パークアヴェニューの妻たち

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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062199438

感想・レビュー・書評

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  • くだらないマウンティングをしあうのは豊かじゃない証拠…と思ってるふしがあったけど、この本を読んで考え方が激変。富の象徴であるパークアヴェニュー・イーストサイドの妻たちのマウンティングの愚かしさよ…。女は働かず多くの子供を育てるのが裕福の証…って、昔の日本のムラ社会かよ!富を極めれば人は逆行するのだろうか。ほんと興味深い。
    あと「アメリカ人は~」って一口に語りたがる人間多いけど、アメリカはアメリカでもマンハッタンとLAじゃ全く別なのだと改めて教えてもらった気持ち。


    追記
    いざ自分も子育てを始めると、かつて読んだときとは読後感が全く変わり、とにかく第七章に胸を打たれた。
    日本のムラ社会かよと思っていたけれど、日本では子を失った母親にこれほど寄り添ってもらえるだろうか。やはりアメリカ人は対話が上手いというか、会話によるカウンセリングの力を信じているのかなと思う。
    核家族で孤立した子育てをしている現在の状況は人類史上初めてのことって、お世話になってた支援センターの保育士さんが話してくれてたのを思い出した。

  • ニューヨーク、マンハッタンの高級住宅街に生息する奥さんたちのライフスタイルを人類学者の視点で綴った、著者の実体験に基づく手記。

    東京の港区マダムとも若干似ているところもあり、相違点やあの人この人を思い出したり、旅行で歩いたマンハッタンの街並みを思い出しながら楽しく読みました。

    個人的にはアッパーイーストの豪壮な高級感やブランドショップが並ぶ雰囲気には、圧倒されたものの、住んでみたいかと言われると微妙。

    エルメスとモンクレールが好きなところは港区と同じかな。 

  • 全米の富裕層の上位数パーセントが集中する超高級住宅地のアッパー・イーストサイド。(セントラルパークの東側)。子育てのためにそこに移り住んだ著者が出会った富裕層の妻&母親たちの実態を赤裸々に描いたノンフィクション。

    エルメスのバーキンを持たずんば人にあらず!
    ファッションや美容にかけるお金は平均10万ドル
    社交やお受験に成功すると夫からボーナスが支給される
    牛乳を買いに行く時でさえもファッションはばっちり決めよ!
    …みたいな暗黙の了解があるママ友世界

    そんな掟を知らない著者のウェンズデー・マーティンさんが戸惑いながらもそんな富裕層ママ友世界に”染まっていく”様子は、女性なら誰しも「あ~わかる~」ってなると思う。

    文化人類学者でライターのウェンズデーさんはそんな富裕層のママ友世界を部族や野生動物に例えたりしてなかなか楽しく読めます。

    で…楽しく読んでたのだけど、後半から単に笑うだけじゃなくて、すごく深くなる。

    富裕層のママにはそれに伴う悩みもあるし、人として、女としての悩みもある…。

    結局人って一人では生きていけないんだろな…。
    人が人として生きるってことは人と支え合うことが必要なんだろな…。

    …なんて思ってしまいました。

    この本、富裕層のママ友のマウンティング話かと思っていたら大間違い!
    なかなか深いです。

    あと、訳者さんの文章がすごくすてき!読みやすくて楽しくて、日本人の私にもよくわかる表現!すごい~と思ってたら…「プラダを着た悪魔」の訳者さんでした。さすが!!

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