決戦の島 吉岡清三郎貸腕帳

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 11
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062198271

作品紹介・あらすじ

剣豪・宮本武蔵と決闘をして有名な吉岡一門。その流れを汲む吉岡清三郎は、自分の腕を貸してその利子を活計にする、変った商売をしている。こんどの客は、大垣藩江戸留守居役。四藩による対抗戦の話が持ち上がり、各藩が代表の選手を一人ずつ出して戦い、一席から四席まで順位をつけることになったのだ。仕合の場所は猿島。江戸湾入口、浦賀近くに浮かぶ小島だ。さて当日、武蔵にでもなったつもりか、なかなか敵が現れない。長く待たされたあげくに、やっと現れたのは鎖鎌の男。伊賀流らしい。あとの二人の流派はまだわからない。そしていよいよ、巌流島ならぬ「四流島の決闘」がはじまった!

感想・レビュー・書評

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  • 奇妙な貸腕業をしている吉岡清三郎シリーズ第三作。
    前作で完結?と思っていたので嬉しい驚きの続編。

    しばらく江戸を離れている間に家は徹底的に破壊され、生意気で冷たい下女のおさえは嫁に行っていた。
    再び貸腕業の看板を上げたものの、前作の戦いの後遺症でおかしな影響が出てしまっている清三郎。そのことは今後の商売、彼の生き方に何か変化を齎すのか、否か。
    そう言えば前作でも本来の大望よりももっと小振りに生きていってもいいような考えに変化しかかっていたような。

    おさえの代わりに転がり込んできた臨時の下女・瑞枝は非の打ちどころのない働きぶりだし女振りも良いし、さらに彼女は清三郎に傾きつつあるようで…。
    でもやっぱり清三郎も読者も気になるのはおさえ。
    さてどうなることやら。
    吾妻同心との絡みもまだまだ続きそう。

    今作もバッサバッサと人を斬っていくのだが、相手が悪者ばかりなので嫌な気持にはならない。
    それに顔は怖いけれど、心の中はおさえの父・善兵衛と変わらない部分もあるし。
    そう、『まあ、この男にもそういうときはある』。
    最後のシーンは好き。

  • 吉岡清三郎サンが悠々と勝ちを進めていくのを楽しむ小説。吉岡様には敵わないんだから、悪党どもはいちいちケンカを売らないように。

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著者プロフィール

1964年大阪府生まれ。大阪教育大学卒。公務員を経て執筆活動に入る。2000年、『筋違い半介』で第68回小説現代新人賞を受賞、2011年『蛻』で第144回直木賞候補となる。作品は他に、『囲碁小町嫁入り七番勝負』『吉岡清三郎貸腕帳』『与太話浮気横槍』『やさぐれ』などがある。

「2016年 『蝶結び かわら版売り事件帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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