かわいい結婚

著者 :
  • 講談社
3.28
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本棚登録 : 594
レビュー : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194051

作品紹介・あらすじ

毎日毎日洗濯して、掃除して、ごはんを作る。それがゴールなら、わたしは誰とも恋なんかしない――。
地方在住・無気力主婦の孤独をコミカルに描く「かわいい結婚」、ある朝目覚めたら女になっていた男が遭遇する世界を描く「悪夢じゃなかった?」ほか、男と女と世界のギャップを可笑しくも痛切に描きだす、注目作家・山内マリコの新境地!
2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞、2012年、初の著書『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎)で地方生まれ・在住女子の閉塞感と希望をリアルに描き、大きな共感と話題を集めた山内マリコの最新小説集。家事嫌いの専業主婦の日常や、男が女に変身するハプニングから見えてくる新たな世界をコミカルなタッチで描きながら、男女関係の「見えないルール」に対する痛烈な皮肉が伝わる快作!

感想・レビュー・書評

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  • 初・山内さん。「かわいい結婚」「悪夢じゃなかった?」「お嬢さんたち気をつけて」の3編。

    ポップでファンシー、そしてコミカル。どの作品にも本音と建前や矛盾点。男女の性差が漂っていました。些細なことだけど積み重なっていくと大きいよね…。つき合っている頃ならまだしも結婚しちゃったら、馴れ合いになっちゃうし長いし…。


    まーくんとぴかりんのおままごとみたいな可愛らしい結婚。ぴかりんは素敵な結婚生活を夢見るも現実はうまくは進みません。「かわいい結婚」20代の新婚生活時代を思い出しました。ドタバタコメディ。

    「悪夢じゃなかった?」澤村裕司版お笑いカフカ。ショッピングの楽しみにに目覚めていく澤村が面白くって、ページをめくり続けてしまった。澤村の高スペックさがおかしかった。いちばん好き。

    「お嬢さんたち気をつけて」あや子とユリ。高い共感性と親和動機。女同士のあるあるは佳彦さんには一生理解できないと思う。

    「かわいい結婚」での家事ノウハウ、特にお掃除の仕方はわかりやすくて、『前田さんの家事・お掃除ノウハウ』作品を書いてほしいな~と思いました。作品全体笑えるけど結婚の本質をズバッと突いていて視点が鋭いなぁ~と思った。

  • 壊滅的に家事ができないひかりの生活を描いた「かわいい結婚」
    ある日女の体になってしまった男の話「悪夢じゃなかった?」
    双子のように仲のよかった二人のお嬢さんを描いた「お嬢さんたち気をつけて」

    どれも「あるある!」と思わせられる内容で、楽しく読めました。

    「かわいい結婚」では、ひかりの家事のできなさ具合には、ないわ~と思いつつも、主婦の生活に空しさを覚えるひかりに共感。

    「悪夢じゃなかった?」は、男と女の体が入れ替わるなんて、よくある設定なのだけど、女になった裕司の感じ方(買い物の楽しさ、男が女の体をいやらしい目で見る気持ち悪さなどなど)がリアリティたっぷりに書かれていておもしろかった。変身する前の裕司は、めっちゃ嫌な男だったのだけど、女の気持ちもよくわかるいい男になりました。

    「お嬢さんたち気をつけて」も、「こんなのあるある」って読みすすみました。ラストに救いがなかったけど、これも現実らしいということで。

  • 表題作他2編の短編収録。「かわいい結婚」は、ほんわかした話に見せて、実は「ズバリ」と結婚の核心をついてくる。「かわいい」だけじゃ生活は成り立たない。主人公のひかりは専業主婦。でも家事は出来ない。そんなひかりが気付いてしまう。自分の存在価値に。そして、叫ぶ「私、騙された!」。果たして結婚は「かわいい」のか。2編目の「悪夢じゃなかった」は朝起きたら女性になっていた男性の話。女性の自分に悪戦苦闘しながらも、なぜかそれが楽しくなるのが「女子マジック」。彼が新しい世界の扉を開けてしまったのが微笑ましかった。

  • 20短編で気になった山内マリコさんのこちらを。

  • ・かわいい結婚
    ・悪夢じゃなかった?
    ・お嬢さんたち気をつけて

    男女分業的な考え、男尊女卑など今もまだ根強くのこっているものを静かに描き出している。

  • 短編集。どれも「えっ?ここで終わり?」と思った。

  • 結婚という微妙なキーワード。
    簡単によめて面白くはあったけど、何か得られるものがあったかというと微妙。。

  • 女性の結婚感とか結婚ってどんなもの?って
    感じの短編集
    一時間もあれば読み終わる。軽い物語。
    何も残らず読後感なし。ひまつぶし的本。

  • 以前「ここは退屈むかえにきて」を読んだのと同じく、都心ではなく地方で暮らす人々の生活と感情を中心に描かれている物語。
    内容は少しライトすぎる感は否めないが、人の揺れ動く感情や言葉にならないけど行動に現れる表現などは、ライトに書いているこらこそ、すっと入ってくるものなのかもしれない。
    一話目と三話目は現実的な内容なだけき、
    二話目は特に、ちょっとぶっとんだ設定と終わり方に思えた。

