掟上今日子の推薦文 (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
3.44
  • (61)
  • (193)
  • (277)
  • (42)
  • (8)
本棚登録 : 2304
感想 : 194
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194501

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 図書館で。
    とりあえず絵にあたる事はないよな、ジイサン。
    文句があるなら物にあたらず、人間に抗議しろと言いたい所。
    それにしても前作と語り部が違うんですが。もしかして毎回変わるんだろうか。やるな、今日子さん。

  • シリーズ2作目。今回は美術館警備員の親切守視点でストーリーが進みます。厄介くんが全く出てこないということは、つまり可哀想ですが彼は忘却の彼方でしょうか。相変わらず鋭い推理でしっかりと探偵の仕事をこなす今日子さん。前作より短編の連作としての繋がりが強く、もうほとんど一つの長編ですね。(もちろん今日子さんは毎回リセットされています)今日子さんが鑑定し、推定し、推薦するという一連の章題の流れがとても美しいです。事件の後味も悪くないし、なによりラストにわかる推薦が効いていて読後も気持ちが良かったです。

  • 前作に出てきた語り部の隠館厄介は今作では出てこず、文字通り一旦リセットされた状態から始まるのはシリーズ物としてはそこそこ目新しかった。前作同様、記憶のリセットというハンディを背負いつつも、それがまた異常な集中力やマルチタスク、数々の特殊技能に繋がっていたりする「強み」として生かされているのが面白く、何よりも、忘却するため物怖じせずに踏み込んでいけるというメンタル面の利点があるという着眼点が非常に良かった。事件そのものは前半の小さな事件が引き金となり、後半に繋がっていく二部構成になっており、真相はどちらも意外な方向性からのフィニッシングストロークとなっている。前者はともかく、後半の真相はオチは読めたものの、単純な解決ではなく自白に誘うという決着の付け方はよく、また西尾維新特有の煙に巻く印象になっているのが良い。ただ今作のワトソン役は例に漏れず探偵、読者より愚鈍ではあったものの、その愚鈍さがやや鼻につくレベルだったのが惜しまれる。毎度、西尾維新作品には、キャラクターageするアジテーターがいるものだが、愚鈍なワトソン役兼アジテーターというのはどうしても鼻白んでしまう部分があったのは否めない。アジテーションはまあ成功してはいるとは思うが、前作を読んだ読者には少し過剰に感じてしまう部分があるかも。掟上今日子の真相に触れそうになった前作とは違い、今作はその探偵役が抱える最大の謎に対するアプローチは弱めなものの、示されたイラストが猫なのは色々と興味深い。やはり羽川翼なのか? と思った所で筆を置かせてもらおう。

  • 厄介くんが好きだったのにー。
    ドラマが好きで借りてみたけど、
    回りくどくて回りくどくてめげそうだった。
    続きはおそらく読まない…
    内容としては面白いんだけどね。

  • シリーズ2作目?なのかな。出版順だとそのようだけど。
    と、何故思ったかというと、登場人物、語り手が前作とは違うからです。思わず前作の感想を読んで確認してしまいました(笑)。
     さて、今作は長編です。謎自体はそんなに難しいものではなかったと思います。謎解きの部分が少しまどろっこしく感じてしまいました。今回で“推薦”された彼は次作からも登場するのかしら。

  • 短編集というより連作。
    日常の謎風味。
    登場人物が少なすぎて、事件の奥行きを出しにくいのはご愛敬か

  • 前作の狂言回しというかワトソン役が出てこなくてビックリ。(^^;
    今回は連作中編というのではなく、長編の仕立てでしたね。
    美術関連の事件でちょっと新鮮な感じ。
    掟上今日子の性格がちょっと定まりきれていないような印象を受けますが、狙いなのかどうなのか。
    で、今回のワトソン役は次作ではちゃんとレギュラーになっているんだろうか。(^^;

  • 一日で全てを忘れる、忘却探偵の今日子さんの今度の事件は、美術関係。これをよくガッキーでドラマ化しようと思ったなあ……西尾維新さんにしてはかなり「ふつう」な物語ですが、とんがっているところもやはりあり。これを選んだひとはすごい。

  • 一作目があの終わり方&あとがきだったので厄介君が登場するのかなーと思っていたらちらりともでなかった・・・!
    それぞれの人物から見た今日子さん像で掘り下げていくスタイルなんでしょうか。

    前回はそれぞれ単発ものなお話でまとまってた感じでしたが今回はまとめて一つのお話。
    美術館から始まる一連のお話でした。

    しかしこういう人って実在したらすごくかっこいいと思う
    そして忘れられるところはほんとにへこむなぁと思う
    シリーズが続く中で少しづつ明らかになるのが楽しみです。
    今日子さん目線のお話もあったら面白そう

  • 今日子さんが忘却探偵であることを読者は知っており
    登場人物の方が知らないという状況を楽しめるのも二作目ならではだなと思いました。
    もちろんこの本から読んでも普通に楽しめるのも良いところです。

    推理小説ですが、人は死なないしちょっと無茶のあるトリックが出てくるようなこともなく
    淡々と読み進められます。

    ドラマも好きで見ていましたが、新垣結衣さんがはまり役で
    小説を読んでいても全部新垣結衣さんのビジュアルと声で再現されるようになりました。
    ドラマでは都合上依頼人は厄介さんでしたが、小説版では親切さんという警備員さんが主人公です。
    記憶を無くす設定が生かされていないという声もありますが
    その設定を知っている読者への騙しというかお遊びな感じがして自分は好きでした。
    わかっているからこそ振り回されるのも面白いです。

    自分は厄介さんが出てこない本作にがっかりするよりも
    1日しか記憶が保存されなくても、今日子さんの交友関係が少しでも広がるのが
    なんだか嬉しいなと感じました。

    最後のタイトルに繋がる”オチ”もとても良かったです。
    たとえ記憶になくても、今日子さんは絵を見て嬉しい気持ちになるのではないかなと思うのです。

全194件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西尾維新の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×