ぼくたちのリアル

  • 講談社
4.06
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本棚登録 : 279
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062200738

作品紹介・あらすじ

そいつの名前は秋山璃在(リアル)。
スポーツ万能。性格良好。顔がかっこよくて、気もきくから女の子にももてる。勉強も絵も書き初めも、カラオケだって、何をやらせても誰よりもできてしまう学年イチの人気者。幼なじみの渡(わたる)は、平凡な自分と比べて、そんな璃在(リアル)に昔からコンプレックスを感じていた。
しかし、小学5年生の新学期、美しい転校生の来訪によって、運命の日がやってきたのだった。
人気子役との恋がこじれた合唱祭、リアルの家族の悲しい過去、サジへのいじめ……。それぞれ助けあいながら、三人は次第に友情を深めていく。
出席番号一番、秋山璃在。二番、飛鳥井渡。三番、川上サジ。三人ですごした五年生の春と夏の思い出。

感想・レビュー・書評

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  • 隣に住む幼なじみのリアルは、学年イチの人気者。サッカーが得意で成績もよく、見た目もカッコよく明るくお調子者で友達もたくさんいる。そんなリアルと比べられるのが嫌で避けていたのだけれど、5年のクラス替えで同じクラスになってしまった。そこに少し変わった転校生がやって来たのだった。

    小学5年生の3人の男子の生活と友情と悩みを書いた物語。キャラクターの肉付けは実に今風に個性的。しかし個性的に描くあまりに、却って今風にステレオタイプになってしまった感じも否めません。あの特性はこちらのキャラクターにあった方が意外性があるのになどとも思ってしまいますが、ここではそんな効果を狙うよりも真っ直ぐに少年たちを描く方がいいのでしょうね。

    幼なじみと比べられてしまう、友達のためになにかしたい、身近な人の死と別れ、いじめ、恋心、嫉妬心と自尊心、みんなと違う自分の気持ち。小学生の心の中は意外にも多くのことでいっぱいいっぱいです。
    しかしそんなことをおくびに出さずに、何もかもうまく立ち回れてしまう奴がいる。そいつに任せておけば全てきれいに解決する。でもそれでいいのだろうか? 大人の顔をしているあいつは、本当は何を思ってどう感じているのだろう。
    自分しかなかった世界に他者が入ってきて、他人のために悩み考えることが始まる。そんな小学5年生の春から夏が爽やかに真っ直ぐ描かれています。

  • 身近な存在に対する゛嫌い”とは違う苦手意識や、死に対する想い、いじめやLGBT、などなど思った以上にいろいろなものが盛り込まれていました。すっかり解決した、とは言えないけれど、明るい希望が見える終わり方でした。

  • 小学5年生の男の子達の物語。

    目に見えてることだけが真実とは限らない。
    学年一の人気者、勉強もスポーツもできて、誰からも好かれているリアルだって、悩みを抱えて生きている。

    劣等感やLGBT、家族の死。

    毎日毎日学校で顔を合わせるからこそ楽しいこともあり、逆にしんどいときもあるんだろうなーと、自分の小学校時代を振り返ったりもした。

    小学校高学年に是非読んでもらいたい一冊。

  • 5年生の男の子たちの物語
    「ぼく」飛鳥井渡 アスカ
    リアル
    サジ

    2017課題図書
    2020年国語の教科書(光村)巻末で紹介

    誰もが認める人気者リアルと、幼馴染の「ぼく」
    リアルを認めているけど、嫉妬もする
    幼馴染というポジションも微妙
    だから一緒のクラスになりたくなんてなかった

    でも...
    リアルは悲しい事情を背負っていて
    リアルが不安定になったとき
    気づいてあげられたのはアスカで...
    リアルは救われていく

