アンマーとぼくら

著者 :
  • 講談社
3.68
  • (148)
  • (280)
  • (281)
  • (40)
  • (10)
  • 本棚登録 :2093
  • レビュー :329
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062201544

作品紹介・あらすじ

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と島内を観光する。
    一人目の「お母さん」はリョウが子供の頃に亡くなり、
    再婚した父も逝ってしまった。
    観光を続けるうち、リョウは何かがおかしい事に気が付く…。

    東京で働く32歳のリョウは、おかあさんのお休みに付き合って、
    おかあさんの希望だった、三日間の沖縄観光の為久し振りに帰省する。
    気が付くと那覇空港…気が付くと迎えに来たおかあさん…。
    不思議な違和感を感じる冒頭から物語が始まりました。
    北海道で産まれ育ったリョウは、小学4年生の時お母さんを病気で亡くした。
    お父さんは強引に北海道の家を売却し、沖縄のガイドさんをしている晴子さんと再婚。
    沖縄に移住した。
    実母が亡くなってまだ一年、晴子さんが嫌いな訳じゃない。
    でもまだ新しいおかあさんは欲しくなった。
    お義母さんをなかなか「おかあさん」と呼べなくて、子供子供のお父さんが許せなくて…。
    読んでる私も、余りにも子供じみたお父さんに前半イラッとしてましいました
    お父さんとの思い出を辿りながら、観光名所を巡っている時、
    何故か子供の頃のボクや晴子さんやお父さんと遭遇する…。
    何かがおかしい…。3日間鳴らない携帯…。現在の自分の事が全く思い出せない…。
    現在の自分の事が全く思い出せない…。もしかして…。

    父との思い出や過去と現在が交錯し、3人の歩んできた道が
    少しずつ少しずつ見えて来て切なかったです。
    3日目では、色んなシーンで知らず知らず涙が零れていました。
    家族愛・夫婦愛・友情・故郷…沢山のものが詰まっていた。
    哀しい涙ではなく、ほっこり温かい気持ちになれました。
    沖縄の自然の中にこそ神が宿る神聖な大地。
    沖縄だからこそ、起こった優しい優しい奇跡の3日間だったのですね。
    沖縄にとっても行きたくなりました。
    表紙の意味もタイトルの意味も読んでから改めてわかりました。
    親友の金ちゃんがとっても良かったなぁ。
    それと、日本三大がっかり名所。同感過ぎて笑えました~(*≧∪≦)笑

  • 待望と言って過言の無い、有川浩の最新作。
    純粋な小説としては、2014年にリリースされた「キャロリング」
    以来だから、どうしても期待値が高くなる。もちろん、僕もかな
    り期待して読んだ。

    舞台は沖縄で、32歳の青年が義理の母親と共に、亡き父の思い出
    の地・沖縄の各所を巡る話。沖縄ローカルの人たちしか知らない
    ようなとっておきの場所から首里城のような王道観光ポイントま
    でが多岐に渡って紹介されている。

    基本的に沖縄好きな僕ですらかなり反応出来る紀行文。おそらく
    コレは未だに彼の地を踏んでいない人たちにも有効であり、ちょ
    っとした指南書の役割を果たす筈。よし、沖縄へ行こう!という
    人は一読してみるといいかもしれない。

    ただね・・・。
    僕と同様の有川浩のファンの人たちへ問いたいことがある。
    ・・・これ、面白かった?

    帯には有川浩自信の言葉として「これは、現時点での最高傑作で
    す」とある。もし本人がそう思っているのであれば、それは彼女
    の過去の作品に対して凄く失礼な気がする。ロードムービー的な
    手法もあざとさが先に立つし、女史の同種の傑作である「旅猫リ
    ポート」のレベルには遠く及ばない。

    作家本人の言葉に反論するのは正直遺憾だが、これまで読んで来
    た有川浩作品の中では、最高にときめかなかった。レベルで言え
    ば、デビュー作の「塩の街」と同等くらい。ただし、アチラは
    有川浩の今の形が出来上がる前の作品だと考えると、僕にとって
    はこの作品がいちばん・・・。

    僕の読書スタイルが変わったのか、それとも有川浩が変わったの
    か?今後もこの状態が続くとは思わないし、思いたくも無い。
    ただ、今は正直コレを最高傑作だとコメントする有川浩の精神状
    態が、本当に心配だ。

