涙香迷宮

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  • 講談社 (2016年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (370ページ) / ISBN・EAN: 9784062199544

作品紹介・あらすじ

明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰! いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。そこに仕掛けられた空前絶後の大暗号を解読するとき、天才しかなし得ない「日本語」の奇蹟が現れる。日本語の豊かさと深さをあらためて知る「言葉のミステリー」です。


明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰!
いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。
そこに仕掛けられた空前絶後の大暗号を解読するとき、天才しかなし得ない「日本語」の奇蹟が現れる。
日本語の豊かさと深さをあらためて知る「言葉のミステリー」です。

みんなの感想まとめ

日本語の技巧と遊戯性が極まった暗号ミステリが展開され、圧倒的な知性を持つ天才囲碁棋士・牧場智久が挑む姿が描かれています。明治の傑物、黒岩涙香が遺した難解な暗号と殺人事件の謎を解く中で、読者は彼の生涯や...

感想・レビュー・書評

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  • 力作だとは思いますが、詩、いろはカルタ、碁に関する知識がない私はついていけなかったです。
    この世界に興味があれば物凄い作品だったと思ったのかもしれません。
    また、殺人がおきてもゲーム感覚で、緊張感のない展開も、物語に入り込むことが出来なかった要因だったのかもしれません。
    本の装丁も綺麗で期待していたので、ちょっと残念。

  • 2020/07/19読了
    #このミス作品35冊目

    "囲碁の天才牧場智久シリーズ"
    翻案小説執筆で明治に活躍した黒岩涙香
    彼の残したパングラムいろは歌の暗号と
    とある殺人事件の謎を解く。
    とにかくこの暗号50のいろは歌を創った
    著者がとにかくすげえ、というかやべえ。

  • 竹本健治さんの本は結構久しぶりに読みました。牧場智久シリーズ、なんですね。シリーズ自体が初めてです。
    日本のミステリ・・・だけでなくいろいろなものの「始祖」である黒岩涙香の暗号を解読しつつ殺人事件の推理も・・という。黒岩涙香という人については全然知らなかったんですがこの本で「ずいぶんすごい人だったんだなあ・・」と勉強になりました。これほどの傑物がなんでここまであんま知られてないんだろう?
    で、この本自体は・・面白いは面白いんですが黒岩涙香の生涯の話がメインになってしまって関心がそっちに偏ってしまった印象。暗号文もあんまり多いと読んでてちょっと疲れてしまったというか。。。

  • 暗号に次ぐ暗号で面白かった。もう殺人事件とかどっかいっちゃったな笑そして最後の謎は解けないまま…

  • 黒岩涙香という実在の人物が残したであろう暗号を解き明かしていくのだが、その暗号が非常に難しい。「いろは歌」が四十八首ある地下室、その頭文字を読み取り現れる「いろは歌」、そこから更に暗号を解く。本格ミステリではあるが、とても知識が及ばない為に自分で考えられない。
    よく考えられていると思うがエンターテイメントとしては好みが分かれる。

  • 最初から思わせぶりな事件が有り、続けて密室殺人が有り、仲間内に犯人がいる設定が有り、暗号解読も有る。てんこ盛りだ。
    読んでて面白いけどリアリティは全く無い。
    ただ「いろは歌」の設定は凄いし暗号もムッチャ難しい。考えるのも、探偵役に解かせるのも大変だったろう。推理小説マニアの為の一冊。

  • 殺人事件は起こるものの、そちらは添え物。
    黒岩涙香についてと、残されたいろは歌の暗号がメイン。
    筆者がすべて考えたことを思うと、すごい、の一言。
    競技かるたのルールを統一したとか、黒岩涙香の功績と多才ぶりに驚かされた。
    類子は女子高生に見えないし、全体的に言動がレトロ。
    褒め合い合戦と、智久・涙香への絶賛は、ややくどい。

  • 若き天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役にしたミステリー。
    シリーズものであることも知らず、それどころかこの著者の本を読むのも初めてなのですが、序盤から次々と繰り出される黒岩涙香に関する蘊蓄の数々に圧倒されました。
    そして、最大の見どころは中盤のいろは歌。
    48文字をかぶることなく使うだけでなく、「いろはにほへと…」のそれぞれの文字を先頭に据えたいろは歌がずらりと48首並んでいる様に鳥肌が立ちっぱなしでした。
    しかも、意味が通るだけでなく涙香の嗜好を織り交ぜているのです。
    さらにさらに、そこから派生する暗号まで作っているのだからものすごい…。
    著者の頭の中はいったいどうなっているんだ??

