珠玉の短編

著者 :
  • 講談社
3.06
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本棚登録 : 383
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201247

作品紹介・あらすじ

★第42回川端康成文学賞受賞作「生鮮てるてる坊主」収録!★

奈美はある夫婦と親しくしているが、妻の虹子よりも、夫の孝一の方に深い友情を感じている。虹子にまつわる問題を二人で解決することで、更に親密度は増していく。しかし、孝一の出張中の雨の日を境に、三人の関係に歪みが生じ始めて…。(「生鮮てるてる坊主」)

神戸美子は幼い頃からありとあらゆる悪意を一身に受けてきた。中学の時、ついに長年の恨みが念となって同級生の男子を襲う。世にも稀な復讐の才能を手に入れた美子は、教祖と信者を兼任するひとり宗教「みこちゃん教」を設立することに…!?(「自分教」)

スプラッタ描写に定評がある作家・夏耳漱子は、自作に最も似つかわしくないはずの「珠玉」という惹句に取り憑かれてしまった。やがて頭の中で珠玉たちが地位向上と種の保存を騒ぎ出して…!?(「珠玉の短編」)

恋愛、友情、自尊心――人間の欲望の行き着く先は、グロテスクでブラックで愛おしい。詠美ワールド全開の11編の絶品をご堪能あれ。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通りこれは本当に珠玉の短編集だと思う。
    短編とは思えない読み応え。
    全体を通して漂うねっとりする感じと艶めかしさ、野生的エロさとちょっとうすら寒くなる終わりがなんともくせになる1冊。

  • 山田詠美さんの小説はこれが初めてです。
    以前から、男女のネチネチ、ドロドロした小説を書く作家さんというイメージをなんとなく持っていました。

    実際に読んでみて、やっぱりネチネチドロドロ。でも現実の男女ってまさにこれだよね、って思いなから一気に読んでしまった。
    あとがきに本人も書かれていましたが、『言葉用の重箱の隅をつつく病の重症者』という表現が本当にぴったりだと感じた。
    表題作にもなっている作品の中で、”キスをした”という表現を別の表現で書き直されてるのだけど、選ぶ言葉で同じ行為でもまったく違う雰囲気になるのが面白い。
    言葉選びって大事だな。

  • いつも通りの洒落た作品から著者エッセイのような皮肉と笑いが込められた、言い方を悪くすると下品なものまで盛り沢山の短編集。全てひっくるめて、著者の言葉遣いが好き。くよくよしてるなら、とりあえず読んでみて、と言いたくなる作品。後書きが素敵。

  • 男女の友情は成立する?しない?
    ベタなアンケートみたいな問いかけに
    男女の友情は成立する!
    と、言い放つ輩に漂いがちな
    優越感のような
    モヤモヤを小説にしてくれました

    恋愛感情がないから稀有で素晴らしいものと
    思ってるくせに!
    まさに、その通りです



  • いかにもの詠美ワールド。情念の起こすひずみ。理屈でない心の揺らめき。「珠玉の短編」の軽さが好きである。

  • 山田詠美は「姫君」が初めてだった。
    「珠玉の短編」はそれを少し思い出した。
    山田詠美もやっぱり好きだな

  • 言葉用重箱の隅つつき病

    という後書きがしっくり。
    まさに珠玉の短編集?
    読後感は何とも言えないものが多かったですが。。

  • 山田詠美「珠玉の短編」 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062201247 … 読んだ。おもしろかった、そして1時間で読める。血みどろ暴力エロや狂気と軽薄な文体とのミスマッチがさすが。タイトルは山田詠美っぽくないなあ、と思ったら、珠玉という単語を手玉にとった1作品だった。やはりな(つづく

    サヴァラン夫人、生鮮てるてる坊主、虫やしない、鍵と鍵穴がよかった。山田詠美の、人を見る意地悪であたたかな眼と、深刻さを避けておちゃらけてしまう感受性が好きだ。この本は、表紙がとにかくきれい、フォントまで玉虫色。この表紙を時々手にとって眺めたい♡ (おわり

  • 山田詠美「珠玉の短編」 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062201247 … 読んだ。おもしろかった、そして1時間で読める。血みどろ暴力エロや狂気と軽薄な文体とのミスマッチがさすが。タイトルは山田詠美っぽくないなあ、と思ったら、珠玉という単語を手玉にとった1作品だった。やはりな(つづく

    サヴァラン夫人、生鮮てるてる坊主、虫やしない、鍵と鍵穴がよかった。山田詠美の、人を見る意地悪であたたかな眼と、深刻さを避けておちゃらけてしまう感受性が好きだ。この本は、表紙がとにかくきれい、フォントまで玉虫色。この表紙を時々手にとって眺めたい♡ (おわり

  • 17/03/28 (23)
    ぶっ飛んだ話だらけ。「生鮮てるてる坊主」と「鍵と鍵穴」の恐怖。嫌悪感。

    ・ごめんねごめんね、あたしは二人がいないと駄目になる。いつだって、消え入りそうな声でそう訴えて、私の胸をきゅっとつかむ。(P106 生鮮てるてる坊主)

    ・愛よりも憎しみの方が、いつだって潔いのだ。(P135 骨まで愛して・・みた)

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著者プロフィール

山田詠美

一九五九年東京都生まれ。八五年「ベッドタイムアイズ」で文藝賞を受賞、作家デビュー。八七年『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』で直木賞、九一年『トラッシュ』で女流文学賞、二〇〇一年『A2Z』で読売文学賞、〇五年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、一二年『ジェントルマン』で野間文芸賞、一六年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。『賢者の愛』『つみびと』ほか著書多数。

「2020年 『愛してるよ、愛してるぜ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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