ロスト

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 116
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062198554

作品紹介・あらすじ

「ムラセアズサを預かっている。これはイタズラではなく、正真正銘の営利誘拐だ」

無断欠勤を続けていた村瀬梓が勤めるコールセンターに掛かってきた犯行電話。身代金の要求額は1億円、輸送役は100人の警官。なぜ、家族ではなく、会社に掛けてきたのか。なぜ、1億円なのか。なぜ、100人も必要なのか。警察と“関係者”たちは、ピュワイトを名乗る犯人に翻弄されていく――。

「罪」に期限はあるのか――新乱歩賞作家が圧倒的な読み味で描く、史上最速の受賞後第一作。

感想・レビュー・書評

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  • コールセンターでアルバイトをしていた村瀬梓。彼女が連続して無断欠勤した日、コールセンターに、ピュワイトと名乗る彼女を誘拐した犯人から連絡が。同時期、彼女が所属している芸能プロダクション社長の安住にも、現金1億円用意するよう要求が届く。誰が、そしてなぜ彼女が・・・
    ノンストップアクションのようなものをイメージしていたが、かなり詰め込んだ感があり、なんとなく話が長く感じてしまう場面も。消化不良気味の部分はあったが、“償い”という言葉の重さは感じられた。

  • コールセンターに従業員の村瀬梓を誘拐したという電話が入り,事件が始まる.梓は安住正彦と北川留依のタレント事務所にも所属しており,消息を絶っていた.ビュワイトと称する犯人は身代金として百万円を100人に持たせて近畿一円の指定の場所に届ける指示を出し,大阪府警は人を集める.鍋島道夫のその一人で,捜査は麻生と三溝のコンビが進める.安住は遠山郁から1億円を融通してもらうが,彼自身暗い過去を持っている.県会議員の真代典久を自殺に追い込んで,典久の部下だった室戸勤から定期的に暴行を受けていた.
    アリバイのない安住が殺人犯と疑われるような巧妙な仕掛けを工作している犯人を追及する過程が楽しめる.梓の奇妙な死体が発見され,梓の交友関係を当たるが,意外な人物が犯人だったのは驚きだった.複雑な生い立ちの梓と父を自殺に追い込んだ安住に対する復讐が事件の根幹だが,複雑なプロットを考えた著者も凄い.

  • 登場人物が多く、それぞれのシーンが描かれているため、読み始めは誰が誰だか、読み分けるのが難しかったが、読み進めるうちに個々のキャラクターが見えてくる。
    事件のヒントとなる伏線も散らばめられてはいるのだが、全体的にゴチャゴチャと進んでいくので、確認のため、何度となく、前出まで戻ってしまった。

  • 誘拐ミステリー
    伏線いっぱい。
    だが、ちょっと話がうまく行き過ぎな感が強い。
    ドラマなんかになりそーな話。

  • コールセンターで働いていたタレントが誘拐された。
    犯人の要求する身代金は総額1億円、警察関係者100人を動員して運ぶことが指示された。

    思いの外時間がかかりましたが、面白かったです。
    犯人は誰か、何故梓は誘拐されたのか?
    謎に少しずつ近づく感じに、ハラハラさせられ、途中で止めるのが辛かったです。
    たくさんの時間の取れるときに読みたかったと少し後悔。

    著者の本、他も追いかけてみたいです。

  • 誘拐事件に関わる人それぞれにドラマがあり、面白い。
    そのドラマは決して楽しいものではないのだが。
    伏線がたくさん張られてはいるが、なかなか核心にはたどり着けなくて、結末をいろいろと想像しつつ読んだ。

  •  コールセンターにかかってきた1本の電話。ピュワイトと名乗る人物は、トレーナーとして働く村瀬梓を預かったとして身代金1億円を要求してきた。しかしその搬送方法は、100人の警察官にそれぞれ100万円ずつを全国各地、100か所の異なる場所に運ばせるという突拍子もないものだった。

     聞いたこともない身代金の受け渡し方法で、一体どんな展開になるのかと最初はぐいぐい読み進んだが、途中から失速。主要人物が何人かおり、視点が切り替わりながらストーリーが進んでいくが、いかんせんゴマ臭い人間が多い。どこからともなく現れて、暴行を加えては去っていく謎の男とか、警察に疑われながらもすり抜け続け、裏社会で幅を利かせる女とか。なんかもったいないなぁ。

  • 前半のスピード感と風呂敷の広げ方が良く、続きが気になりあれよあれよと読めた。
    後半はやや尻すぼみに思えた。

  • アベチカの喫茶店とか、住之江ボートとか。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「ムラセアズサを預かっている。これはイタズラではなく、正真正銘の営利誘拐だ」無断欠勤を続けていた村瀬梓が勤めるコールセンターにかかってきた犯行電話。身代金の要求額は1億円、輸送役は100人の警官。なぜ、家族ではなく、会社にかけてきたのか。なぜ、1億円なのか。なぜ、100人も必要なのか。警察と“関係者”たちは、ピュワイトを名乗る犯人に翻弄されていく―。

    ずんと重いストーリーに、スピード感のある話の持って行きかたで、長尺ながら集中して読める本でした。これまたターニングポイントが多い本なんでネタバレしやすいですが、謎に矛盾を感じながらも、興味を逸らさない力がある文章でグイグイ引き込んできます。
    コールセンター、警察、芸能事務所の三つを軸にして、登場人物をふんだんに配置しながら、頭が悪いわたくしを混乱させないとは恐れ入る。
    「ライオンブルー」という本もかなりどす黒い本でしたが、何故か爽やかさがある不思議さ。
    この方あまり売れている感じしないですが、私的にはかなりの手練れとみた。

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著者プロフィール

呉勝浩(ご・かつひろ)
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞。2020年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞及び第73回日本推理作家協会賞を受賞。2021年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補作品になる。他の著作に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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