  • 短編集でした。
    『かわいい結婚』
    『悪夢じゃなかった?』
    『お嬢さんたち気をつけて』

    の3篇が収録されています。


    どれもわりと毒気がある感じです。

    『かわいい結婚』は全く家事ができないのだけど、専業主婦をしているひかりの話。
    なかなか想像を超えるダメ主婦ぶりなんだけど、ちょっと意識を変えてからのひかりは生き生きしていた。
    たぶん、外で働いた方がひかりにとってはいいんだろうけど、夫の両親に専業主婦になれと言われた手前、逆らえなかったんだろうな。向き不向きがあるから無理に専業主婦をやる必要もないと思うんだけど。。


    『悪夢じゃなかった?』は起きたら女性になっていた裕司のお話。
    裕司は四年間付き合っていた彼女と別れた翌日に急に女性の体になる。
    少し男尊女卑気味な思考の裕司だけど、自らが女性の体に変化したことで女性の気持ちが手に取るようにわかるようになる。
    別れた彼女が働いているアロママッサージ店に客として出向き、そこで客とマッサージ師として会話し、彼女の本心を知り…
    ラストの展開はかなり突飛だったけど、おもしろかった!
    自分の身に降りかからないとわからないことって多い。
    裕司はいい経験ができたと思う。現実の世界じゃ無理だと思うけど(笑)


    『お嬢さんたち気をつけて』は田舎の女子大で仲良くなったあや子とユリのお話。
    二人は双子のように似ていていつも一緒にいたけど
    あや子は地元に残って就職し
    ユリは東京で就職する。

    何でも一緒だった二人がどんどん状況も服装も価値観も変わっていくんだけど、最後はやっぱり親友ってこうだよなあってラストだった。

    ユリのあや子への気持ちにほろりとしました。

  • 男女が付き合い、一緒に暮らす中での「ん?」と感じる男尊女卑をいらやしくなくさらり描いていてクスリと笑えました。すぐ読めます

  • 「女の子」の生態を教えて貰ったような感じ。おばかだったり独特のノリだったりが楽しくて、勢いがあって、可愛かった。

  • 家事のできない専業主婦を描いた「かわいい結婚」、男が女に変身する「悪夢じゃなかった?」、大学の仲良し2人組のその後を描く「お嬢さんたち気をつけて」の3編。
    一番面白かったのは、「悪夢じゃなかった?」かな。目が覚めたら、カラダだけが女に変身していたというSFチックな設定だが、1日を過ごすうちに、女が生きていくのはいかに大変かということを男が悟るという展開が面白い。
    「お嬢さんたち気をつけて」の古風な語り口もちょっと面白かった。

  • ふわふわした雰囲気のお話だけど、これってハッピーエンド?と首をかしげたくなる結末だったりして、不思議な読後です。
    登場人物たちも結構な曲者なので、人によっては読みながらイライラしてしまうかも?

    でもまぁ、「結婚=幸せなゴール」という図式こそがファンタジーで、こっちの方がリアリティがある、と感じる人も少なからずいると思うな。うん。

  • 洗濯、掃除、料理、その他家事全般。恋愛のゴールが結婚で、待ち受けているのはこれ…?
    専業主婦になったものの家事能力ゼロやる気もゼロ。無気力主婦の話から始まる短編集。

    男女間の相違やギャップは面白い。男性がどう思っているのか本当の所は分からないけど
    女性からすると「そうそう!」と膝を打ってしまう場面がとても多いのが特徴的ですね。

  • 初読

    「かわいい結婚」
    「悪夢じゃなかった?」
    「お嬢さんたち気をつけて」の三編。

    う〜ん、Twitterフェミニズムまんまだな。という印象。
    特に小説として読まなくてもTwitter見てればうんざりする程書いてある、こういう男。こういう女達の関係。

