花舞う里

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 158
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062200493

作品紹介・あらすじ

親友が死んだのは、僕のせいだ-。そう思い、心が壊れてしまった潤。母親に連れられて愛知県の山奥・澄川にやってきた彼は、そこに「花祭り」という伝統神楽があることを学ぶ。神様なんていないと、周りに心を閉ざしていた潤だったが、澄川で出会った人々もみな、悲しみを抱えていることを知り、「花祭り」で舞う決意をする。

感想・レビュー・書評

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  • 愛知県奥三河の伝統文化、花祭りを扱った作品。
    家族や個人、それぞれが人々が抱える切なさや悩み、花祭りや地元への思いなど複雑な気持ちと、花祭りの熱狂が伝わってきた。
    文庫化希望

  • 郷土の祭にスポットをあて、田舎暮らしとは人と向き合うとは、といった問題を乗り越えていく子どもたち。小さな頃の記憶が思わぬ発火点となって迎えるラストは思わず涙がこみ上げた。地域の伝統を守ることの難しさとともに歴史を考えさせられた。ついつい煩わしいことや面倒なことに目をつぶって蓋をしてしまいがちな日常を見直せたらと思う。

  • 田舎へ越してきた少年、の典型的物語。

  • 徐々に明かされる事実。
    祭の意味。
    潤の心。
    様々な絡みをこのように表現する作者に感銘し、内容にも少しだけ涙した。
    潤の父親は何をしてる人なのか、描いているところを読み飛ばしてしまったのだろうか?

  • 古内作品を追いかけてみようかという気持ちだけで手に取った1冊だったか、想定外、これはめっけもん、とても良かった。

    東京であったとある事故をきっかけに心を病んでしまった主人公潤は、母の郷里奥三河のとある村に引っ越す。
    頑なに心を閉ざす潤に村の人々はそれぞれの立場で彼に接してくれる、潤が村で出会った伝統芸能「花舞」。

    潤が村の人々や花舞と向き合えるまでを描く前半と、潤が舞手として成長していく後半、その展開を見事につなぎ合わせる潤一家や登場人物たちの過去と背景。これが実に読ませる、泣かせる。いやー古内さん、上手いなぁ。

    余談だが、この作品でもやっぱり、テレビが悲劇のきっかけをつくる。マスコミの功罪を考えると功の部分もあるんだろうが、罪の大きさに気付くと、あの仕事をどうしても受け入れたくなくなる。昔は「テレビが害」などという人をあざ笑ってしまっていたが、この歳になってやっと分かった。テレビは毒と害を多く含んだ危険物である。

  • なぜか 一気に読み終えました
    不思議な作品だった。
    面白い?
    感動する?
    ありそうでなさそうな 少年期の思い出
    こんな 思い出があったら 幸せかもしれない

  • 2018年5月西宮図書館

  • 2017/6/12
    潤、何して来たの?と怖かったけど事故で乗ってた方でまあ罪は無いよなと。
    それでも傷ついて閉ざして痛々しい。
    あまりの罪悪感にいじめでもして自殺とかされたのかと思った。
    でもほんとに悪いことした奴ほど罪悪感に苛まれたりなんてしないのかも。
    概ね予想通りの展開なんだけど、テレビに映った潤に悪意のメールが送られてきたのにゾッとした。
    禍々しくて。
    とっさにイタズラだろうと思って、その無意味な悪意の破壊力に恐怖を感じた。
    本気だったとしたらどうだろう。
    でもメール1通では済まないはず。やっぱりイタズラだろうな。
    誰かの小さな苛々が他人への棘となりそれがまた新たな苛々と棘を生み、悪意は増殖していくのかなと怖くなった。
    ちょうど駅でオラついてる人を見たのもあって。
    棘やら泥やらを投げつけない人になろう。

  • この世には、自分ではどうにもない出来事が起きてしまうことがある。
    ある程度の年齢になれば、それも仕方がないこととして受け止められるかもしれないけれど
    主人公の少年はまだ中学生だ。
    心を閉ざしてしまった少年が出会ったのは、
    山奥の村に古くから伝わる伝統の奇祭。
    祭りに込められた過去からの祈りや願いに気づいた少年の心は、再び光を取り戻していくのです。
    やるせない気持ちを人々は神楽を踊ることでやり過ごしてきたのでしょう。
    大昔だって今だって悲しみのない人生なんてないのだから。

  • 愛知県の山奥澄川の花祭りを中心に繰り広げられる物語。東京から愛知に引っ越してきた潤は、村の人たちとは距離を置き過ごしていた。実は潤はある出来事がきっかけで心を閉ざしてしまっていた。潤だけでなく、村の人たちもそれぞれに抱える思いがあった。それでも懸命に生きる様子に心が打たれる。

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著者プロフィール

古内一絵

東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、二〇一一年にデビュー。二〇一七年『フラダン』で第六回JBBY賞(文学作品部門)を受賞。他の著書に『お誕生会クロニクル』(光文社)、『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』『女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび』『きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび』『さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい』『銀色のマーメイド』『十六夜荘ノート』(中央公論新社)等がある。

「2021年 『最高のアフタヌーンティーの作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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