決戦!大坂城

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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062195034

感想・レビュー・書評

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  • 20220324 154ページまで
    20220423
    男が立たぬ:君子と言うのは、5人もいれば漏れると言うのが常識である
    黄金児: 人の世の有り様を深く知れば知るほど、むしろ秀頼の意識は遥か高みへと上り、澄明な眼差しで何もかもを捉えていくのであった

  • 決戦シリーズ第2弾。今回の舞台は「大坂夏の陣」。

    豊臣秀頼を書いた黄金児。
    秀頼の魅力と可能性。そのため対する家康の後の無さが際立って感じました。大坂の陣の一年後に死亡しているという事実もあって。
    秀頼への期待というか可能性の大きさを憶えるのは、若くして亡くなったことと、周囲の大人が老獪と老害のイメージがあるからでしょうかね。
    若さというみずみずしさ。それに判官贔屓が重なるのでしょう。

  • 豊臣家滅亡を大阪城をキーに展開した複数作家による短編集。天野純希氏の祖父家康、叔父秀忠から冷遇されながら女のため、自らのため意思を貫き通す松平忠直の「忠直の檻」、沖方丁氏の超純粋培養優良児、豊臣秀頼を斜め45度上空から描いたような「黄金児」、そして伊東潤氏の安定の不器用で気持ち良い男たちの物語、「男が立たぬ」が心に残る。

  • 実在の人物、架空の人物、ミステリーに、
    本格時代小説・・・それぞれの作者が"大坂城"をテーマに、
    自由に、縦横無尽に描いた短編の連作集。
    なにげに"真田"があちこちに潜んでいます(^^;
    大坂側からの視点では、どうしても家康と秀忠は
    悪い印象の存在になってしまうのは仕方ないですね。
    それぞれの作者の視点からの、秀頼や淀殿の描き方の
    違いや、秀吉に近しい感情を持った武将たちの
    想いの複雑さを味わえて楽しめました。

  • 大阪冬の陣・夏の陣に集う人々の諸々の話。

  • 大坂の陣をさまざまな視点から複数の作者が描く。シリーズ第二弾。大坂方が主人公。意外な視点で歴史の出来事を見るのは大変おもしろい。

  • 前回の関ヶ原よりは穏やかな感じ。関ヶ原はスピード感があるけど関ヶ原は冬の陣と夏の陣で間が開くのと戦いの意味合いが関ヶ原とは随分違うのでまた違った面白さがあった。前回は競作ながら繋がりを感じたけれど大阪城では様々な真田幸村が読めて楽しかった。一番読みやすかったのは富樫倫太郎。軍配者シリーズ好きとしては裏切らない面白さ。気になる武将は松平忠直。そして読んでいて思ったのが、豊臣秀頼が治めた天下を見てみたい。秀頼の聡明さを思うと家康が長生きしなかったらどうなっていたか見てみたい。

  • このシリーズ 全部読む気にはならないんだよね

  • 大坂の陣という性格上と思われるが、どうも盛り上がりに欠ける。
    関ヶ原の方が、競作の面白さが際立っていたように思う。

    主要3名の他は、全員初めて読む作家ばかりで、
    それぞれに趣向を凝らして面白くはあったが。

    冲方丁の秀頼像は、なかなかに良かった。
    木下昌輝の真田幸村の話は、読み応えがあった。

  • 近江屋伊三郎の米商人の話が良かったかな。他は茶々や豊臣秀頼や真田幸村などは有名過ぎて、どうしても新鮮味に欠ける。既にどこかで見たり読んだりした事がある人物がメインになってしまうから仕方ないとは思うが。大阪夏の陣・冬の陣は秀頼が戦に出て武勇を見せていたなら、負け戦だとしても、後世の評価が上がった気がする。

著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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