オーディション

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 110
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062200646

作品紹介・あらすじ

芸人になりたい。あの舞台に立ちたい。南部芸能事務所のライブを見て決心した新城は、大学の友人、溝口とコンビを組み「メリーランド」としてデビューする。事務所のライブに出演しながら上を目指して努力を重ねるうちに、全国ネットの芸人オーディション番組への出演が決まった。毎週3組が出演し、その評価で残った者のみが再度出演できる。最後まで勝ち残れば、レギュラー番組が持てるという大きなチャンスだ。夢に向かってひたすら努力あるのみ。ただし努力をしているのは自分たちだけではない。同じ事務所の先輩トリオ、大手事務所の同い年コンビ、皆が皆、欲しいものはひとつ。とにかく上へ、その一心でもがく若手芸人たちの苦悩と前進を、鮮やかに細やかに描ききる群像ドラマ。講談社文庫も刊行開始。絶好調シリーズ第4巻。

感想・レビュー・書評

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  • 南部芸能事務所シリーズ第4弾。

    選ばれた芸人たちが、
    深夜番組の企画のオーディションで
    1年かけて勝ち進んでいくお話。

    いつもの独白のような物語なのですが、
    いろんなコンビをクローズアップして描かれているので
    なんだか緊迫してるし苦しいし。。。

    展開が読めず、どうなっちゃうのか気になって
    先を急ぎましたが…
    最後まで読んで、みんなこれでよかったのだと。

    メリーランドも、ナカノシマも、インターバルも。

    頑張って努力した分、リードできる世界じゃないし
    どれだけやればいいのかも引き際も難しい。

    これからみんな、どこへ向かうのか
    やはり気になって仕方ない一冊です。

    いろんな風当たりに負けないでほしいです。
    勝ち進んでも負けても、その結果の本当の意味は
    後々にならないとわからないものですから。

  • 業界弱小の南部芸能事務所に所属する芸人たちを描いた連作短編集、4作目にあたる。

    地上波の深夜枠で、まだ売れていないお笑い芸人たちの公開オーディション番組がはじまった。
    一年間かけて現場スタッフ、SNSなどネットの評判も加味して、次に進める芸人と、落選する芸人が入れ替わっていく方式の番組だ。
    優勝すれば地上波で冠番組が持てるということもあり、起死回生や一挙躍進をかけて芸人たちが本気の戦いを挑む。

    仲の良かった先輩・後輩の間でも黒々とした感情が湧いてしまったり、根も葉もない嘘のネットニュースに心を痛めたりと描かれる世界は厳しい。

    この自称「業界事情通」が語りました、という体のネットニュース、確かによく見かけるよなあ、と思った。
    あと無責任にその場の思い付きで発信される一般人のSNSの情報たちも、現代では社会の一つの声として存在している。

    本作は2016年に連載されていた作品だけれど、それから4年経つ今も、まったく同じ状況、というか、よりネット社会の発言力が増しているように思う。
    自分がいま書いているこの感想も、言ってみればそういった無責任な発言のひとつなのかもしれない。

    表現者にとって、特に人気商売である人たちにとって、どんどんどんどん、怖い時代になっているのだと感じた。

  • 南部芸能事務所シリーズ第4弾。
    タイトルそのままオーディション番組の1年が描かれていました。

    テレビに出る、さらに高みを目指す。
    皆目指すところは一緒で、だからこそ、仲良く和気あいあいとはいかないもの。
    それぞれの黒い気持の部分が密やかに書かれていましたね。

    そんな中、ナカノシマの中嶋くんがついにパパになりました。
    子供の名前のエピソードにグッときました。

    メリーランドの新城溝口は、今後どうなるのでしょう。

    このままコンビに進みます!

  • 南部芸能事務所シリーズ4作目。前作から間を空けずに読み始めたので、多めの登場人物にも混乱なくスタート。よしよし。文庫本は冒頭イラスト入りの登場人物紹介があるので分かり易いかな。門外漢のお笑いの世界だが、新人、若手を中心とした展開にすぐそばの誰かが関わっているかのような親近感。誰もがそれぞれの弱さや脆さを持ち、もがき、足掻き、時に人の成功や前進を嫉妬する自分の醜さに苦しみ、日々を過ごす。群像短編だから、視点を変えるとそうは見えない様子が現実味を感じさせる。緊張してお腹を壊すのはうちの息子も同じ。次作へ。

  • シリーズ4作目。
    緊張感が全体的に漂っていて、苦しかった。
    でも、そんな中でも、以前ぐるぐるしていた人が何かを乗り越えていたりして、光を作ってくれている。
    絶妙な連作だなぁ。

    両手いっぱいの夢。こぼれ落ちそうな夢の半分。
    あぁ、そんな風に思ってたんだね。なんか、私まで夢をもらったように嬉しくなった。

  • お笑いファンは熱く読める本。番組は「新しい波8」、MC大鳥さんは香取・中居を混ぜたイメージで読んだ。鹿島が榎戸と交際する展開は無理があるような?社長が皆の精神的支柱なのがもっと分かると良いかも。インターバルには、事務所のプレッシャーで沈んでいったたくさんの芸人が重なる。佐倉・榎戸にはめげずに頑張ってほしい。M-1をイメージした作品も読みたいな。10年縛りのあった頃のM-1ほどヒリヒリした賞レースはなかったと思うから。

  • 南部芸能事務所 4作目

    あれっ、メリーランドってコンビ名の由来ってなんだったっけ?もう一回1作目から読み直そう
    2017.09

  • 新番組へのレギュラーをかけオーディション番組で各々が思い悩む・・・

    南部芸能事務所シリーズ4作目。

  • 南部芸能事務所シリーズ第4弾。今回はタイトル通りオーディションのはなし。

  • 南部芸能シリーズ第4弾。
    安定の面白さ。
    今回は作品名の通り、オーディション番組が中心のお話でした。
    前作から時間空いてるので、読みながら思い出しているカンジですが、完結したら1作目から一気に読み返したいなぁと思ってます。

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年、地元の複雑な人間関係のなかで生きる若者たちの姿をいきいきと描いた『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞。『海の見える街』では、繊細な筆致でみずみずしい恋愛を描ききり、大きな話題を呼ぶ。新人お笑いコンビの奮闘を描いた「南部芸能事務所」シリーズはいままでにない新鮮な成長小説として人気を博している。他の著作に17歳の女子高生を主人公に揺れ動く気持ちを軽やかに活写した『水槽の中』、若年女性の貧困をテーマにして大きな共感を呼んだ『神さまを待っている』などがある。

「2021年 『消えない月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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