呉越春秋 湖底の城 第六巻

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 73
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062197366

作品紹介・あらすじ

孫武を迎えた呉軍は、快進撃を続ける。そしてついに迎えた大別山の戦い。ここから楚軍との本当の戦いが始まったのだ。一進一退を続ける呉軍と楚軍。ついに楚都を陥落するも、後一歩のところで楚王を取り逃がす。連戦の中、伍子胥は気付く。自らが怨みを晴らしたいのは、父と兄を殺したかつての楚王・平王だけだと――。そこで伍子胥は平王の墓を暴くことで己の気持ちを静め、呉の勝利に向けて邁進する。
闔廬は現楚王を殺さないことで、周囲の国にその寛大さをしらしめ、ますます呉の勢力が拡大し、楚都を陥落させた。
一方、楚は生き残りをかけた策に出る。楚との戦いで、ひとりぬけがけをした闔廬の弟を昭王の異母兄・子西が唆す。そしてまんまと引っかかり、受け入れてしまうのだが――。

感想・レビュー・書評

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  • なるほど,慣用句として使われる台詞は…~楚に粗略扱われている蔡と唐が呉に擦り寄り,楚の子常に蔡が包囲され伍子胥は孫武と共に闔閭を口説いて出陣し,退却していく楚を柏挙の戦いで叩き,十分な準備に加え、兵法の天才孫武・楚の地理と内情を良く知る伍子胥という人材が揃い、連戦連勝して遂には楚の都郢を陥落させた。平王は既に死んでいたので伍子胥は王墓を暴き、平王の死体を300回に及び鞭打って恨みを晴らした。首都陥落直前に楚王(廃太子の異母弟である昭王)は逃亡していた。放っておけば地方の兵などを使って再興しかねないため、徹底的に探させたがなかなか見つからなかった。その間に越王の允常が呉に攻め入ってきたが、少数で撃退した。申包胥が秦の援軍を取り付け、形勢は悪化し,闔閭は楚に留まっていたが、将軍として従っていた闔閭の弟夫概が勝手に帰国し呉王を名乗ったため、楚から引き上げてこれを討った。帰国途上で孫武は病死していた。呉に戻った伍子胥は再び闔閭の補佐に努め、呉を天下に並ぶもの無き強国にまで押し上げた。次は楚への侵攻や中原に進出していくことになるが,呉の太子が死に,中原に出て行くに越が気掛かりだ~これが「死者に鞭打つ(死屍に鞭むちうつ)」の語源になった。この事をかつての親友申包胥にあまりに酷いと責められた時に、伍子胥は「日暮れて道遠し、故に倒行してこれを逆施するのみ」と答えた。「自分はもう年を取っているので、やり方などは気にしておれないのだ」あるいは「時間は無いのにやるべきことは沢山ある。だから焦って非常識な振る舞いをしたのだ」という意味である。こちらは「日暮れて道遠し(ひくれてみちとおし)」の故事となっている(Wikipdiaより)

  • 呉楚の大決戦。孫武の大活躍が光る。楚の人材不足はここに極まった印象がある。楚都を占領し、楚は秦に助けを求める。呉王闔閭の覇権が確立するとともに背後の越の伸張が目立ってきて、呉越の戦いの序盤戦である。闔閭の孫・夫差が、父太子の若い死を経て、次の国王を示唆する姿として出てくる。伍子胥の前に登場してくる第1巻の懐かしの登場人物たち。才松、永翁…。ここに話のオチが結び付き、ホッとしたような!
    楚の邑主だった闘辛が楚王を殺そうという弟を諫める言葉が印象に残る。「一国の君主が臣下を討伐しても、たれも君主を仇とはせぬものだ。君命は天の意思である。もしも天命によって死ねば、天を仇とするわけにはいかぬので、たれを仇とできようか。」(P137)この頃は孔子の教義がまだ広まる前だとのこと。

  • 2016_042【読了メモ】(160710 15:30頃)宮城谷昌光『湖底の城』6巻/講談社/申包胥ーーー!!!報われない( ´ ;ω; ` )あと、相変わらず孫武先生すごい。

  • 前巻のことをほとんど覚えていなかったが楽しめた。主人公の周りは良い人が多いので読んでいて気持ちがいい。次巻からは暗い内容になるのかな?出たらまた読もうと思う。

  • 宮城谷昌光さんの中国ものは、なんともいえないゆったりしたペースがいいですね。戦争にしてもあくせくしてないです。本書も長くなりました。刊行ペースもゆっくりなので、以前の話をしっかり覚えていないのが残念。

  • 孫武が死に、伍子しょにとって困難な時代へ突入する。

  • 読み終わった。呉の国の最盛期、楚の首都を攻め、帰国した。伍子胥の復讐も終わり、その後の顚末が次の巻。三国志の時もそうだが昇り坂のところは良いが、国の最後を語るところはちょっと読むのも辛いな。

  • 中国春秋時代の伍子胥の物語の6巻目。

    いよいよ「死者に鞭打つ」エピソードです。
    楚の討伐後の呉国の充実時代を経ていよいよ呉越の攻防が次巻から始まるようです。
    次巻は「臥薪嘗胆」で、ラストですかね。
    一年ぶりくらいになるので、伍子胥の部下や関係者が全部覚えていないのが残念でした。
    最近の彼の作品は長丁場になる傾向にあるので、本当は全巻完結後に一気読みがいいと思いますね。

  • 伍子胥と闔廬さまがイケメンすぎる。弟くんは絵に描いたようなダメ男だなぁ。

  • 東京堂書店に寄ったら出てたので購入して読み始める。この巻が黄金期である。

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著者プロフィール

宮城谷昌光

一九四五(昭和二十)年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。九一(平成三)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞、九三年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、二〇〇一年『子産』で吉川英治文学賞、〇四年菊池寛賞を受賞。他の著書に『奇貨居くべし』『劉邦』『三国志』『呉越春秋 湖底の城』『呉漢』『孔丘』など多数。

「2021年 『窓辺の風 宮城谷昌光 文学と半生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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