ブラック・ドッグ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 124
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062200158

作品紹介・あらすじ

目的のためには殺人も辞さない過激な動物愛護団体、<DOG>。遺棄動物の譲渡会が行われる会場に集まった隆平、栞、結愛と拓人たちは、<DOG>によって会場に閉じ込められ、謎の黒い獣に襲われる。獣から逃げるため、逃走を開始する人間たち。「ヒト」と「ケモノ」を隔てるのは何か。

感想・レビュー・書評

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  • 「種差別の克服」を理念に掲げた、過激な動物愛護団体「DOG」。彼らは獣を操り、イベント会場にて次々と人々を殺していく。果たして生き残るのは。
    どの登場人物が生き残り、DOGや獣と対峙するのかと思って読み進めたのだが・・・
    過激な動物愛護団体、またペット産業の両者の極端な部分を捉えているのだが、なぜ人間はよくて動物は駄目なのか?その線引きは時と場合によると思うが、その考え自体が人間中心なのだなと。

  • 過激な動物愛護団体「DOG」が謎の生物を用いて起こす殺戮を描いたパニックホラー。実に真摯なテーマを内包しつつも、読み心地はとにかく非道・残虐・無慈悲としか言いようがなく。こういうのが苦手な人にはお薦めできません。でも過激なホラー好きにはアドレナリン出っ放しの一冊です。目が離せず一気読み。
    登場人物たちのそれぞれの物語があるにも関わらず、意外なほどあっさりと切り捨てられてしまうのも読みどころの一つかも。善人悪人関わらず、「え、この人ここでもう終了!?」ってのが多くて。最後まで誰が生き残るのか、かなり予想のできない展開でした。そして、ラストにはとんでもない驚愕も。慌てて読み返してしまいました。
    動物愛護の意味、種の差別等々考えさせられることも多いのだけれど。それって、考え出すときりがないんだよねえ。もうこれは純粋に恐怖とどきどきを楽しむための一冊かもしれません。

  • このボリューム、しかもこの内容を一気読みさせる筆力!さすが。
    絶叫はネコで今度はイヌ…

    怖すぎる。

    読んでる間中、血の匂いと骨をかみ砕く音が全身にまとわりついていて。
    しかも、「おまえだったのか!」という驚愕がそこに加わり、もう唖然茫然慄然。

    しばらくは道で犬とすれ違うだけでも震えそう。

  • 閉鎖空間で生き残るのは獣か人か…?

    殺処分や動物実験、無理な交配や繁殖。残酷で勝手な行為だと思うし、少しでもこういった
    事がなくなるように活動する、そこはすごく共感できます。動物好きなので尚更です。
    極論すぎるけど一理ある部分も。人々が獣に襲われる描写は確かにキツいけど
    やり返しただけ、人間はもっと酷いじゃないかと言われたら…私は反論できないなぁ。
    お肉は食べるけど、お肉として食べられるのは嫌だ。うーん、考えさせられますね。

  • 環境テロリストによる、殺戮を描く。
    パニックサスペンス。

    プロローグで動物倫理的な考えと、現代商業的な一般論がディベートを交わすが、本編始まったらそんな思想的なテーマを訴えることは多くなく、少し肩透かし。

    パニックものにしても惨殺が描かれるものの、爽快なカタルシスも少なく読後感はよくは無いかな。

  • 「ロストケア」や「絶叫」など、社会派ミステリーで様々な問題を読者に訴えてきた作者の新作。
    過激動物愛護団体「DOG」が引き起こした殺戮事件。
    これまでの社会派を通り越して、パニック小説の要素は強いが、600ページを超える大作でありながら、一気読み。
    無理な交配により、人を襲う謎の生き物を利用し、ペットとして動物を可愛いがりながら、平気で食用の肉を食べる日本人への警鐘を鳴らす問題作。
    一見、あり得ない設定と思われるが、この作品のキーとなす「ピットブル」という犬種は存在する。
    主要人物と思われる人も簡単に殺される。誰が生き残るのか?そこもこの作品に引き込まれる要素になっている。
    個人的に昨今の日本のペット事情には、やはり懸念を抱いている。ホラー要素も多い作品だけに好みは分かれると思うが、簡単にペットを買おうと思っている人にこそ、読んでもらいたい作品。

  • 記述トリック手法は禁じ手とするスタンスなので腹も立ったし、ラストの収束はあんまりだとも思ったが、ペット問題の現状にあまりにタイムリーで、かつ、アベンジャーズインフィニティウォーなど、やけにエンタメでテーマ化されがちな功利主義をそのまま持ってきてるところがよくて、まあビュンビュン読めた。ピーター・シンガーは既知。いつか誰かが小説化すると思ってた。

  • 遺棄動物の譲渡会とペット販売のイベントに集まった、隆平、栞、結愛と拓人たち。過激な動物愛護団体<DOG>によって会場に閉じ込められた彼らは、謎の黒い獣に襲われ、逃走を開始するが…。

    密室で謎の動物に襲われるパニック小説。誰がどこにいるか位置関係がわかり辛く、全体的に冗長という感じ。通勤時間をつぶすにはいいけれど、それほど面白くはなかった。
    (Ⅾ)

  • 種差別の根絶を目指す団体が起こすテロの話。
    物語的には「お前だったのか」的な展開があったり、生死をかけた避難劇の中での葛藤があったりしてまあ良い。
    ただ、犬の生態学的に納得いかない部分が多々あって楽しめなかった。

  • 『絶叫』『ロストケア』に続いて読んだ葉真中顕氏の作品だが、今回も期待を裏切らないストーリーだ。最後まで、出てくる登場人物がほぼ全て、殺されてしまう。女性だろうが男性だろうが、子供だろうが、赤ちゃんだろうが…。そして最後に残ったのは…。実際にはあり得ないとは思うが、本当にそうだろか?とふと心配になってしまったが、それにしても余りにも簡単に人を殺し過ぎだと思うのだが。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。2009年、児童向け小説『ライバル』で角川学芸児童文学賞優秀賞受賞。2011年より「週刊少年サンデー」連載漫画『犬部!ボクらのしっぽ戦記』にてシナリオ協力。2012年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、ミステリー作家としてデビュー。『絶叫』が第36回、『コクーン』が第38回吉川英治文学新人賞候補となる。

「2018年 『ブラック・ドッグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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