ヨーコさんの“言葉”

制作 : 小宮 善彰 
  • 講談社
3.86
  • (19)
  • (42)
  • (27)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 281
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062196550

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • NHKの5分番組を書籍化したもの。甘くはない、ビターな言葉で淡々と語られるヨーコさんのエッセイはどこか哲学的だ。さすが詩人の谷川俊太郎がヨーコさんと離婚したのち決して再婚しようとしなかったほど惚れぬいた女性なだけはある。「ピカソに子供時代はなかった。彼は生まれついてのプロフェッショナルであった。老いてのちようやく子供になることができたのだ」という章とお嫁に行き老いて亡くなった伯母さんの人生を描いた章がかなり涙腺にきた。全回収録されていないのでぜひ続編も刊行してほしい。北村裕花さんの味のある絵も最高です。

  • ビビッドな黄色いカバーが書店で一際目立っていた本。『百万回生きたねこ』で有名な佐野洋子さんが著者だ。いつも、佐野洋子さんと小川洋子さんを混同してしまうのだが、小川洋子さんは『妊娠カレンダー』や『博士の愛した数式』を書かれた方です(←当たり前)。

    買おうか買うまいか手にしてから悩むが、最初の『才能ってものね』を読んでクスリ。絵は北村裕花さんという絵本作家の方が描いているのだが、この絵も佐野さんのことばにピッタリあっている。買うのを決めました。

    どの話しもクスッとしながらも、鋭い視点に感心させられる。世の中、ビジネスモデルとかコンプライアンスとかグローバル化とか、何かこっちの方向にいかねば! いや、当然行くよね! 的な雰囲気が充満しているけど、佐野さんの本を読むと、もっとゆっくり考えてもいいじゃないかと思えてくる。ときどき読み返したい本。

  • 佐野洋子のエッセイだと知って読んでみたが、まさかNHKでやってる番組の書籍化だったとは、しかも2冊目だったとは。

    「せめてこれ以上、誰も何も考えないで」と「ビンボー人の品性」と「フツーに死ぬ」が良い。

    テント担いで山に行くと、携帯の電波が通じないとこが多い。財布にいくら入れてても、お店自体がほとんどなく、営業小屋で買えるものも知れている。人の少ない危険なとこを通るとき「ここで落ちて誰も助けが来なかったら一人で死ぬことになるんやな」なんて思ってしまう。

    それでも、山に居るのが楽しい。それは勿論、山が好きだからなんだけど、実は、「不便で、少ない物で生活して、人が少なくて寂しい」その状況自体を楽しんでいるって部分もある。
    「俺は少々捻くれてるのかなぁ」と思ったりしたんだけど、この本の上記3篇を読んだら、合点がいった。

    「便利で、豊かになって、人とずっと繋がっていられる」世の中である。昔は良かっただけとは思わない…。でも「せっかく便利なんだし、せっかく豊かなんだし、せっかく人と繋がるのがラクになった」んだから、「便利に甘えすぎず、使いこなす以上に持たず、過剰に繋がらない」ぐらいの節度を持って暮らす方が味わい深い日々を送れるんじゃないか。

    ヨーコさんはそう教えてくれている。

  • テレビ番組なのですね!
    それは知らなかったんやけど読んでとても心がすーっとした。すっきりした!とかそういう意味ではなく、なんだかすーっとした。
    絵がまた素晴らしい!

  • 文字数が少ないので、あっという間に読めるのに、
    すごく深い内容だなと思いました。
    本の帯に書いてある通り、
    ”大人のための絵本”です。
    時々読み返したくなる本だと思います。

  • 友達からプレゼントしてもらった本。「100万回生きたねこ」の著者佐野洋子さんの言葉。

    その1 才能ってものね
    その3 ハハハ、勝手じゃん
    その7 腹が立っている時は・・・・・

    がお気に入り。読む時によって思うこともまた変わるだろうな。

    挿絵も素敵すぎる。北村裕花さん。味があるねぇ。

著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家、エッセイスト。おもな著作に、絵本『100万回生きたねこ』『わたしのぼうし』、童話『わたしが妹だったとき』、エッセイ『神も仏もありませぬ』など。2010年没。

「2019年 『はればれ、お寿司 おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐野洋子の作品

ツイートする