罪の声

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レビュー : 551
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062199834

感想・レビュー・書評

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  • 昭和の未解決事件「グリコ・森永事件」を題材としたもの。時系列や事件の内容は忠実に使われているのでリアリティはすごい。そのうえで、事件の裏でこのような悲劇があったかもしれないと悲しく切なく、最後は少し泣いてしまった。。
    犯人グループひとりひとりにも家族がいただろうし、その家族にとってはまさに悲劇でしかなく事件の最大の被害者であることには間違いないなと、、、。特に子供はね~~親選べないもんね、、。この事件解決してないし、犯人と犯人の家族は今もどこかで生きているんだろうなと思うと、なかなか寒いものあるね。。

  • つまりはグリコ森永事件の真相解明物なわけだが、よく調べ、よく考えられてはいる。しかしまあ、残念ながら意外性のある真相なわけでもなく、胸に迫る想いを感じることもなかった。
    まずタイトルと本の表紙デザインがよくない。事件の関係者の口が軽すぎて興醒め。記憶が鮮明すぎて興醒め。都合よく次から次へ糸口が見つかって興醒め。こんなんなら、迷宮入りしてなくない?としか思えない僕はやはりひねくれものですな。。。

    ちなみに、迷宮入り事件の真相解明物では三億円事件の「初恋」が心に残る名作です。ぜひ。

  • 日本全体を震撼させた事件は、分解してみると虚しい事ばかりだった。しかも、ある一家の人生を完全こわした。どういう状況であっても、犯罪は人を不幸にしているとのメッセージと捉えました。
    主人公の一人、当事者は途中で歩みを止めようとしたのに対し、記者は最後までみようと動く。その理由、最後のシーンまで読んだ時に、本当にこういう取材があるのなら、「真実を追求する」マスコミも悪くないと思った。
    主人公二人の人柄が良くて、読み進めることができた。

  • グリコ森永事件で聞いたテープの独特な音声。あの声の持ち主の人生に思いを馳せた日本人はそう多くないのでは、と思う。
    事件の詳細が分かるかと思い手に取ったが、犯人グループの役割り分担や警察との攻防は、事細かに書かれてはあるものの、物語の主題ではない。
    自らの意志とは無関係に、進む道が捻じ曲げられてしまった人達の、傷を抱えながらも必死に生きている様が胸に痛い。

  • 実際にあったグリコ・森永事件をモチーフにした作品。
    以前TV番組でオススメしていたのを見て読んでみることにしました。

    当時は幼く、実際の事件のことはそういうことがあったというくらいの認識だったので、読み進めながらwikiで実際の事件も調べながらという感じで読みました。
    主人公がテープを発見したあたりからぐぐっと物語に引き込まれ、もう一人の主人公記者阿久津といつ交差するのかと思うとドキドキしました。

    まずこの物語を書くにあたって、事件についてかなり詳しくそれこそ当時この事件を担当した刑事くらい調べられたんじゃないかと思うと、そのことに言葉を失います。。
    それくらい忠実で、リアリティのある内容です。
    株操作で儲けようとした犯人の知能の高さにも驚いたし、子供の声だったということが更に当時恐怖を感じたんじゃないあかなぁ。。

    被害者であり、加害者の親族。
    事件と向き合い、公表し、これから、、、というところで物語は終わったのですが。
    その後もきっと色々メディアに翻弄されたりするだろう未来を想うと、何だか最後までズーンと色々考えちゃいます。

  • グリコ・森永事件発生当時、1歳だった自分はこの事件を知らない。名称のみを聞いたことがある程度だ。衝撃だった。こんなこと、こんなドラマや映画みたいなことがこの日本で本当にあったのか。それも自分がこの世に生まれ落ちたあとに。しかも何も背負わなくていいはずの子どもが巻き込まれているのだ。主人公たちと同世代で、今や子を持つ立場にある者として、巻き込まれた子どもたちの不遇、不運が痛くて仕方なかった。子どもを犯罪に巻き込めば、その分、社会から希望が奪われる。まったくその通りだ。時効を迎えても犯した罪は消えない。無理やり背負わされた罪はなおさら傷を残すだろう。やるせない。でも知るべき事件だった。フィクションとしても、ノンフィクションとしても濃い読書時間を味わえた。

  • 題材は興味深い。
    しかし、だからこそ、もったいないんだなぁ…。
    文章に深みが感じられない。登場人物それぞれに、いまいち感情移入できない。だから、内容に入っていけないというか、ただ棒読みしてる感じ。
    だって、事件の全貌が明らかになるのだって、せっかく新聞記者がずっと追ってるのに、最終的には何故か犯人の一味にたどり着いて、結局その犯人に全部語らせて終わり?運良く事件関係者に繋がっていけるけど、なーんかね…
    話題の本だけど、人には薦めないかなぁ。

  • 実際の事件をかなりトレースされていて、知らない世代でも当時の雰囲気が伝わると思います。圧倒的存在感のある内容にガッツリ引き込まれました。しかし、ホントのところはどうなんでしょうかね。

  • 非常に評判が良く、読む前の期待値は高かった。
    たが、ハードルが上がりすぎていたためか、その期待値を上回ることは無かった。
    しかし、平均以上の作品であることは確かだ
    実際のグリコ森永事件に興味が湧き、調べれば調べるほど、事実と寸分たがぬず、当時のことを知っている気になってしまう。 読んでいる間中、キツネ目の男が頭の中に浮かんでいて、えも言われぬ恐怖があった。

  • 虚と実が交錯するグリコ森永事件をベースにした小説。松本清張のような社会派のじりじりとした心理描写が見られる。

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著者プロフィール

塩田武士(しおた たけし)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務中の2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。2016年『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。2019年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』がある。『罪の声』の映画化が2020年公開決定し、小栗旬・星野源の共演が決まっている。

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