- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062201148
作品紹介・あらすじ
限りある資源のため――
環境への配慮のため――
後世に美しい地球を手渡すため――
ガソリンで走り、二酸化炭素を排出する自動車ではなく、水素から発電して走る燃料電池自動車の本格的な市販に向けて、情熱を注いだ人たちがいます。
実験車ではなく、一般の人たちに乗ってもらう市販車の開発には、トヨタ自動車が名乗りを上げました。
それは数々の困難を抱えていました、でもいま自分たちがやらなくてどうする?と手探りでひとつずつ、問題をクリアしていきます。
技術者、デザイナー、商品開発……多くの人たちの協力と努力を経て夢が実現されていく様子は、こどもたちがこれからどんな仕事に就くとしても、きっと折々に思い出され、励まされることと思います。
日本の技術の素晴らしさ・誠実さを実感しながら、登場人物達の熱いハートにワクワクできる、ドキュメント小説です。
感想・レビュー・書評
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クルマの開発ストーリーがわかりやすく読める一冊。燃料電池自動車についての勉強にもなる。
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フィクション?ノンフィクション?
登場人物の名前が明らかにフィクションなんだけど(冷却テスト担当は氷川正義、酷暑テストは根津唐守、デザインチームは絵野本優)。実際の人物の名前を使って欲しかったな、と思った。わかりやすいけど。
感情の機微の表現がとても細かい。タンクの衝撃テストで心が痛むのはどうでも良いが、燃料電池はなぜ小さくできないか、するとどうなるのかまで書いて欲しかった。
車開発の問題点の洗い出しが上手いし、面白い。
良くここまでわかりやすくまとめたなと思う。
でもデザイン担当者が、予定よりどうしても車高が高くなることを聞いて「ふざけんなあ!」とどなったりは良くない。実際の企業名を使ってるんだから、尚更良くない。
Zチームのリーダーの久留間(挿絵は初老)が常務に対して「長身!イケメン!」と思っているのはどうなんだろう。何を見せられているんだ?という気持ちになる。
絵をもっと入れて欲しい。開口部が大きくてダサいデザインの車とか、見てみたかった。 -
あとがきの子供たちへのメッセージで色んな気持ちが伝わります。面白かった!凄いです。
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世界初の水素で走る燃料電池自動車ができるまでを、いろんな角度から追いかけたノンフィクション。電池の開発、丈夫なタンク、凍る水との闘い、世界初にふさわしいデザインと名前…。こちらが良ければあちらが立たず、試行錯誤を繰り返しながら、「知恵をかたちに」のコンセプトをみんなで目指していきます。開発者たちのワクワクが伝わってくる本です。