    暗号の行きつく先を知りたくて、ページをめくる手が止まりませんでした。
    蘊蓄を並びたてる感じも個人的に好きなので、同じ著者のほかの作品も読んでみたいと思います。

  • 2017年のこのミス第1位。本格暗号ミステリーと言うことで、レビューも賛否評論分かれていたが、私は意外にあっさり読めた。確かに暗号の件は、「よくここまで考えたものだ」と圧倒されるが、肝心の殺人事件の解決がどこかおざなりで、何をメインにしたいのか、とらえどころがない。暗号の解読は、他の読者さんが書いていたように高田崇史のQEDなどを読んでいれば、そんなに抵抗はないかと…文体もフランクなので、結構読みやすい。1980年代から続くシリーズらしいけど、私はこの作者さん初読み。そして、他のシリーズは読まなくてもいいかな。そもそも囲碁とか分からないし。涙香のうんちくは楽しめた。

  • 「このミス」で第一位の評価だったが、私はそれほどでも…。いろは=パングラムの披歴には感嘆するしかないし、この暗号を解くのもミステリだといえばその通り、竹本健治の力量を否定する気は毛頭ない。ただ、すべてがいろはの暗号解読に収斂し、殺人事件の動機も解決もどうでもよくなった感がある。囲碁も興味ないし、牧場智彦に思い入れないし。

  • 種明かしが上手いミステリーではないけれど。
    暗号やいろはうた、ウミガメのスープなど興味深く読んだ。楽しんだというよりは暗号について指南してもらった気分。

  • 牧場智久シリーズ。黒岩涙香、というと、なんとなく名前を知っている程度だったのですが。知れば知るほど奥が深い……いろいろと気になってしまいます。
    一応、殺人事件が起こってそれに関する推理もきちんとあるのだけれど。そちら側のインパクトは薄く感じました。といってもそれが面白くない、というわけでは決してなく。その他の要素が凄すぎるのです。
    四十八首のいろはと、それにまつわる暗号が圧巻すぎる! このいろはをひとつひとつ読んでいるだけでも充分楽しいのに、それにまだ暗号が隠されてるってそれは一体何!? もちろん自力で解くことなんてとってもかなわないのですが(苦笑)。解かれる過程を読むだけでもそりゃもう充分楽しくって。いろはって奥が深いなあ、とひたすらに感嘆しました。

  • 暗号本。久し振りの竹本健治だったのです。

    ミステリとしては、本格ロジックと言うよりは、火サス並みの流れ作業展開だったのです。

    竹本健治氏のツイッターをフォローしてたので、いろは歌とか出てくるのかな……?と思ったらビンゴ。
    出てくるのかなレベルではなく、50ページくらいいろは歌40首以上と登場人物のその感想+解説だったのです。

    40首以上のいろは歌をどこまで解読するか……はめちゃめちゃ時間がかかるので、もう文学として読む作業にもなってしまったのでした。

    いろは歌は本当に圧巻。
    面白いし、感動もするのです。
    元々、短歌や俳句や詩に抵抗がないならもういろは歌だけでも十分楽しめたのです。

    五並べと言うか、連珠と言うゲームについてはあまりピンと来なかったのですけど
    最後までジックリ読み進めていくと思わず「へぇぇ」と漏らしてしまう。そんな感じだったのでした。

    牧場智久シリーズは読んだことなかったので、二人の関係や、主人公のあまりの天才っぷりにポカーンな部分も。

    何十年か後に、俳句とか趣味でやるようになったら、もう一度読んで見たいのでした。

  • 涙香の謎を巡りながら別の事件を解いていく物語。涙香やいろはうたの解説で登場人物達は楽しそうであった、きっと著者も楽しんで書いているのかな。深く興味を持てなかった私としては、物語に対するお熱度がそれほどでなく。いろはうた・暗号好きな方にはいいかもね。深い心理切り込みなく、リズムよく進むものでもなかったので、少々期待はずれでした、このミス1位というので手に取ったんだけど。竹本さんファンは楽しめたかしら。
    涙香さんにまつわる知識を得ることができよかったです。

