シンマイ!

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 52
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201230

作品紹介・あらすじ

新潟の祖父に米作りを教わりに来た翔太。朝五時起きで田んぼに向かい、田んぼを注視する祖父。真っ黒に日焼けした新米農家の里美、農薬を使い効率よく米を生産する兼業農家の光太郎。まったく気が合わない農家たちの仲を取り持とうとする市役所職員のまさる。
友人もおらず、携帯の電波も届かない。同居の祖父は何も話さず、出かけるにも周囲には田んぼしかない。
ある日、翔太は寝坊して朝五時に起きられなかった。すると喜一は一言「帰れ」と言う。このまま帰っては負けだと居直る翔太はある日、喜一の米を食べる。

光り輝く米粒、鼻孔に飛び込む芳醇な香り、味覚をぶん回す旨味、ぷつりぷつりと弾ける歯ごたえ――。
最高の米づくりを目指す日々が始まった。

「雨が降ろうが雪が降ろうが、親の葬式の翌日だろうが、とにかく一日も休まず田んぼを見ろ」
風が運ぶ土の匂い、まばらに育つ稲の顔色、雑草を防ぐために放たれた鴨。田んぼの様子はめまぐるしく移り変わり、小さな違いが稲に大打撃を与える。喜一の勘が、経験が、稲を最高の米“神米”へと導いていく。新米による神米のための米小説!

感想・レビュー・書評

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  • 「シンマイ!」
    ほろりもあり。


    現場監督を殴って無職になってしまった翔太は、ひょんなことから祖父喜一のところに放り込まれる。喜一は新潟で米を作っている頑固親父。朝五時に起きて田んぼを眺める日々。ただそれだけ。そんな日々に加えて、真っ黒に日焼けしたいけすかない里美がやってくる。案の定ぶぅ〜たれる翔太であったが、次第に米作りにハマる?


    翔太、父正和、祖父喜一を始め、新潟組の里美、光太郎、まさるに、エグっちゃん、ヨッちん、マッさんの東京組とキャラ立ちしているキャラ達のテンポ良い会話とストーリー。読み易さが高まる。


    この手の場合、大抵ムカつく奴が立ちはだかるものだが、それが無い。菊池さんが出た時は間違いなくこいつがトラブル持ち込むなぁと思っていたが違った訳で、全体的にハッピーなストーリーである。


    そこに、翔太と喜一、喜一と正和の心温まるシーンがある。前者は想定内だが、後者は少し想定外。まあ、自分の想定か狭すぎるってのもあるが笑。


    そして米である。日本人といえば米であり、米に敵う主食ってなかなかない。一方で、美味い米というのもなかなか想像し難い。美味さの頂点が全く分からない。きっと美味い米は全国各地にあるはずなのに!ああ、美味い米が食べたい。そう思った。

  • 失職した翔太が祖父喜一の稲作を学び、成長する。始め嫌な奴と思いながら読んでいたが、友人達の破天荒さの醸し出す空気にしだいに慣れて、新しい友人たちも巻き込んでの米作りが意外と楽しそうで、また知らない米作り事情も分かり面白かった。

  • お仕事本、やっぱおもしろい。
    今回は農業。
    米農家のこと、農協のことも勉強になったが、
    やっぱり仕事への姿勢が語られてる場面がいい。

    生業と仕事の違い。

    私も仕事をしたい!!

    最後はしっかり泣かせてもらいました。
    スッキリ。

  • 久しぶりに本を読んで泣いてしまった
    展開も読めるしわかりやすく終わる、だがそれがいい!
    年寄りが出てくる話に弱い
    自分ちもコメ作ってるから尚更
    映画化して欲しいな、原作に忠実に!

    あと、ご飯食べたくなります確実に

  • 晴れやかなハッピーエンド


    正直に言うと
    こういう
    いい人しかいない物語は苦手なのだけれど…


    心が暗くなることなく
    最後まで一気に読めて
    浄化された気分

    地元
    新潟のお米のはなし


    おじいちゃんが絡む話は
    どうにもこうにも
    涙腺直撃してしまう

  • 読みやすかった。話の流れはありきたりではあるが、日本の米政策の問題点について簡単に書かれていた。米のおいしさが伝わってくる描写で、読んでいてお腹が空いてきた。たぶんこうくるなというストーリー展開だったが、感動してしまった。

  • 就職探しの若者が米作り。新米食べたい❗️何か好きな話だ。 2017.11.1

  • 都会の不良少年が、地方の米農家を営む祖父を1年手伝い、田舎で成長する話。セリフが多くドラマ仕立て。有川浩と作風が似ている。でも、だいたい不良少年がそんなに簡単に農業に感化されるのか?大人に対する言葉遣いも悪すぎる。ちょっと無理のあるストーリー展開。

  • 天職だと思っていた建設作業員を辞め、ぷーたろ生活を送る翔太。父からある提案を受けるが。

    かなり読み進めた頃に「シンマイ」はお米の新米と農家始めたばかりの新米にかかってるのか!と気付く。おっせぇ、、、

    10年越しに再会したじいさま喜一は地元では神と崇められる程の米を作る人物らしい。1度は挫折した翔太だが、喜一の後ろ姿から数々の真髄を学んでいく。

    喜一が深々と頭を垂れるその全てに米農家として先人の教えや継承を伺い、だーだー泣けた。

    お米の國の人だもの。
    ひと粒に込められた心と共にご飯をたーんと召し上がれ。

  • いや、もうほんとひたすらお米が食べたい!!お腹いっぱい炊き立てのご飯が食べたい!!!
    毎日食べているのにお米のこと何にも知らないんですよね、私たち。自分たちの身体を作っている主食のことこんなに無関心でいいのだろうか、と深く反省。
    嫌なヤツが一人も出てこないこのポジティブ小説、タイミング的にも今の日本に不可欠なもののようで。
    そしていつしか私は「米」を「本」に置き換えて読んでました。元気がないと言われるこの業界でも夢を持って地道に本を書き作り売る大切さを再発見。

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著者プロフィール

1979年奈良県生まれ。2010年、『アゲイン』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。著書に『シンマイ! 』『廃校先生』『22年目の告白―私が殺人犯ですー』『AI崩壊』『お父さんはユーチューバー』など。

「2021年 『君の心を読ませて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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