60 tとfの境界線

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 58
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062197755

作品紹介・あらすじ

老刑事・有馬と、女性検察官・春名、若手弁護士・世良の三名は、「誤判対策室」に配属された。無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。配属から半年後、有馬は行きつけの飲み屋の女将・綾子から不穏な話を聞く。最近来た二人組の男客が、殺人の犯行を仄めかすような話をしていたというのだ。冤罪事件に関わっているのではないかと有馬は疑い、該当する事件を突き止める。2011年に母親とその子供二人を殺害した罪で、古内博文という男の死刑が裁判員裁判で確定していた。誤判対策室は調査を開始し、綾子が言っていた怪しい二人の内の一人の身元を割り出す。大窪という男が判子詐欺の容疑で捕まったのだ。有馬と世良がその線を調べていくうちに、古内の娘・琴乃が詐欺事件に関わっている可能性が浮かび上がる。しかも、その夫の矢野高虎は、殺人を仄めかしたもう一人の男かもしれないのだ。──迫りくる古内の死刑執行。有馬は警察の取り調べ記録を、春名は検察の証拠品リストを、世良は解剖医の鑑定書を、それぞれ洗い直すとに!

感想・レビュー・書評

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  • 初読みの作家さん。

    死刑囚の冤罪を再捜査、証明する「誤判対策室」。
    刑事一人、弁護士一人、検事一人、計3人の対策室。
    ただし、死刑囚本人は罪を認めている。

    段々引き込まれて一気読み。
    ちょっとモヤモヤというか
    あ、それでいいの?そういうことね、
    となる最後も怖くて面白かった。

    意表を突く刑執行のとめかたにビックリ。

  • +++
    老刑事・有馬と、女性検事・春名、若手弁護士・世良の三名は、国の政策で創設された「誤判対策室」に配属された。無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。配属から半年後、有馬は小料理屋の女将から、二人組の客が殺人の犯行を仄めかしていたことを聞く。冤罪事件を有馬は疑い、母親とその子供二人を殺害した罪で、古内博文という男の死刑が確定していることを突き止める。誤判対策室は調査を開始するが、古内の死刑執行が迫る!
    +++

    初めからいささか姥捨て山的な雰囲気を漂わせる「誤判対策室」である。メンバーは、刑事の有馬、検事の春名、弁護士の世良というたった三人である。しかも関係は良好とはいえない。一体彼らに何ができるのか。はたして、半年たったいまでも成果ゼロである。そんな折、有馬が、裡に屈託を秘めて通っている小料理屋の女将から、ある事件に関する新しい話を聞かされる。それから三人の関係性が少しずつ変化し、当該事件の冤罪を証明するのに情熱を傾けるようになっていく。だが、そんな彼らの行動に水を差す事実が明らかにされる。それぞれの職務に忠実であろうとする中で抱えたジレンマや後悔に悩みながらも、前に向かっていく彼らの執念と、真実を追求することの難しさをひしひしと感じさせられる一冊だった。

  • 残り数ページでの展開の早さには目を見張りましたが、あまり好きな話ではありませんでした。

  • 石川さんの他の作品と少し感じが違いました。刑事と弁護士と検事による冤罪の可能性を探る組織の話。まあまあ楽しみましたけど、話の内容のわりに印象が軽かったかな。

  • 冤罪による死刑執行をとめる正義の役割のはずが…。後味悪かった。

  • 一行目:-二〇一五年十一月二十四日。
    警察、検察、弁護士の3名でつくられた誤判対策室。冤罪の申し立てを検討する機関だが、成果があがらない。
    やる気のない刑事有馬は、ある事件を審査することに。それは、有馬の贖罪のための審査だった。
    事件の構造としては大したからくりはない。が、関心のあるテーマが出てきて面白い。

  • 死刑囚が冤罪かどうか捜査するという設定が面白かった。
    なんとなくオチが見える展開だったけど、3人のメインキャラの仲が悪い感じがいいスパイスになって最後まで面白く読めた。

  • 図書館で借りた。警察・検察・弁護士が所属する誤判対策室。ここは死刑判決が出た事件の中で、冤罪の疑いがある事件を再調査する場所。3人殺害した上で放火した男を冤罪の可能性があると情報を得て再調査するのだが…2時間ドラマになりそうな内容。冤罪事件に関する内部事情も詳細で分かり易い。登場人物は歪んだ人格が多いが法医学の先生のキャラは光ってて良かった。

  • 検本でいただき読破しました。
    石川智健作品は、知りえない専門的なことを知ることが多々あり興味深い作品が多い。その中で、今回の作品は、死刑のありかた、について知ることもあり、考えるところのある作品でした。
    冤罪とは、何か。
    真実は、当の本人しかわからない現実なのです。

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著者プロフィール

1985年神奈川県生まれ。25歳のときに書いた『グレイメン』で2011年に国際的小説アワードの「ゴールデン・エレファント賞」第2回大賞を受賞。’12年に同作品が日米韓で刊行となり、26歳で作家デビューを果たす。『エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守』は、経済学を絡めた斬新な警察小説として人気を博した。また’18年に『60(ロクジユウ) 誤判対策室』がドラマ化され、本書はそれに続く作品。その他の著書に『小鳥冬馬の心像』『法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで』『ため息に溺れる』『キリングクラブ』『第三者隠蔽機関』『本と踊れば恋をする』『この色を閉じ込める』『断罪 悪は夏の底に』『いたずらにモテる刑事の捜査報告書』など。現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む。

「2021年 『20 誤判対策室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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