    とはいえ、かわいい結婚の家事代行サービスの人の気持ちいいキャラクターと描写、悪夢〜の展開とラストは爽快でなかなか良かった。

  • 女性の滑稽さ

  • 富山県出身の作家・山内マリコさんによる「女性(の大変さ)」をテーマにした3つのオムニバス・ストーリー。ライトな感じで書いてあってすらすら読めた。
    1話目の「かわいい結婚」は、家事ができないまま地方で専業主婦になってしまったヒロイン・ひかりが東京でアナウンサーになった元カレ・青山くんを若干気にしながらも、夫・まーくんのために家事を頑張る物語。途中、家事のポイントを掴んだひかりが猛烈にやる気を出すも、最後に「家事とは終わりのないもの」と気づいてしまう。そうなのだ。主婦になってしまった幸せと悲しさがゆるい感じでつづられており、いくらか共感できる内容となっている。
    二話目の「悪夢じゃなかった?」は彼女のミッコとの結婚を渋った罰でか、グラマーな女性の姿になってしまった裕司が、男性の視線に耐えつつも、衣服や化粧を整え、何とか今夜の宿を確保するため奮闘する物語。かわいい女性になってしまった裕司が男物の服に身を包み、スマホとクレジットカードと財布だけ持って出ていくシーンはこの後の冒険を感じさせ少しわくわくする。実家をミッコの「女性は男性に比べて体力が劣るのに々ペースで働こうとするから消耗する」の言葉に納得。最後には女性の女性たる苦労を思い知るが、本当にそう。
    三話目の「お嬢さんたち気をつけて」は地方で結婚するあや子とと都会で仕事をバリバリ頑張るユリの生き方の違いを描く。二人の目は希望を失い、虚ろになる。どっちの道に進んでも大変…。女性が背負うものは大きい。

  • 現代日本が舞台、推定アラサー女性が主役の短編小説3本入り。そこそこポテンシャルはあるが意欲も目標も低め、生活能力7歳児並の旦那の世話をしながら地方都市で暮らす女性、ある日突然女体化したお陰で、女性の視線から社会を眺めるハメになったアラサー男性、そこそこの学歴を経てそこそこの勤め先で働く、そこそこ仲がいい女性二人の、学生時代から就職数年目までの生活話。
    大した夢もなく希望もなく、でも別に不幸でも貧しいわけでもなく、将来に絶望しているわけでもない。(ある種の諦観は全面に漂っているが)
    とにかくいかにもそこら辺を歩いていそうなアラサー「女子」を主人公にした、ドライでクールで、さらっと読みやすい小説集。

  • 結婚は幸せとは限らないけれど、独身とどちらのほうが幸せかなんて正解はない。

  • かわいい女たち

  • 新婚だけど家事がきらい、あまりにうまくいかず家事代行サービスで働きはじめる妻
    朝起きるとスタイルの良いきれいな女性になっていた女のきもちがすこしもわからなかった男性
    双子みたいに趣味の似通った親友のふたりの行く末

    どの話もすらすらと読め、ユーモアが散りばめられている、自分自身に共感できる主人公はいなかったものの女性心理をわかりやすく書いていているいるとなる

    コメ兵にバッグを売りに行き、売ったお金と財布にあったお金を親友がもしも使う時が来なければよいなと願いながら口座に振り込む姿にぐっときた

  • 2017.06.23 読了。


    図書館にて。

  • 初読み山内マリコ。おそるべし。怖いくらいに同意。何かと気になりつつ買えなかった山内作品、もう買わずにはいられないかも。読まずにはいられないかも。わかりすぎて怖い、読後感が爽快でもない、だけど読まずにはいられない。
    男性は読みながらイライラするかもしれないけれど、男性にこそ一度目を通してもらいたい。これが、女の思考で、感じていることだよ。
    2017.06.20

  • ひかり、自分を見ているようだった!周りの家事レベルが気になるとか、家事嫌いとか、こんな日々が永遠と続くなんて、とか。夫の前では完全に気を許して変な喋り方したり、変なダンスしたり…

  • 中編3編。

    3編目の『お嬢さんたち気をつけて』でユリがコメ兵に行った瞬間に胸が熱くなり★1個プラスになりました。

  • 悪夢じゃなかった?で女は空腹を感じた瞬間飢餓感に襲われてイライラするっていうのがあって、男もそうだと思っていた。

  • 山内マリコさんの「かわいい結婚」、2015.4発行、可愛い結婚、悪夢じゃなかった?、お嬢さんたち気をつけて の3話が収録されています。事故で死んだ母親が娘の身体に蘇ったのは東野圭吾さんの「秘密」だったでしょうか~。パパ、ママ、娘がそれぞれ変換したのは、五十嵐貴久さんの「パパママムスメの10日間」でした(^-^) 「悪夢じゃなかった?」は、27歳の男性が夢から覚めると、妙齢の女性の体に変わっていて、女性として一日を過ごす物語ですw。女性の気持ちが痛いほど理解でき、深く反省したのか・・・、それとも・・・w。

  • 20170321読了

  • 毒々しいくて、かわいい作品。

    変に都合のいい恋愛モノではなくて、女が感じる理不尽やあるある、実は…、という部分をノリ良くフィクションに仕上げている。

    初山内マリコ作品だったが、他の作品も読んでみよう。

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著者プロフィール

山内 マリコ(やまうち まりこ)
1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業後、京都でのライター生活を経て上京。
2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年8月連作短編集『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。同作は2016年映画化された。ほか映画化された作品に『アズミ・ハルコは行方不明』。ほか、著作に『メガネと放蕩娘』『選んだ孤独はよい孤独』など。

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かわいい結婚 (講談社文庫) Kindle版 かわいい結婚 (講談社文庫) 山内マリコ

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