メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官

著者 :
  • 講談社
3.85
  • (29)
  • (67)
  • (43)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 284
レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062197748

作品紹介・あらすじ

東京都西多摩で、男性のバラバラ死体が発見される。岩楯警部補は、山岳救助隊員の牛久とペアを組み捜査に加わった。捜査会議で、司法解剖医が出した死亡推定月日に、法医昆虫学者の赤堀が異を唱えるが否定される。他方、岩楯と牛久は仙谷村での聞き込みを始め、村で孤立する二つの世帯があることがわかる。息子に犯罪歴があるという中丸家と、父子家庭の一之瀬家だ。──死後経過の謎と、村の怪しい住人たち。残りの遺体はどこに!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 西多摩の山中で腐乱し損壊された右手が発見された。岩楯刑事は地元の村出身の山岳救助隊員牛久とコンビを組み、被害者の身元も体の他の部位の行方も不明な状況で捜査に望むが難航。村には明らかに怪しい住人もいるが…。今回も死亡推定日が虫の声と異なる事に疑問を持ってからの赤堀先生の怒涛の捜査が痛快。地道な事実の積み重ねとそこからの閃き両方がきちんと噛み合っているのが相変わらずいい。岩楯刑事、虫に翻弄される牛久に上から目線だったのに「雨」が来る展開にはお気の毒だけどにやり。いや想像するとえげつないわー。えげつなさで言えば方向違うけど犯人の動機も負けず劣らず。いいのかその閉じ方は。

  • 今回はかなり猟奇的で、ちょっと不快に感じるシーンはあまりイメージを膨らませないよう自分で調整しつつ読み進めた。
    新しい相棒はこれまでのキャラクターと比べると少し普通過ぎて物足りず。もっともっと!と求め過ぎかな?

  • もっと伏見さんとやりあうのかと思ったけど、そうでもなかったかな。今まではあまり女性が出てこない話だったので、もうちょっと女同士のドロドロ的なところも出てくるかと思ってた…。でもそういうのない方がこのストーリーには合ってる。

    田舎での惨劇、「シンクロニシティ」もそうだったけど、村社会の閉塞的な環境から起こる事件って、人間関係がとにかく大変そう。

  • シリーズ第4弾。法医昆虫学独特のグロい表現にもだいぶ慣れ、岩楯の相棒がどんな刑事なのか、気になるくらい楽しみになってきた。今回は東京の西のはずれでバラバラ遺体の一部を岩楯の相棒となる山岳救助隊の牛久が発見することから始まる。相変わらず、遺体の身元も最後の方まで分からず、もちろん犯人の動機もなかなか読めない。しかも、今作は怪しい人物が多過ぎて、これまで以上にスリリングな展開。ただ、前作が強烈だったせいか、今回の赤堀の活躍があんまり目立たず、ちょっと残念…でも、虫だけで、これだけいろいろなトリックを考えられるのだから、本当に凄い!

  • 今回も川瀬先生の本、存分に楽しませて貰いました。

    前回同様、虫の表現もかなりえげつなかったけど、
    結末が猟奇的すぎて、人におすすめするのは躊躇われる。
    50過ぎの女性が17歳の美少年男子高校生に恋をするってところも正気に沙汰じゃないし。

    元調香師のちずるは、取り調べの時点では完全に精神分裂してるサイコパスだと思ったけど、これ程までに用意周到な計画を立てていたとは驚き。
    しかも精神病を演じていたわけでもなく。だからこそサイコパスなのか。

  • 好きなシリーズなので楽しんだ。今回は少し赤堀の活躍場面が少なかったかな。

  • ミステリ。シリーズ4作目。
    お馴染みの昆虫から事件に迫る展開は健在。
    今回の一番の見所は、犯人の"動機"ですね。
    非常に芸術的で美しいと思いました。(個人の感想です)

  • 東京都西多摩で、男性のバラバラ死体が発見された。
    岩楯警部補は、山岳救助隊員の牛久と
    ペアを組み捜査に加わったが
    捜査会議で、司法解剖医が出した
    死亡推定月日に、法医昆虫学者の赤堀が
    異を唱えるが否定される。
    このずれは何故生じたのか…
    法医昆虫学捜査官シリーズ4作目。

    虫は大の苦手なのですがこのシリーズは
    大丈夫なんですよね…なるべく想像しないように
    読んでいるからかもしれませんが…
    赤堀先生の活躍が少なめな印象。
    動機が予想外でしたし、メディカルアロマ
    という分野が興味深いと思いました。

  • 今回は昆虫の声だけじゃなく、動物、花の声も聞かせてもらえた。
    赤堀先生みたいに1つのことに夢中になれる人はとても魅力的に感じる。さらにあの性格にも惚れてしまう。
    初めて読んでて背筋が冷たくなる感覚を味あわせてくれた作品。犯人からは狂気という2文字を強く感じた。
    伏見管理官は完全に刺身のツマだな。

  • 法医昆虫学シリーズも4冊目。赤堀先生と岩楯警部補の良いコンビぶりもますます興が乗ってきて、硬軟取り混ぜたやり取りが楽しい。話そのものも、いつものようにグロくてえぐいものですが、いくつもの謎を含みながらテンポ良く進むので、虫虫しつつも詰まることなくサクッと読めてしまいました。でも映像的な想像を決してしないように、という固い意思は必要ですね…
    今回の話では、香りの世界や、加害者と被害者の関係性にもスポットが充てられていて、後者にはかなり複雑な物を感じさせました。事件ひとつが、がらっと周りの人々をむしばんでしまうということを、意識しなくてはいけないなと。
    序盤に登場した女性管理官がほとんど後半出なかったり、だいぶ分量を削ったのかな?と思う部分や、クライマックスの展開が今までの物語と似通っている部分は気にかかりましたが、まだこの先も続いていてほしいと思うシリーズですので、また楽しみに待っていたいと思います。

全64件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。ロングセラーとなった人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)『シンクロニシティ』『水底(みなぞこ)の棘(とげ)』『メビウスの守護者』『潮騒のアニマ』『紅のアンデッド』『スワロウテイルの消失点』の7作がある。そのほかにも『桃ノ木坂互助会』『女學生奇譚』『フォークロアの鍵』『テーラー伊三郎』『賞金稼ぎスリーサム!』など多彩な題材のミステリー、エンタメ作品がある。

「2021年 『スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川瀬七緒の作品

メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官を本棚に登録しているひと

ツイートする
×