- 本 ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062201544
作品紹介・あらすじ
休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。
感想・レビュー・書評
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有川ひろさんらしい家族の物語。
夫婦、父と子、母と子、そして友情。
それぞれの想い。
少し不思議な物語だったけれど、そういうことが起こってもおかしくない沖縄・琉球の国。
沖縄には何度か行ったことはあるけれど、あらためてもう一度行ってみたいと思いました。
やっぱり、夫婦が仲がいいのが一番だと思いました。
メモ
「わたしと出会う前は律子さんのカツさん。私と出会ってからは、わたしのカツさんってことにしましょうね、魂を分けたの」
「その絵本を描いた人が、言ってたの。男の子を育てるっていうことは、好きな人の子供の頃を見られるっていうことだって」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンマーとは沖縄の言葉で「お母さん」という意味らしいです。
タイトルの「アンマーとぼくら」は、直訳で「お母さんとぼくら」。
内容はとてもお母さん孝行に溢れるお話でした。
主人公は母親の住む沖縄に、3日間帰省するのですが、そこには過去の自分の行いを修正するためのタイムトラベル的な要素が盛り込まれています。
最初は父親に振り回される可哀想な子供感が拭えませんでしたが、それぞれの抱える胸の内を知るたびに、どの登場人物も憎めないキャラクターだと思えてきます。
血の繋がらないお母さんだけど、父の連れ子をリョウちゃんと呼び、深い愛情で育ててくれた。
そんな母との別れは突然でした。
印象的な言葉に
「男の子を育てるっていうことは、好きな人の子供の頃を見られるっていうことだ」とあります。
父を愛したお母さんは、リョウを育てる中でお父さんの面影を見つけては愛しいと思っていた。
男の子を育てる母の気持ちが、なんとなくわかるような気がしました。 -
自分勝手で、わがままで、恐がりで、寂しがりなお父さん。でもなんか憎めない。そんな子どもみたいなお父さんが繋ぐ、愛が溢れる家族の物語。ぼくが沖縄に帰郷し、おかあさんと二人で島内を観光する三日間が描かれる。沖縄の魅力も伝わってくる。相手の郷土も含め全部丸ごと愛するお父さん、そんなお父さんとその息子を愛するお母さんとおかあさん。みな優しさと愛に溢れている。読むと心が洗われるようで、読後は幸せな気持ちに。両親にありがとうって伝えたくなった。
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うぅぅぅ、感動の予感!
教えてくれてありがとっ
骨太作品、何冊か挑戦するから
その後、以前教えてもらった、おにぎりの小説とアンマー読んでみる...うぅぅぅ、感動の予感!
教えてくれてありがとっ
骨太作品、何冊か挑戦するから
その後、以前教えてもらった、おにぎりの小説とアンマー読んでみるねっ(^^)2022/07/19 -
骨太作品に挑戦した後に癒されるのもいいね!
おにぎりとアンマーお勧めです♪
あっ!まつはタオルハンカチを忘れずにね~( *´꒳`*)ノ骨太作品に挑戦した後に癒されるのもいいね!
おにぎりとアンマーお勧めです♪
あっ!まつはタオルハンカチを忘れずにね~( *´꒳`*)ノ2022/07/19 -
2022/07/19
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小さい頃に母親からの遺言を受け取った主人公が大人になって母親のために沖縄に里帰りする
はてどういこと?
そんな不思議な冒頭から始まる物語は有川浩さんもその「?」を最初に配置することから始め、広がったストーリーだったんじゃないかなって思ったりしました
主人公のお父さんは良くも悪くも子どものような人でそれゆえに周りを振り回してしまう人です
自分もよく奥さんに「本当に子どもなんだから」と叱られます
叱られるくらいなので悪い意味で子どもなんでしょうね…反省…
って有川浩さんに求めてるのはそんな反省を促されるような物語じゃないんですよ!★3じゃ!(完全な逆恨みですね…反省…) -
子供だって気を使うし大人より気づいたり分からないわけではないよね。子供目線からの大人との関わりが沖縄を舞台に話がすすむ。
沖縄の解説も丁寧で一緒に旅行している気分になれる。
こんなワンチャンスがあれば人は色々な思いが伝えられるだろうに。 -
ん〜、よかった!心があたたかくなる!!
心に亡くなった妻・母親がいても、新しい家族をともにつくることはできる。両方大切にできる。
それぞれがそれぞれを好きで、尊敬して、大切にして、素敵な家族だな。私もこんな風に大切にできるかな。
沖縄に、いきたーい!もっと沖縄の歴史を、文化を、勉強してから! -
沖縄の大自然と家族愛溢れる物語。
大切な人を想い続けることの尊さが胸にしみた。
おかあさん(春子さん)のことが大好きになった。おとうさん、リョウに対して素敵すぎる言動に何度も涙した。
お父さんが大好きだった人だから。と今は亡き奥様のことを大事にしていた。大自然のような広い心を持った人だと思った。
「最後の恋は、お父さんでいいかなって」この言葉が彼女らしく、私にとってずっと忘れられない宝物となった
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うーむ、これは難しい。
全体的なテーマは、確かに家族愛で、父親の再婚で新しい母親をなかなか受け入れられない少年の揺れ動く心情の描写は、読みやすいし、面白い。
だけど、パラレルワールドの処理がちょっと。これ、このお話の中ではかなり大事な役割を持っているんだけど、なぜそうなった?の部分が全くなく終わるという。
読了直後の???感が強かったです。
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