君の隣に

著者 :
  • 講談社
3.30
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本棚登録 : 379
感想 : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062195324

作品紹介・あらすじ

それは愛する人からかけられた冷たい「魔法」――

埋めることのできない「喪失」。
「生と死」を描いてきた著者が投げかける新たな傑作!
この物語の行く末は? 驚嘆のミステリー!!

『ストレイヤーズ・クロニクル』『at Home』と映画化が続く著者による最新作!

横浜・伊勢佐木町で風俗店『ピーチドロップス』を営む大学生・早瀬俊。
彼は進藤翼という少女と二人で暮らしていた。
深い翳を宿す青年・早瀬と、非の打ち所がない少女・翼。
店の常連客、翼の担任教師、老いた元警官など周囲の人物たちから、
少しずつ早瀬と翼の秘密が明かされていく――。

偶然に翻弄された人々の哀切に胸が締め付けられた。
                                ――行定 勲さん(映画監督)
本多孝好の真骨頂ともいえる「特別な」作品だ。
                     ――三省堂書店営業企画室 内田 剛さん
誰かを大切に思える時、人は強く生きられる。この作品で希望をもらいました。
                  ――大垣書店イオンモールKYOTO店 辻 香月さん
伊勢佐木町、港の見える丘公園……慣れ親しんだ街並みの情景も物語を深く彩っているように感じました。 
          ――紀伊國屋書店横浜みなとみらい店 安田有希さん

感想・レビュー・書評

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  •  やっぱり本多孝好の文章は好きだな。嫌味もないし、臭くもないし、しつこくもない。あっさりとした文章なのに深みがあるというか。
     やはり、この人は『死』がテーマなのか、あるデリヘル嬢(経営者でもあった)が失踪してしまい、その娘と、もう一人の少年(彼氏と言うべきなのか)が中心となって、2人にまつわるそれぞれの人物が中心となる連作短編集のような形で物語が進んでいきます。
     失踪は事件なのかそれとも・・・。
     いろいろな登場人物が、それぞれの章の中心となり最後にはきれいに結びつく物語は気持ちが良い。
     とにかく読んで損はない小説です。

  • 物語としては 面白くて 次々読み進めたけど…
    ラストの章で 純愛になっていい感じになってるけど…
    人としても母としては いささか
    共感はできないかも。

  • ある一つのことを芯にした、色々な人の物語。
    順番は時事列に並んでいるので、共通で出てくる登場人物が成長している。
    最初の短編と、会社員の短編が、芯に1番関わってないけど好きだな。
    特に女子大生編は、ムカムカイライラしつつも、悲しくて。いつかその支配欲のようなものが消え去る日は来るのか、自分に重ねてしまって苦しいけど面白かった。
    最終章で、私的には意外な結末を迎えるが、ホッとした終わりでよかった。
    全ての登場人物が魅力的だった。

  • 連作短編集。
    横浜・伊勢佐木町でデリヘルを営んでいたオーナーの渚が失踪。バイトをしてい大学生の早瀬は、自らがオーナーとなり店を受け継いでいた。彼は進藤翼という少女と暮らしている。彼らの周囲の人物とともに関係を明らかにしつつ、そこで働く人間模様を描く。
    ミステリー仕立てにストーリーは進むが、あくまで人間を描いている。「そこまでやっても生きていこうとするその生命力に脅威を感じるからだ。」という一文はぐっときた。

  • 横浜で風俗店を営む大学生の早瀬俊。彼と一緒に暮らす進藤翼という少女。徐々に明かされていくふたりの秘密。現代社会の日の当たらぬ裏側に住む女たちの物語でもあり、純愛物語とも言える作品。

  • 豊くんが翼ちゃんを好きになった理由がよくて。この先はどうなるかわからないけれど、いつか大人になって、君の隣に、翼ちゃんがいてくれたらいいね。

  • なに??
    デリヘル嬢の短編集??と思いながら読み進めたけど、途中からミステリーぽい流れになり、途中凄惨な場面もあったというのにラストはなんだか爽やかに感動したりして…(ll゚д゚ll)。
    不思議な後味の本。
    スッキリしない部分も残るけれど、なかなか面白かった。

  • 初めて読んだ作家の本。
    内容は、大学生の青年がオーナーのデリヘルを中心に、そこに関わる人々を描いた物語。
    ティッシュに入ったデリヘルの広告を見ていた事がきっかけで自分の店で働かないか?と大学の同級生に声をかけられた女性の話から始まり、
    そのデリヘルの顧客、一度関係をもったデリヘルの女性を探す男性、デリヘル女性の連続殺人事件を追う刑事、殺人者・・・と、ここまでざっと内容を書いただけでもデリヘルという言葉を何度も使うくらい、その世界を軸に話が回っていく。

    最初の何話かは1話完結に近い話で、それなりに面白いな・・・と思った。
    まず最初の話で猟奇的な子供が出てきて興味をひかれたというのがあったし、大学生なのにデリヘルのオーナーをしている青年はどんな事情があって・・・?となる。
    所が、中盤あたりから別の話になってしまったような印象を受けた。
    ある一人のデリヘルの女性を中心に話が回っていき、そこから青年や最初の話で登場した子供の事が分かって、そして、殺人事件の真相が分かるという風にサスペンス調に話の雰囲気が変わっていく。

    それが、その真相というのが分かっても「ふーん」くらいなもんだし、読んでいる間もどこか話に入りこめず、話の舞台となったデリヘルという世界の特殊性だけで何となく読めた、という感じだった。
    そういう世界の話の割には良くも悪くも性描写がむつこくないというのがあり、読みやすい分、印象に残らない。
    多分、デリヘルの世界に深く切り込んでないのと同様に、一人ひとりの心情にそれほど踏み込んで書いてないからだと思う。
    確実に読んだ事を忘れると思うので、また再読しないように気をつけようと思う。

  • 横浜にある風俗店『ピーチドロップ』。
    そこを仕切るオーナーは、大学生の早瀬という青年だった。

    章ごとに語り手が変わる連作短編風のストーリー。
    女子大生、会社員、小学校教師、元警察官…それぞれがピーチドロップに関わり、少しずつピーチドロップと早瀬の謎に近づいていく。

    何が起こるのか、何が起こっていたのか、まるで手探り状態で先が気になり、一気に読みました。

    深い愛の物語、との触れ込みでしたが、うーん、どうかな?
    渚の選択は、果たして正しかったのか?
    翼は、幸せになれていたのか?

    展開は面白かったのですが、ハッピーエンド的なまとめ方には、イマイチ消化不良気味です。

  • 途中までは本当に良くできていて面白い連作小説だなと思いながら読んでいた。ある人物に少しだけ関わりのある人物を主人公に据えたエピソードのそれぞれに、それなりの哀愁を感じ取ることができた。もしかしてこれは本多さんの最高傑作なのでは?とまで思ってしまった。
    ところが、物語の核心に迫る後半の2章で、その期待はあっさりとうっちゃられた。え、何?そんな話なの?え、何?そんな話をはさんでまたこっちに戻ってくるの?え、それってダメでしょ?美談じゃないでしょ?全然だめでしょ????

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。‘99年、『MISSING』で単行本デビュー、「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなど高く評価され、脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説を超えた新しい静謐なエンターテインメント作品を上梓、常に読者の圧倒的支持を得ている。その他の作品に『正義のミカタ』『MOMENT』『WILL』『魔術師の視線』『君の隣に』など。『dele』では原案と脚本を担当し、山田孝之と菅田将暉主演でドラマ化された。

「2021年 『チェーン・ポイズン <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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