天と地の方程式 2

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062196888

作品紹介・あらすじ

「太陽系を見回してみてよ。七勝一敗で黄泉ツ神の勝ち越しでしょ?
ぼくたちは、めちゃくちゃ分の悪い勝負をしているけど、ここで黄泉ツ神に勝ちをゆずるわけにはいかないんだ。」

この世界に生命をもたらそうとする天ツ神。
反対に、生命を消し去ろうとする黄泉ツ神。
天ツ神にカンナギとして選ばれた
栗栖の丘学園の子どもたちは、
それぞれの神通=人間の能力を超えた不可思議な力で、
黄泉ツ神とのたたかいに挑む。
アレイたちは、黄泉ツ神がこの世に解き放たれるのを、本当に止めることができるのだろうか? 災いをくいとめることはできるのか。

古事記を下敷きにし、息つく間もなく展開される
学園異能ファンタジー三部作の第2巻!

感想・レビュー・書評

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  • 2巻も面白かった!

    最初は全然仲良くなかったメンバーの距離が、少しずつ縮まっていく感じが心地よくてとてもよい。

    一気にマブダチ!みたいな距離感になるわけでもなく、ちょっとずつ仲間らしくなっていくそのあたりのさじ加減がちょうど良くて、大変好みな感じでした〜◎

    今巻では夏至と冬至の太陽の動きの話が物語とうまく関連づけられていたように、児童書らしく子供たちが授業でこれ習った!と感じられて、なおかつプラスαで知識が身につくような描写があるのもポイント高し。

    まぁうちの娘はそのへんまるっと読み飛ばしたそうですけども…(ナンデヤネン)

    黄泉ツ国の謎も少しずつ明らかになってきて、メンバーの最大のピンチ場面で以下次巻!

    次が最終巻とのことですが、チーム・カンナギの戦いにどう決着がつくのかとても楽しみです。

  • どんどんと広がっていく黄泉の世界
    そしてメンバーが揃った
    さてこれからどんな展開になるんだろうな

  • 残り二人のカンナギが見つかる。

    アレイたちも読者もゴールの見えない不気味な日常と非日常に緊張感が高まっていく。

    ピコと1年生ズがタンポポの綿毛のようにかわいらしくて、そこは緊張が緩んだ。

  • 黄泉ツ神のカクレドから抜け出すことに成功したアレイ、Q、ヒカル、ハルコ。
    再び猿から天ツ神からの言葉を受け取る。
    神がこの地に下られる。カンナギは神迎えせよ、と。
    残る2柱は誰なのか。
    カクレドはますます広がり、ほころびを見つける謎解きも複雑になってゆく。

    サバイバル小説のような走りっぱなし展開。

  • 仲間が誰だか少しずつわかっていく。

  • ネタバレ 1巻より2巻の方がスイスイ読めました。仲が悪かった筈なのに、意見を出し合い気付いたら仲良くなる様子が面白い。ただ、Qは初登場時からあまり変わらず(笑)カンナギの残り2人も判明、うち1人の正体にアレイたち同様つい疑ってしまった。見た目はそのままであの口調はないよ(笑)猿がいう、カンナギそれぞれの能力名も気になる。「開く者」「閉じる者」「唱える者」はよく分からん。ハルコが「閉じる者」に該当するのは怪力故だろうが、アレイとQどちらかが「開く者」に当たるのだろう?危機的状況で来年3月刊行の最終巻に続くことに涙目。

  • スピード感があってドキドキする。古事記や日本書紀など、これをきっかけに興味を持つ人もいるのでは?少なくとも私はそれらを読んでから再読してみたいと思いました。

  • 期待以上の面白さ。まさかあの人もカンナギだったとは!

  • 少しずつチーム・カンナギになっていく様子がおもしろい。一人ひとりの家庭や生い立ち。お互いのことがわかり始めて、物語が動き始める。

  • 【感想】
    ・いつもギリギリの脱出劇でたいへん。

    【一行目】
     カクレドから戻った翌日から、田代有礼たち八年生は教室で、机を遠く離して座るようになった。

    【内容】
    ・一年生の「ピコ」が行方不明。諸般の状況から彼もカンナギの仲間なのではないかと考えた四人は捜索を開始。その結果鏡ゲット。
    ・七人目のカンナギと思われる人物の口から黄泉ツ神対天ツ神の闘いについて知らされる。

