ドキュメント パナソニック人事抗争史

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 380
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194709

作品紹介・あらすじ

なぜあいつが役員に?なぜあの男が社長なんだ?人事がおかしくなるとき、会社もおかしくなる。巨艦パナソニックの凋落の原因も、実は人事抗争にあった。会社の命運を握るトップ人事は、なぜねじ曲げられたのか。誰がどう間違えたのか。名門松下電器の裏面史がいま、元役員たちの実名証言によって明らかになる!

感想・レビュー・書評

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  • 1つの企業の人事が物語になってしまうとは。驚き。
    しがないビンボーな中小企業勤務の人間にはまた違った世界。
    でも先見性がなく、自分の身の保身のために権力を使われてしまったら、きっとやだ。
    やってられないだろうなぁと思う。
    上に就く人が一体どんな思想を持って会社を発展させ働く従業員をどう幸福にするか。
    サラリーマンな社長には分からないかも。
    優れた経営者の亡き後、しっかりとした人がいないと大変なことになる。

  • パナソニック凋落の経営。松下幸之助から
    、情にとらわれて能力を見ずに好き嫌い、たまたま、などの理由で居座った社長たちが経営を誤っていく過程を様々な人の証言をベースに再構築。
    後講釈の部分が多く、本当に能力不足が行き過ぎだったのかはよくわからず、あくまで参考資料にしかならない。何より、幸之助も含め社長の人材育成、登用がしょぼすぎて読んでいて不快。

  • 力作。
    取材、大変だったんだろうと想像する。
    ここに書かれている事を全て信じる訳では無いが、無能なトップ達のために、多数の従業員、関係会社が犠牲になったと思うと、怒りがこみ上げる。
    人事は、難しい。人間関係も大事だ。結局は、どれが本当に会社、社会のためになるかだろう。
    パナソニックは、結局のところ、松下幸之助の呪縛から逃れていない。先行き不安を隠せない。

  • これだけの大企業が、ほんの些細なボタンの掛け違いから崩壊していく。
    経営とはまさに人であり、人事である、ということを痛感させられた。全ての判断を行うのは人であり、人は権力を持ちたがる。権力は人を従え、組織を歪める。経営者たる器の人材は得がたく、容易に育てることができない。松下幸之助ですらもコントロールできなかった最後の人事。いかに仕組みによって人間の暴走に歯止めを掛けるか、が考えるべきテーマなのだと思う。それにしても、自身の身の回りでも起こり得るシチュエーションばかりで、身をつまされる思いがした。

  • 森下氏や中村氏の書かれ方は少々辛辣過ぎるように感じるが、人事や組織、マネジメントは必ずしも合理的にされるものではなく、感情面が入り込む余地が大きいことは、よく伝わった。

  • 「創業は易し守成は難し」。「経営の神様」と謳われる松下幸之助だが人事政策と後継者育成に失策をみた気がする。会長に退いたにも関わらず組織改革に采配を揮ったり、「山の上ホテル事件」での責任者降格は結果的に経営者の品位を失墜させたように思える。特に二代目正治氏の解任を三代目の山下氏に委譲してしまったことが最大の過ちであろう。そこが混乱の始まりであった。

    昨今(2015年)は大企業の不祥事が色々あったが、そういった外を向かず中で迷走する企業をみると、ユーザーファーストでプロダクトに全神経を注ぐシリコンバレー系企業に勝てない現状をまざまざと見せつけられ日本人として悲しくなる次第である。

    ともすると歴代経営者の功績には触れず悪口しか書いてないようにも思えるが、丁寧な取材によって旧松下電器の魑魅魍魎の世界が垣間見える一冊である。

  • 図らずも、企業もののノンフィクションを2冊続けて読みました。普段そんなに読むジャンルじゃないのにね。
    個人的な恨みや打算だけで人事を進めると、大変なことになるということがよく分かります。というか、世界に誇る大企業でこんなことが行われていたなんて、知りませんでした。
    私としては、この前に読んだ「しんがり」よりも、こちらの方がずっとずっと面白かった。それはひとえに、著述スタイルによるものです。

  • 企業のトップ人事が良くわかる 素晴らしいレポート

  • 新聞評で面白いとあったので買い求める。正直、ゴシップ興味。その意味で飽きずに読んだ。面白かった。
    こんな立派な会社でもこんな変なことが起こり、それが長い時間も続いていく不思議。会社って変なものだ。

    スピルバークを擁するMCAの株主となり、膨大なソフトを手中にしたのに、大阪のユニバーサルスタジオの経営を握るチャンスがあったのに、前社長の方針否定の理由だけでドブに捨てる莫迦社長。社内に幾らでも優秀な人材は居ただろうにね。
    歴代の莫迦社長もまだ存命してるはずだが、本書を出版した講談社と聴取り取材と沢山の資料の読込みをした筆者を褒めたい。

    最近、新聞紙上で東芝の不正経理の記事が続くが、何年か経ったら、東芝の暴露本がでるのだろうか。

    追記
    帯の「なぜあいつが役員に?なぜあの男が社長なんだ」というコピーは内容とはピントがずれていると思う。

  • こういう社内政治に興味がある人には大変オススメで、メチャクチャ面白かったです。

    同時期に『切り捨てSONY』も読みましたが、やはりメーカーのトップには、「若くから経営実務をこなしてきた人間」か「生え抜きであれば、技術畑の人間」のどちらかがつかなければならないのだと感じました。

    先に発売された立石泰則氏『パナソニック・ショック』とは解釈が異なる部分もあり、重複しているものの視点が異なるエピソードも多く、両方読む方が面白いです。

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著者プロフィール

1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿社会保険庁を解体せよ」によって文藝春秋読者賞を受賞した。他の著書に、『われ万死に値す ドキュメント竹下登』(新潮文庫)、『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(新潮社)、『新聞が面白くない理由』(講談社文庫)、『パナソニック人事抗争史』(講談社プラスアルファ文庫)などがある。

「2020年 『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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