    アスカがいてくれてよかった

  • 2017年読書感想文課題図書、高学年向。
    平凡なぼく、飛鳥井渡(あすかいわたる)と、ぼくの幼馴染で学年一の人気者の秋山璃在(あきやまりある)と、転校生で色白の川上サジの3人の物語。3人で過ごした5年のこの1学期は、3人にとって忘れられないものとなる。
    リアルは何でも出来る。ぼくは、リアルが好きだけどリアルが主人公で自分は脇役だと感じていた。それもあって、手放しではリアルと同じクラスになった事を喜べない。
    リアルが、担任の甲斐先生を慕っているわけ、ぼくが甲斐先生になつかしさを感じるわけ、サジが転校してきたわけ、またリアルの事となると頑張ってしまうわけ、リアルが毎年七月に入ると雰囲気が変わり7月10日に学校を休むわけ、
    それらの答えが読み進めて行くと分かる。泣ける。
    サジの感情は、YAや児童書でもここ5年から10年でみられるテーマだ。
    小五ってこんなんだっけ?もっと幼いのではないかしらと思ったりもしたが、子どもは周りの期待に応えるし恋もするから、こういうこともあるだろうと思った。
    3人はもちろん、リアルの親友野宮や芸能人の藤間やいじめっ子のアルトまでもが愛おしい。

  • 5年教科書掲載本

    5年生男子児童の等身大の気持ちが生き生きと文になって、とにかくおもしろかった。

    途中、いろいろ登場人物たちの背景を予想しながら読んでいったけど、最後にすべてつながり、読後感もいい。

  • とても面白かった。前半はクスクスと笑いながら読んだ。後半は少し涙。

    3人の男の子の楽しげな交わりと、それぞれが抱える悩み。読み進めるにつれて、それが解き明かされていくところが面白かった。

    ぼく、飛鳥井渡は小学5年生。隣に住む秋山璃在(リアル)は幼なじみでクラスの人気者。そこに転校生のサジがやってくる。サジは色白で、水色のシャツに白いベストが似合っちゃうような、キレイな男の子。ぼくは、リアルと比べられるのが嫌で何となく距離を取っていたけど、サジが現れたことにより2人の仲はどんどん近づいていく。

    「ぼく」のリアルに対するコンプレックス。リアルの死に対する考え方。母への想い。サジの想い。それぞれに共感でき、最後は前向きな終わり方だったのが良かった。この年代特有の、子供らしさが満ち溢れた作品だった。

  •  クラスの子が「おもしろかったから読んでみて」と持って来た本。彼女も,1年先輩から教えてもらったらしい。
     3人の5年生の男子が繰り広げる世界。いろんな物を背負って生きている子どもたちが,本当の自分を見せないでつきあっている。それは,たぶん,今の教室にも普通にあるであろう世界。それが,ゆっくりと溶け合い(本人の成長もある),本当の自分を少しずつ出していく。結果,より深まる絆…。
     現実の子どもたちには,この3人のような極端さはないけれど,やはり,こういうのを読んだ子どもたちは,自分を振り返って感じることはあるだろうな。

     「この本を読んで,発表会の劇を考えようと思った」という彼女。できた台本は,少しちがう感じになったけど,個性というもののとらえ方を考えなおすキッカケにはなったかな。

  • すごく前に一回読んで、すごく良かったのに、その後忘れてて、
    また読みたくなった。そしてまた読んでみると、忘れてた話とかいっぱいあって、すごく楽しめた。この本は脳の奥に焼き付いてる。

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著者プロフィール

戸森しるこ 『ぼくたちのリアル』で講談社児童文学新人賞を受賞し、2016年にデビュー。同作で児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。『ゆかいな床井くん』で2019年野間児童文芸賞受賞。ほかの作品に、『十一月のマーブル』『理科準備室のヴィーナス』『レインボールームのエマ』『すし屋のすてきな春原さん』(以上、講談社)『トリコロールをさがして』(ポプラ社)、絵本に『ぼくの、ミギ』(アン マサコ 絵/講談社)『しかくいまち』(吉田尚令 絵/理論社)などがある。

「2021年 『れんこちゃんのさがしもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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