、ほんわかした話に見せて、実は「ズバリ」と結婚の核心をついてくる。「かわいい」だけじゃ生活は成り立たない。主人公のひかりは専業主婦。でも家事は出来ない。そんなひかりが気付いてしまう。自分の存在価値に。そして、叫ぶ「私、騙された!」。果たして結婚は「かわいい」のか。2編目の「悪夢じゃなかった」は朝起きたら女性になっていた男性の話。女性の自分に悪戦苦闘しながらも、なぜかそれが楽しくなるのが「女子マジック」。彼が新しい世界の扉を開けてしまったのが微笑ましかった。

  • 20短編で気になった山内マリコさんのこちらを。

  • ・かわいい結婚
    ・悪夢じゃなかった?
    ・お嬢さんたち気をつけて

    男女分業的な考え、男尊女卑など今もまだ根強くのこっているものを静かに描き出している。

  • 短編集。どれも「えっ?ここで終わり?」と思った。

  • 結婚という微妙なキーワード。
    簡単によめて面白くはあったけど、何か得られるものがあったかというと微妙。。

  • 女性の結婚感とか結婚ってどんなもの?って
    感じの短編集
    一時間もあれば読み終わる。軽い物語。
    何も残らず読後感なし。ひまつぶし的本。

  • 以前「ここは退屈むかえにきて」を読んだのと同じく、都心ではなく地方で暮らす人々の生活と感情を中心に描かれている物語。
    内容は少しライトすぎる感は否めないが、人の揺れ動く感情や言葉にならないけど行動に現れる表現などは、ライトに書いているこらこそ、すっと入ってくるものなのかもしれない。
    一話目と三話目は現実的な内容なだけき、
    二話目は特に、ちょっとぶっとんだ設定と終わり方に思えた。

  • 短編集でした。
    『かわいい結婚』
    『悪夢じゃなかった?』
    『お嬢さんたち気をつけて』

    の3篇が収録されています。


    どれもわりと毒気がある感じです。

    『かわいい結婚』は全く家事ができないのだけど、専業主婦をしているひかりの話。
    なかなか想像を超えるダメ主婦ぶりなんだけど、ちょっと意識を変えてからのひかりは生き生きしていた。
    たぶん、外で働いた方がひかりにとってはいいんだろうけど、夫の両親に専業主婦になれと言われた手前、逆らえなかったんだろうな。向き不向きがあるから無理に専業主婦をやる必要もないと思うんだけど。。


    『悪夢じゃなかった?』は起きたら女性になっていた裕司のお話。
    裕司は四年間付き合っていた彼女と別れた翌日に急に女性の体になる。
    少し男尊女卑気味な思考の裕司だけど、自らが女性の体に変化したことで女性の気持ちが手に取るようにわかるようになる。
    別れた彼女が働いているアロママッサージ店に客として出向き、そこで客とマッサージ師として会話し、彼女の本心を知り…
    ラストの展開はかなり突飛だったけど、おもしろかった!
    自分の身に降りかからないとわからないことって多い。
    裕司はいい経験ができたと思う。現実の世界じゃ無理だと思うけど(笑)


    『お嬢さんたち気をつけて』は田舎の女子大で仲良くなったあや子とユリのお話。
    二人は双子のように似ていていつも一緒にいたけど
    あや子は地元に残って就職し
    ユリは東京で就職する。

    何でも一緒だった二人がどんどん状況も服装も価値観も変わっていくんだけど、最後はやっぱり親友ってこうだよなあってラストだった。

    ユリのあや子への気持ちにほろりとしました。

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著者プロフィール

山内 マリコ(やまうち まりこ)
1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業後、京都でのライター生活を経て上京。
2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年8月連作短編集『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。同作は2016年映画化された。ほか映画化された作品に『アズミ・ハルコは行方不明』。ほか、著作に『メガネと放蕩娘』『選んだ孤独はよい孤独』など。

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