    ▼来栖の丘学園についての簡単なメモ

    【アキナ】アレイの妹。小学生。四年生。ゴシップ収集能力が高い。対象は家族も例外ではない。
    【天ツ神】この世の生物の中に遍在する。
    【アレイ】主人公。十三歳で中学生の男子。中高一貫校では八年生。第一巻表紙カバー絵の逆さになってる方が彼だろう。変化が嫌いで判を捺したような日々が続くのが好み。家を右足で踏み出し、きっちり六百二十歩で校門の前に立ちそこから百十六歩で昇降口に到着する。偶数が好みのようだ。いや~けっこう異常な人ですわ。どうやらデタラメな世界から自分を守るためにきっちりしたものを探している感じがある。常に平均を求めているがたった三人のクラスのアベレージをつかめず困惑。夢の中で猿と見つめあってなんかに誘われた。一度記憶したことは決して忘れない。本名は森有礼から取って「有礼」と書いて「ありのり」と読むようだがアレイは記憶力抜群の稗田阿礼にシンパシイを感じたのでアレイで通すことにし親もそれに同調しているようだ。膨大な知識量を表に出さず試験もわざと間違えたりして成績上位ではあるが特別ではない位置をキープしている。カンナギネームは開く者か、唱える者。おそらく開く者か?
    【アレイの母】自分の時間を楽しむときには携帯を切るのがマイルール。
    【磯谷守/いそたに・まもる】数学教師で男子二人しかいない九年生の担任で生徒指導も受け待っている。
    【伊波甲大/いなみ・たかひろ】アレイたちの担任。七、八、九年生の国語を担当。悪い人ではないのだろうけどなんとなく腹立つタイプの行動を取る。
    【大石春来/おおいし・はるこ】→ハルコ
    【大森勇人/おおもり・はやと】七年生。陸上部。やせたのっぽ。
    【岡倉ひかる】→ヒカル
    【鏡池】雷が落ちた。一周一キロ程度で遊歩道があり陸上部のランニングコースでもある。
    【カクレド】この世と黄泉ツ国の間にある異界。黄泉ツ神がつくる。エリア内でかつカンナギ同士が触れあったとき入り込むことになる。
    【カンナギ】各自の中にある天ツ神が一部分目覚めた者。それゆえ「天才」的なところがある。告げる者、開く者、唱える者、奏でる者、閉ざす者、見る者、知る者の七人いる。
    【厩舎修/きゅうしゃ・おさむ】通称「Q」。アレイと同じ八年生。ひょろりと背が高い。近隣では知られた有名な生徒。数学が得意で常に満点。ただし数学以外の能力が著しく欠如している。いわゆる「天才」ってヤツですね。アレイは彼を変人呼ばわりしているが自分もほぼ同じタイプやんかって感じする。カンナギネームは開く者ないしは唱える者。おそらく唱える者かと。
    【Qの姉】荒唐無稽と思われるQの話をとりあえずちゃんと聞き、アドバイスまでくれた謎の人物。大学生。
    【来栖台ニュータウン】アレイたちの両親が戸建ての家を買った未完成の町。
    【来栖の丘学園】アレイとアキナが転校していくことになった新設の小中一貫校。まだ生徒数は少なく、全校で七十一名。本来は八百人まで対応できる。アキナと同じ八年生は三名のみ。ひとりは厩舎修、もう一人は岡倉ひかる。アレイの家から学校まで七百十四歩。中庭を取り囲む形で校舎が「ロ」の字になっている。
    【佐々木真理子】英語教師。七年生の担任。白くてぽっちゃりしていて中華饅頭っぽい。
    【猿】田代有礼の夢に七日間連続で登場し「クロスの丘に来い」と呼びかけてきた。カンナギの一人だと言う。「告げる者」。
    【七人目のカンナギ】ネタバレになるので名前は隠しとこう。普段は普通の人でその中に隠れている。カンナギ一族の出身で「プロのカンナギ」だとか。カンナギネームは「知る者」。
    【正田昌彦/しょうだ・まさひこ】→ピコくん
    【田代明菜】→アキナ
    【田代有礼/たしろ・あれい】→アレイ
    【谷進一/たに・しんいち】五年生の担任。
    【天才】内部にある天ツ神が活性化した者のこと。
    【萩本将/はぎもと・しょう】七年生。陸上部。やせたちび。
    【ハルコ】大石春来。七年生。音楽部。アレイにラブレターをよこした。怪力。カンナギネームは「閉ざす者」。おそらくタヂカラオの役割か?
    【ヒカル】岡倉ひかる。アレイと同じ八年生。小柄な女子。身長153センチ。他県から来た。一度聴いたり楽譜を見た曲を暗譜で演奏できる。カンナギネームは「奏でる者」。
    【ピコくん】一年生。行方不明になった。予知能力があるかもしれない? カンナギネーム「見る者」。
    【部活動】生徒数の少ない来栖の丘学園では五年生から九年生までは全員部活動を義務づけられている。とりあえず現在存在するのは卓球部、陸上部、音楽部、創作部の四つだけ。
    【松島恵/まつしま・めぐみ】六年生担任。
    【南真知子/みなみ・まちこ】音楽教諭。
    【森本】美術教師。
    【安川】七年生で小柄な男子。かすかな関西弁のイントネーション。アレイを苛立たせるお調子者。
    【黄泉ツ神】チャンスがあったらこの世に出てこようとする。出てきてしまうと何か大変なことになるらしい。今で言うなら新型コロナウイルスみたいなもんかもしれない。
    【黄泉ツ国】黄泉ツ神が追いやられている。
    【陸上部】アレイ、七年生の萩本将、大森勇人の三人だけ。最年長のアレイが部長に祭り上げられた。顧問は伊波。足は速いがやる気はなしで放任主義。アレイはしんどい思いはしつつも走ることの心地よさも感じ始めている。

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著者プロフィール

1959年生まれ。1991年『クヌギ林のザワザワ荘』(あかね書房)で第24回日本児童文学者協会賞新人賞、第40回小学館文学賞を受賞、1997年「小さなスズナ姫」シリーズ(偕成社)で第15回新美南吉児童文学賞を受賞、2001年『空へつづく神話』(偕成社)で第48回産経児童出版文化賞を受賞、『盆まねき』(偕成社)により2011年第49回野間児童文芸賞、2012年第59回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞、2021年『さくらの谷』(絵・松成真理子 偕成社)で第52回講談社絵本賞を受賞。絵本に「やまんばのむすめ まゆのおはなし」シリーズ(絵・降矢なな 福音館書店)、「オニのサラリーマン」シリーズ(絵・大島妙子 福音館書店)などがある。

「2023年 『そらうみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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