  • +++
    明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのは、IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久! これぞ暗号ミステリの最高峰!
    いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作るという、日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。
    そこに仕掛けられた空前絶後の大暗号を解読するとき、天才しかなし得ない「日本語」の奇蹟が現れる。
    日本語の豊かさと深さをあらためて知る「言葉のミステリー」です。
    +++

    囲碁の世界のことには全く疎いこともあり、序盤は、この先読み続けられるだろうかと危ぶんだが、中盤以降は、解かれていく謎への興味でページをめくる手が止まらなくなった。囲碁棋士・牧場智久が、たまたま遭遇した殺人事件と、黒岩涙香が残したいろは歌に込められた暗号の解読、さらに、大型台風で閉じ込められた涙香ゆかりの場で自身が命を狙われるという、緊張感が高まるシチュエーションが相まって、ドキドキハラハラさせられるが、いろは歌を解読が進むにつれて、殺人事件との関係も解き明かされてくるという仕掛けが絶妙である。数々並べられたいろは歌も見事で、それだけでも一冊の作品になりそうである。牧場智久の頭脳に感銘を受ける一冊である。

  • 難しかった!!暗号小説がこんなにも難しいなんて!私の頭ではついていけなかったので半分は読み飛ばした。推理の部分を読んでいても話は理解できる。ただし囲碁などチンプンカンプンなのでこの小説自体が持つ推理小説の醍醐味をほとんど味わえなかったのは残念だ。ただし探偵役の牧場君は魅力的なので実写したら面白いドラマになると思う。しかし、こんなにも暗号やいろは歌、連珠などに精通している作者はどんな頭脳の持ち主なのだろう?天才の描く推理小説を読むことができていい経験にはなった。

  • 囲碁の対局中に起きた殺人事件の謎と黒岩涙香が遺したいろは歌の暗号にIQ208の天才囲碁棋士・牧場智久が挑みます。
    四十八首のいろは歌の作り込みとその解読方法の案出は凄いとしか言いようがないですし、他にも囲碁に関する知識や黒岩涙香における研究についても盛り込まれており、筆者の博学ぶりに圧倒されます。
    しかし、殺人事件の方はおざなり気味で、作品全体の印象を悪くしてしまっているのが残念です。

  • 暗号ミステリとしてこの上ない完成度。
    巧みな設定・場面づくりに思わず引き込まれる。
    こんなに美しい暗号は初めて見た。
    じっくり読み返したくなる一冊。

  • バカリズムが、いろはの47文字の現代版をつくるコントをしていたが、その試みはすでにあったんだ。しかも格調がたかい。しかも48首ありそれを組み合わせた暗号にもなっているというすごいもの。板面を埋め尽くす連珠というパズルも出てくる。パズルの超絶技巧満載なのだが、残念なことに全く興味がない。ミステリでも、この種のコアなものには興味がないのだ。人を選ぶ作品というとこでしょうか。「匣の中の失楽」など大昔に呼んだが、その世界が今まだそれが蘇って、それが「隠れた名作」とはならず、このミスの1位になるところが、そういうファンも多いんだと感心させられる。「幻影城」などという言葉が懐かしいなぁ。
    文春2016 3位このミス2017 1位

  • 久しぶりに竹本健治 のミステリを読みました。
    しかしなんという暗号。
    すごすぎます。
    まさに暗号ミステリの最高峰でしょう。
    よくぞこのようなものを考えたものです。
    もう頭がついていきませんでした。
    黒岩涙香も何冊か読んだことがありましたので、この辺も大満足。
    いや~面白かった。
    一気に読みました。

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著者プロフィール

竹本健治:
一九五四年兵庫県生れ。佐賀県在住。中井英夫の推薦を受け、大学在学中に『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」上で連載。デビュー作となった同書は三大奇書になぞらえ「第四の奇書」と呼ばれた。
ミステリ・SF・ホラーと作風は幅広く、代表作には『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』の「ゲーム三部作」をはじめとする天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役としたシリーズや、自身を含む実在の作家たちが登場するメタ小説「ウロボロス」シリーズなどがある。近著に大作『闇に用いる力学』。

「2022年 『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦後篇Ⅰ】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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