在宅ホスピスノート

著者 :
  • 講談社
4.33
  • (3)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 28
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062195416

作品紹介・あらすじ

著者の徳永進医師は、ホスピスというものがまだあまり知られていない2001年、郷里の鳥取で19床の野の花診療所を開設、人生の最後の日々を送る患者やその家族と向き合ってきた、日本のホスピス医療の先駆者のひとりです。

また、病院勤務医時代の1982年には講談社ノンフィクション賞を『死の中の笑み』で受賞、優しくわかりやすい言葉で、臨床の現実と深い思索を伝える名エッセイストとしても知られています。

徳永さんの野の花診療所は、数年前から、自宅で最後の日々を過ごしたいという人たちのための在宅ホスピスに、軸足を移すようになってきました。

「診療所を開設した当時から、家で最後の日々を送ろうとする人たちの力になりたいと思っていた。在宅を専門とする看護師もやってきて、病棟と在宅の両方でホスピスケアを実践していくことになった。2013年からは、在宅ホスピスがもっと広がっていくよう、工夫のいくつかを重ねた」(本書「はじめに」より)

在宅ホスピスを美化するのではなく、家に帰りたいという気持ちがあれば、それも選択肢として大事に支える、誰でも大丈夫、という在宅ホスピスを、徳永さんは考えているそうです。

人の死というものを自然なかたちで人々の生活のなかに取り戻したい、という思いも、どこかにあるそうです。

けっして「きれいごと」ではなく、徳永さんと野の花診療所の看護師・スタッフの試行錯誤や工夫、思いも含めて率直につづる、ぬくもりのあるノンフィクション・エッセイです。

「具体的で実用的で感動的! 
この本は人生そのものを語る」
(谷川俊太郎氏より)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • たまたま表紙を見て先生の笑顔に惹かれて借りた一冊。帯に谷川さんの紹介文があったので決めた。ところどころとても詩的だった。読みにくさも感じたけどあたたかさの方が大きかった。

    鳥取県「野の花診療所」。死を迎える人たちのための診療所。他、在宅ケア、往診でホスピスケアに取り組んでいる。

    とても真摯な対応に感心した。こんな風に最期を看てくれる、自分や大切な家族のいのちを預けることが出来たなら、病院で何が何だかわからないうちに後悔と共に亡くなるよりもずっとしあわせだと読んでいて感じた。不安はあるだろうけど、もし私だったら安心して向かうことが出来るんじゃないかな…と感じた。そのかわり、やはり本人も周囲も覚悟が必要。そこに行きつくまでが難しいかな…と。

    この本を読んで初めて知った単語「セデーション」。他人事ではないかもしれないので忘れないで覚えておきたい。

    うちも家族が往診してもらっているけど、こんな真摯な対応はないなー。老衰にむかう終末期だけど、まだ食事も摂れるし意識もしっかりしているから、5分診療でサッサと帰ってしまう(T_T)せめて目が見えない、耳も聞こえない義祖母の耳元で「血圧測りますねー」の一言くらいあってもいいのに…といつも思う。思いやりが足りないと感じる。

    往診や在宅ケア、在宅介護は広がってきているけど「在宅ホスピス」というのは、まだまだ新しい分野だと思う。一気には広がらないと思うけど、このあたたかい雰囲気と共に全国に広がりをみせてほしい医療のひとつだ。


    ●家で死を迎えるのは、10人のうち1人になった。おうちはだんだん遠くなる。=3ページ=
    ★「おうちはだんだん遠くなる」という部分に谷川さんを感じた。じーんとしみる。


    お二人の往復書簡あり。『詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡 (朝日新書)』

  • 徳永先生とは9月に対談をさせていただいた。その前に読ませていただいた本。
    在宅で医療をされている大先輩。
    生活の匂いや音を大事にされている。とても共感できる本でした。

  • 徳永進 著「在宅ホスピスノート」、2015.6発行です。有難いお医者さんだと思います。有難うございます。子供の頃は10人の内9人は家で死を迎え、今は10人の内9人は病院で。私も家で最期を迎えたいですが、介護が必要になれば、家であれ病院であれ、本人も周りの人もプライバシーを含め大変なことは理解できます。今できることは、介護の期間をできるだけ短くすること、そのために今できることをすることだと思います! 出張や旅行から帰って、「やっぱり家はいいな」って、その感じ、年を取れば取るほど強くなりますね(^-^)

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1948年生。野の花診療所院長。京都大学医学部卒業。『死の中の笑み』で第4回講談社ノンフィクション賞受賞。主著に『こんなときどうする?:臨床のなかの問い』『野の花ホスピスだより』『死の文化を豊かに』。

「2017年 『看取るあなたへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

徳永進の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
辻村 深月
辻村 深月
宮下奈都
パオロ・ジョルダ...
益田 ミリ
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×