罪の声

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レビュー : 552
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062199834

感想・レビュー・書評

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  • 両端から真ん中によっていくような感じで引き込まれた。お互いのパズルのピースを読んでいる自分がはめていくみたいな、、

    題材の事件は自分が生まれる前のことだから事件の名前を知っているレベルの知識だったけど、こんな事件が未解決のまま終わってるのが信じられなかった。どこかで生きているであろう、あってほしい声の少年、少女はどんな想いなんだろう。救われていてほしい。 本当の事件だからこそ考えさせられる話だった。

  • グリコ・森永事件をモチーフにしたお話。
    当時小さかったので事件の内容はあまり記憶にないけど、キツネ目の男の顔はずーっと覚えてて怖かった。
    事件の真実がどんどん明らかになっていき、ハラハラしながら読んだ。事件について色々調べてみようかと思える本だった。

  • 現実のあの事件のルポを読んでるような錯覚に陥るくらい読み応えのある作品でした。
    子供心に覚えているあの事件を思い返しながら、読破。
    著者の緻密な取材力には脱帽。
    今度映画化されるということだけど、キャストがとてもハマっていて楽しみです。

  • 途中、心が重くなりすぎて時間のかかる読書でした。でも、終盤からは一気に。子供を巻き込む親の気持ちなんて理解できないし、できない自分のままでいたい。こんな人生じゃなかったはずなのに、犠牲になり続けた人達が哀れでならない。それだけに最後は一つ光が見えてきて安堵したし、涙が滲みました。事件の真相は分かっていないけれど、この作品が真実であっても頷ける。地元が事件の現場となっていたので、まだ当時は小さかった私でも覚えているし、それだけにリアルでした。

  • リアルタイムでこの話の元となっている事件を知っているわけではないが、子供という未来の宝を標的にする凄惨な事件に作者の怒りを感じる。
    とても面白かった。

  • 青酸カリを購入した菓子を店頭にばらまき、製造元の企業を脅迫する。
    犯人の一人と思われる人物の似顔絵は、「キツネ眼の男」。
    昭和の記憶として残る、あの事件。
    「グリコ・森永事件」を覚えているだろうか?

    小説「罪の声」を読むと、おぼろげな記憶をよみがえってくる。
    あの事件を機に、お菓子が透明のセロファンで覆われるようになったこと。
    子どもながら、どこで、誰が、被害者となるか分からない不安に怯えた。
    お菓子に毒を盛るという行為は、消費者を含めた不特定多数に対する脅しだった。

    この作品は、前半が、特に面白い。
    自分の家族が犯罪に関与していたかもしれない。
    無意識に、自分自身も関与させられていたのかもしれない。
    そんな疑惑が浮かんでくる。
    そのきっかけとなるのは、自分の「声」が録音されたテープの存在だ。

    「作者は、本当は、ノンフィクションを書こうとしていたのでは?」と思うほど、
    実際におきた事件の資料を基にストーリーを作っている作品だ。

    昭和に生まれた人なら、
    自分は、どこで、どんなふうに、あの事件の報道を見ていただろうか。事件について、犯人について、どんなことを思っていただろうか。などと、記憶を掘り起こしながら読み進めるに違いない。

    小栗旬と星野源の共演で映画化される予定とのこと。
    原作と比較して、どんな映画に仕上がるのかも楽しみにしたい。

  • グリコ森永事件を題材にし、あのカセットテープの子供に焦点を当て、その子供たちのその後を追いかけた小説。

    事件名など詳細は変えられているが、事件の内容そのものは実際に緻密に取材されており、当時の記憶と生々しい質感がじっとりと伝わってくる。

    NHKのドキュメントでテープの子供の声を耳にし、背中がゾクゾクしたのを鮮明に思い出すほどで、どこまでが事実でどこまでが創作かわからなくなるほどのリアルさに驚く。

    時効を迎えある意味完全犯罪になったのだろうが、まだ存命であろう犯人、関わらされ残された子供やその家族などどれほど長い時間苦悩し続けてきたのだろうと描写した作者の想像力には感服、なんと切ない人間の物語なのだろう。

    活字だからこその面白さなのか、映像であってもこのリアル感が伝わるのか、2020年になれば答えは出るだろう。

  • グリコ森永事件が元。
    大人の身勝手な都合に振り回された子どもたちが背負う過去、そして未来。

  • 許せない!絶対に!

    第六章まで読み終えた時そう感じた。

    こんな傲慢で身勝手で、ちっちゃいちっちゃいプライドか虚栄心かなんか知らんけど、しょーもない事の為に子供を犯罪に巻き込み、子供の人生を無茶苦茶にするなんて!

    それで結局自分たちもいい様に利用されて骨の髄までしゃぶりつくされてバカじゃないの!?と、腸が煮えくりかえる想いだった。

    五章の後半ぐらいから重苦しく息苦しくなってきて、段々本を持ってる手に力入ってきて怒りで体が震えて、六章読み終えた時憤りと怒りと悲しみと、とにかく辛くて、たまらない気持ちになって涙が止まらず声をあげて泣いた。

    実際に起きたグリコ森永事件を元にしたフィクションなので、主人公も追ってる記者も犯人らも子供達も架空の人物ではあるけれど、著者の方も書いてらっしゃった様に本当にこんな人生もあったかもしれないと感じるリアリティがあった。

    実際の事件に使われたあのテープの声が本当は何か細工されて大人の声を子供の声に聞こえる様に加工されたものであったらいいのになんて、そんな事も考えずにはいられなかったけれど、あれはやっぱり子供の声なんでしょうね↓

    身勝手な大人による子供への虐待、暴力、支配は絶対に許せない!

    でもそういう大人もまた子供の頃は犠牲者だったのかもしれないけれど↓
    そう思うと悲しいしやりきれなくなる。

    自分たちの普段の暮らしの中では気付く機会が中々ないだけで、子供や、子供でなくても無力で抵抗出来ない人間を虐待したり軽んじコントロールしようとする人間の弱さやその本人自らも止めることの出来ない抜け出したくても抜け出せない深い闇、犯罪にまでは行き着く事がなくても身勝手な人間や大人に傷つけられ追い詰められてしまう人達、そんな事は自分が想像するよりもきっと日常で沢山起こっているんだと、そんな事も考えさせられる作品だった。

    実際の事件の真相はわからないままだけれど、この事件に巻き込まれた当時の子供さんがどうか無事で、そして平穏で幸せな人生を過ごせていますようにと、読了後そう願わずにはいられなかった。

  • 図書館の予約で回ってきた作品。
    かなり前に予約したからどのあたりに興味をそそられたのか思い出せずに読み始めて……これは……すごい!!(笑)
    もうグイグイ読まされた。がっつり一気読み。
    最後、作者さんの生まれ年を見て衝撃。私と同世代!ってことは、グリコ森永事件の時はよう分かってない子供やん!それでこれだけ深い内容のものを書くとは、すごい調べはったんやなぁ……。

    とにかく面白かった!!久しぶりに新規の作家さんで当たりを引いた気分。

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著者プロフィール

塩田武士(しおた たけし)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。2019年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。『罪の声』の映画化が2020年公開決定し、小栗旬・星野源の共演が決まっている。

罪の声のその他の作品

罪の声 Audible版 罪の声 塩田武士
罪の声 (講談社文庫) Kindle版 罪の声 (講談社文庫) 塩田武士
罪の声 (講談社文庫) 文庫 罪の声 (講談社文庫) 塩田武士

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