  • 「アンマー」とは、沖縄の言葉で「おかあさん」のこと。

    小学校4年生、北海道。
    「お母さん」が癌で死ぬ。美しくて自慢の「お母さん」だった。

    それから、たった1年後
    父親に無理やり連れていかれた沖縄に待っていたのは
    新しい「おかあさん」だった。

    そして現在
    「おかあさん」と3日間の休暇を一緒に過ごすために
    32歳になったぼくは、久しぶりに沖縄に帰省する。

    交差する過去と現在。そして沖縄の奇蹟

    沖縄の魅力と愛がたっぷり詰まった
    贈り物のような1冊です

  • 2017.12.4-

    泣けた。何度も泣けたな~。
    これは愛の物語。
    いくつもの方向に向けられる大きくて深くて、でも日常的な愛の物語だった。

    男の子を育てるということは、子供の頃の愛する人と出会うこと。出会う前のその人を知ることができるということ。

    私には男の子を育てる機会はないから、残念だなと思ったけれど。おや?ということは、今二人の娘を育てているということは、幼い頃の自分に出会っているのかもしれない。二人から自分を見出だせているのかもしれない。

    何だか、子育てがよりおもしろくなってきた!

  • 沖縄を舞台にした家族の物語。子供以上に子供のような父親だけどどこか憎めない。晴子さんもリョウも温かい。色々ありながらも幸せな家族だなと思った。有川作品としては温かいしっとりしたお話だけど、親子の掛け合いやツッコミは、有川浩さんらしさが滲み出ていた。この人の創り出すキャラは、人を惹きつける魅力がある人ばかりで、本当にすごい。そしてキャラはもちろん、沖縄についても詳しく、何度か旅行したことあるので、とても沖縄の景色が懐かしく感じた。

  • 沖縄が舞台の家族愛の話。泣いた。読んでよかった。
    読了後に心があったかくなる小説を久しぶりに読んだ。

  • 北海道で暮らしていたリョウは、「お母さん」を小学校の際に亡くし、父親が沖縄在住の女性と結婚したため沖縄に移住する。新しい「おかあさん」と共に暮らすが、父親も事故で亡くなってしまう。大人になったリョウは、「おかあさん」に会いに、3日間の里帰りをするが・・・
    よき人に恵まれた、大人になりきれない父親に羨ましさを感じてしまう。観光の話を読んでいると、景色が勝手に浮かび、一度行ってみてくなる。ところどころにほんわかするシーンや泣けてくるところも。友人の金ちゃんはよかった。余談だが、日本三大がっかりは初めて聞いた。行ったことあるのは札幌のみだが、なるほどと。

  • 気がつけば、『実家』のある沖縄の空港にいた。
    目の前には、迎えにきてくれた『母親』が。

    冒頭の文と、始まる本文。
    違和感に首を傾げたわけですが、理由はすぐに判明。
    彼と義母の3日間は、今と昔が混合する不思議な時間。
    過去は今の自分であったり、過去が今であったり。

    神様のあり方、が違う沖縄。
    だからこそなのか、だからなのか。
    そうして不思議割合になれた頃、さらに見えてくる不思議。
    そして…の最後。
    何故主人公の『今』が思い出せなかったのか、の
    種明かしが始まります。

    義母から聞かされる父。
    自分の憶えている父。
    思い出の中の自分は、やり直しはきかない、という。
    塗り替える事はできるけれど、過去は過去。
    悔むな、と言われてる気がします。

  • かりゆし58の「アンマー」に着想を得て書かれた有川浩最新刊。
    「おかあさんに三日間付き合う」ために沖縄に帰ってきたリョウ。地元ガイドの仕事をしていた母と久しぶりの再会、恋人同士のデートのような名所巡り。

    実の母親は小学四年の時に亡くなった。カメラマンの父親は見舞いもほとんど来ず、「お父さんは子供なだけだから許してあげて」と母親が言い残した瞬間も不在だった。
    時を置かず沖縄で出会った女性と再婚、北海道から引っ越すことになりリョウの心は曇ったまま。
    新しい母親・晴子を「おかあさん」と呼ぶまで…「死んだ母親のことは早く忘れろ」と言い続ける父親…過去と現在を繫げてくれる沖縄でリョウが過ごす三日間の物語。

    とにかく装丁が綺麗。カバーはずしても綺麗。
    読み終えた後、沖縄を巡って澄んだ空気をたくさん浴びた気になれる。

    過去は変えられない。
    今「何かをやれる」君がいるじゃないか。
    今の君が言えばいいじゃないか。

    と、そっと押し上げてもらえたような気がしました。

  • 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。
    一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。
    二人目のあおかあさんとの3日間と、これまでの回想とで、おかあさんの愛情に切なくなった。

全329件中 1 - 10件を表示

有川浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

アンマーとぼくらを本棚に登録しているひと

ツイートする